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経理をアウトソーシングする会社が増えている~昔ながらの経理方法を変えたい~
経理は予想以上に専門的な仕事で、なかなか代わりがいないのが実情です。
このため、昔ながらの非効率なやり方を変えられないケースが意外と多くなっています。
税制などが目まぐるしく変わる現状において、昔ながらの経理方法を変えたいと考えている企業は多いでしょう。
そうした中、注目されているのが経理のアウトソーシングです!
なぜ昔ながらの経理方法が変えられないのか
昔ながらの経理方法を変えようと思っても、なかなか変えられない原因としては、以下のようなものが考えられます。
- 経理が人材不足で古い人材に頼らざるを得ない
- ミスが許されないという思いから担当者が保守的になる
- 経理部門への設備投資が後回しになってしまう
経理が人材不足で古い人材に頼らざるを得ない
少子化の影響で、経理部門は若い人材が不足しているのが実情です。
経理は直接、利益に結びつかない業務で、評価されにくいというイメージもあり、人気という点でも問題があります。
このため、経理部門を維持していくためには、古い人材に頼り続けなければならないということになります。
社歴が長い経理担当者はルーチンワーク化が進んでおり、やり方を変えることに抵抗があります。
経理業務が予想以上に専門的で、引き継ぎが簡単ではないのも、人材不足の原因です。
経理担当者が長いと、業務のブラックボックス化が進み、やり方を変えられないという悪循環に陥っているのです。
ミスが許されないという思いから担当者が保守的になる
経理はミスがあると大事になってしまいます。
それだけに「ミスをしないで当たり前」「ミスは許されない」という思いを担当者らが持っていることは少なくありません。
特に、経営者側が「ミスをしないで当たり前」という感覚を持っていたらやっかいです。
100%の仕事をしても「当たり前」なのですから、評価の上がりようがないためです。
ミスをしないために、前例踏襲主義になりがちです。
昔ながらのやり方を変えて、ミスが生じることを恐れるのです。
これに評価の上がりにくさが加わると、前例踏襲主義に拍車がかかるというわけです。
経理部門への設備投資が後回しになってしまう
今までの経理のやり方を変えるためには、最新ソフトの導入など、ある程度の設備投資が必要になってきます。
問題は、そうした設備投資が後回しになりがちだということです。
同じ設備投資を行うのならば、生産部門に使うという判断をする経営者は多いでしょう。
また、ソフトを購入するにしても、直接お金を稼いでくれる営業部門が優先される可能性もあります。
経理部門は、直接お金を稼いでくれるわけではありません。
利益に直接、結びつかないものは急ぐ必要はないと経営者側が判断し、設備投資が後回しになれば、今までのやり方を変えることは難しくなります。
経理のアウトソーシングで何が変わる?
こうした状況で、注目されているのが経理のアウトソーシングです。
やり方を変えるに当たって、以下のようなメリットがあるためです。
- 最新のやり方や税制に積極的に対応してくれる
- 経理方法を変えるためのコストを削減できる
最新のやり方や税制に積極的に対応してくれる
アウトソーシングは経理業務をビジネスとして行っていますので、設備投資などに積極的になることができます。
このため、最新のやり方を導入しているところが多いです。
税制の変化についても同様です。
変化に対応できなければ競争相手にアドバンテージを与えてしまいますので、可能な限りスピーディーに対応してくるでしょう。
昔ながらの経理のやり方を変えようと思っているのなら、アウトソーシングのこうした姿勢は大きなプラスとなります。
利用する会社が増えるのも理解できます。
ただし、すべてのアウトソーシング会社がこうした積極的な姿勢を取っているわけではありません。
旧態依然のやり方にこだわるところもありますから、相手を見極めることが重要になってきます。
経理方法を変えるためのコストを削減できる
前述のように、経理のやり方を変えるためには一定のコストが必要ですが、経理が間接部門であるためそのコストがつきにくいという問題があります。
また、経理改革のためには新たな人材も必要になります。
当然のことながら給与というコストがかかりますし、人材難の現状ではコストはそれなりに高くなる可能性が高いです。
設備投資に積極的なアウトソーシング会社ならば、やり方は日進月歩で変わっていきます。
つまり、定められた契約料を支払えば、経理改革のためのコストを支払わなくてすむのです。
経営者サイドが、同じお金を使うのならば製造部門や営業部門に使いたいと考えるのは理解できます。
アウトソーシングによってコスト削減に走ろうとするのも、分かります。
まとめ
経理のやり方を変えるためには人や設備も変えなければならないが、そのコストは払いたくない。
そうした経営者側の意識が、アウトソーシングの増加につながっているというわけですね。