確定申告とは
確定申告とは、所得をベースに税金を計算し、支払うまでの一連の流れです。
所得の計算期間は1月1日~12月31日までの1年間になります。
この1年間の所得にかかる税金を翌年2月18日頃~3月15日頃までに税務署に申告し、納税します。所得の期間は1月1日~12月31日で固定ですが、申告、納税期間については年度によって微妙に変わってくることがあります。
これは税務署が土日休みなど、税務署側の都合になります。
確定申告が必要な所得
すべての所得に確定申告が必要なわけではありませんが、以下のような所得は確定申告が必要な可能性が高い、もしくはあります。
- 配当所得
- 不動産所得
- 事業所得
- 給与所得
- 退職所得
- 譲渡所得
- 山林所得
- 一時所得
- 雑所得
以上のような所得に対して所得税がかかってくる可能性があり、確定申告せずに放置すると「加算税」「延滞税」などが追加徴収される可能性があります。
確定申告の方法
確定申告は冒頭で説明した通りの期間で行いますが、方法が複数あります。
具体的には以下のようなものです。
- 税務署の窓口で支払う
- 金融機関で支払う
- 税務署に郵送する
- e-Taxで支払う
- 振替納税制度で支払う
- ATM、インターネットバンキングで支払う
- クレジットカードで支払う
- コンビニで支払う
このように複数の方法がありますが、利便性が高いのは書類を用意して税務署に郵送するか、e-Taxで電子申告する方法でしょう。
確定申告はなるべくお得に済ませたいものですが、はっきり言って事業者にとって邪魔なものかと思います。
なるべく本業に時間をかけたいのに、なぜわざわざお金を支払うために時間と労力を割かなければならないのか、という気持ちもあるでしょう。
考え方として、なるべく時間、労力を割かずに、かつお得な方法がベストです。
とはいえ一番簡単でなおかつ一番お得な確定申告というものはないので、どこまで時間と労力を割けるか、どのくらいお得か、といった観点で考えるのがおすすめです。
確定申告は基本的に手間とお得が反比例の関係になっています。
青色申告と白色申告
確定申告には青色申告と白色申告があり、青色申告は手間がかかる分メリットがあります。
具体的には以下のようなものです。
- 青色申告特別控除(65万円または10万円)
- 青色事業専従者給与の必要経費算入
- 純損失の繰越し
特に青色申告控除の部分が大きいでしょう。
白色申告は青色申告よりも簡単ですが、その分お得さはありません。
青色申告控除は65万円と10万円がありますが、65万円控除の方が帳簿の手間がかかります。
逆に10万円控除の方は青色申告の割には帳簿の手間が少ないです。
手間とお得さは反比例するので、図式化すると以下のようになります。
青色申告(65万円控除)> 青色申告(10万円控除)> 白色申告 |
左の方がお得な分手間がかかります。
理想としては青色申告(65万円控除)ですが、確定申告に慣れないうちは時間がかかって大変かもしれません。
そのため最初のうちは白色申告や青色申告(10万円控除)で確定申告し、慣れてきたタイミングで青色申告(65万円控除)にするのも一つの手です。
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確定申告しなかった場合のペナルティ
確定申告を怠ると、延滞税、無申告加算税などのペナルティが課されます。
まず無申告加算税が発生するケースですが、無申告加算税は3月15日までに確定申告書を提出しなかった場合に生じるものです。具体的な金額としては、50万円までは15%、50万円を超える部分は20%の割合で加算されます。
次に延滞税が発生するケースですが、延滞税は確定申告期限である3月15日までに税金を完納しなかった場合に生じる税金です。またさらに悪意があると見なされた場合、犯罪に該当します。
「ほ脱」といって意図的に脱税した場合、刑事責任を追及されます。
無申告で故意が認められると、「5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金、または、その両方」が課されます。
また悪意はなくて単純に無申告だった場合、「1年以下の懲役または50万円以下の罰金」が課される可能性があります。
いずれにしても確定申告しないことによるデメリットは大きいので、早めに確定申告した方が良いです。
仕事もあって確定申告もしなければならない、確定申告のために仕事時間を減らすと収入が落ちるのに、さらに確定申告でお金を取られて大変だ、といったことがあります。
確定申告を後回しにしたい、できればやりたくない、という気持ちが大きいかとい思いますが、本当に後回しにしたりやらないと、後から後悔することになるでしょう。
まとめ
まずは確定申告が必要な所得、確定申告の方法、青色申告と白色申告、などについて把握する必要があります。
事業を始めてしばらくは確定申告どころではないかもしれませんが、やらないと後からペナルティが課されます。確定申告は諦めてやらなければならないもので、また手間とお得さを天秤にかけて最終的なやり方を決定することになります。