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経理をアウトソーシングする会社が増えている~経理が辞めてしまう~
経理をアウトソーシングする会社が増えている理由のひとつに、担当者が辞めてしまうということが挙げられます。
経理担当者が退職した場合、経営者が兼任する場合も会社の事情によってはあるでしょう。
経営者が経理業務を行って時間を割かれると、経営に悪影響が出る可能性があります。
経理のアウトソーシングによって、こうしたリスクを避けようというわけです。
なぜ経理は辞めてしまうのか
経理担当者が辞めてしまう理由としては、次の3つが考えられます。
いずれも経理という仕事の特性から来る問題だと言っていいでしょう。
- 評価されないことが不満
- 単純作業に嫌気が差す
- 人間関係のトラブル
評価されないことが不満
例えば営業職の場合、売り上げを伸ばせば評価されます。
開発職ならば、新製品の開発が大きな利益につながれば、評価は大幅にアップします。
こうした評価されやすい職種と比較すると、経理職は評価されにくいという問題点があります。
仕事そのものが、会社の利益に直接、役立っているわけではないからです。
例えば決算に関連する業務をスムーズに行ったとしても、それが売り上げアップに直接つながるというわけではありません。
このため、業務に対して評価しづらくなってしまうことは少なくありません。
「評価されない」という不満が積もり積もって、退職という形で爆発してしまうというわけですね。
こうなる前に正当に評価しておくべきだったと考えても、後の祭りというわけです。
単純作業に嫌気が差す
経理の仕事は、基本的には会計ソフトへの入力をはじめとする単純作業です。
営業職のように、毎日のように会う人が変わるなど、変化に富んだものではありません。
もちろん、そうした単純作業であることは経理職になったからには承知しているでしょうし、単純作業を続けることへの適性を判断したうえで業務を行っているわけです。
しかし、そうした単純作業の繰り返しに嫌気が差すということは、十分に考えられることです。
ミスが許されない仕事であることも、嫌気を大きくさせる可能性はあります。
経理には経営者への提案という仕事もありますが、経営者がワンマンでここを無視していると、単純作業の繰り返しに嫌気が差す可能性は高くなるというわけです。
人間関係のトラブル
経理職は基本的に社内勤務なので、人間関係が固定されやすいという特色があります。
それが良い方に出れば問題はないのですが、悪い方に出る可能性がゼロではありません。
例えば、同じ経理職の先輩社員との関係がうまくいかないというケースが考えられます。
これが苦痛になり、会社を辞めてしまう事態につながる可能性があります。
会社の幹部との関係でも、必ずしもうまくいくとは限りません。
基本的に外に出ることがない経理職は、そうした人間とずっと顔を合わせていなくてはならないのです。
営業職などのように、わずらわしい人間関係から離れるために外出するという選択肢がないため、人間関係のストレスが蓄積しやすいというわけです。
経理をアウトソーシングするメリット
こうした問題が、何らかの形で解決されるべきなのは言うまでもありません。
しかし、実際に経理担当者が退職した場合、それ以前にいかに人員を確保するかという問題になってきます。
経理をアウトソーシングすることで、こうした問題の解消につながる可能性があります。
上記の「辞める理由」は、アウトソーシング先とは基本的に関係がないからです。
まず評価についてですが、アウトソーシング先についてはこちらが行うものではありません。
また、成果に対する報酬を支払うことが評価でもあります。
このため、アウトソーシング先から「評価されない」という不満の声が上がることはありません。
もちろん、こうした不満が原因で契約解除に至ることも考えにくいです。
単純作業に嫌気が差すのは、経理を小人数で行っていることも理由のひとつです。
実際、直接的な利益につながらない経理職に大人数を割けないという会社も多いでしょう。
アウトソーシング先で行うものも単純作業なのは間違いないですが、社内で行うように小人数ということはありません。
このため、単純作業に嫌気が差しにくいのです。
人間関係のトラブルについては、アウトソーシングしている場合はそもそも担当者が社内にいませんので、問題に巻き込まれることも考えにくいのです。
仮に人員を派遣してもらう場合であっても、あくまでも経理担当者は社外の人間ですから、経理担当者を社内に抱える場合よりもトラブルにはなりにくいでしょう。
まとめ~「辞めない経理」なら経営に集中できる~
経理職には特有の問題があり、それが退職につながる可能性もあります。
もちろん、問題を解決できればベストですが、辞めてしまった場合にはそうも言っていられません。
経理をアウトソーシングすることで、当面はこうした問題は解決可能ですし、急な退職という事態も考えなくてすむようになります。
経営者はその分、本業にリソースを使えるというわけですね。