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飲食店で行うべき新型コロナウイルス感染症対策
2020年秋、未だ新型コロナウイルス感染症が世界中にて大流行しており、全ての業界に対して大きな影響が出ています。
その中でも、新型コロナにより、飲食店が受けてしまっている影響は図りかねません。
今回は、少しでも新型コロナの影響を、少なくするために行える感染症拡大予防について解説します。
新型コロナが飲食業界に与えている影響
新型コロナの拡大を防ぐために、外出を自粛する傾向がみられその結果、飲食業界に大きな影響が及んでいます。
店によっては営業中止を求められたり、また店を営業することができたとしても、周りの自粛モードの影響により、顧客数が大幅に減少するなど苦しい経営状態が続いています。
実際、大手レストラン予約サービスを運営している「株式会社テーブルチェック(TableCheck)」の調査結果では、全国に対して緊急事態宣言が出てから、大型連休までの間の来客件数に関して、前年度比で90.5%の減少と非常に大きな落ち込みとなりました。
また、イベントなどのキャンセルや中止、全国小中学校の休校により給食が提供することができないなどの理由で、多くの食品を破棄せざるを得ないことも大きな問題となっています。
新型コロナの対策が必要な目安とは?
新型コロナの感染者数に関しては、日本国内の感染者数はやや落ち着いてきており、経済との両立を目指していますが、海外においては、まだ感染者数の落ち着きはみられていません。
アメリカ・ハーバード大学の研究者が発表した内容によると、新型コロナウイルスに対する薬やワクチンが開発されなかった場合は、2022年頃まで対策が必要という結果が出ています。
この結果から、飲食店においても短期的な計画ではなく、長期的な計画が必要になります。
しかし、営業を中止したり自粛傾向が長引いてしまうと、経営を継続できなくなってしまうため、しっかりとした新型コロナ対策を行い、withコロナを営業を戦っていく必要があります。
飲食店が新型コロナ対策として行うべきこと
ここでは新型コロナに対して、飲食店が行うべき対策を紹介します。
新型コロナは今まで経験したことがないウイルスのため、対策方法というのはまだ完全ではありませんが、下記の内容を行うことにより、感染リスクを大幅に低減することが期待できるでしょう。
- 従業員や入店時の検温を徹底して行う
- 「密閉・密集・密接」の3つの密になる状況を作らない
- 飛沫感染と接触感染を防止する
- デリバリーやテイクアウトを取り入れる
- 座席などにパーテーションを設置する
従業員や入店時の検温を徹底して行う
新型コロナ対策として、まず従業員がウイルスを持ち込まないようにすることが非常に重要になります。
基本的には、出勤前や出勤後に検温を実施して、37.5度以上を計測した場合は原則、出勤しないように指示します。
顧客に対しても、入店時に検温を行うようにします。
1人ずつ検温を強制してしまうのは抵抗感がありますが、もし、店の中で新型コロナウイルス陽性者が出てしまうと、約2週間は営業が出来なくなってしまうため、経営に大きな影響を与えることになります。
また、店内でクラスター(集団感染)が発生すると、マイナスな評判などにより、売り上げが落ち込み、大打撃になります。
そのような最悪な状況にならないためにも、入店時の検温は積極的に行い、体調が良くない場合の入店は未然に防ぐようにします。
密閉・密集・密接の3つの密になる状況を作らない
新型コロナにおいては、「密閉・密集・密接」のいわゆる3密の状況を作らないことが非常に重要です。
飲食店の店舗や事務所などは積極的に換気を行い、従業員と顧客とのソーシャルディスタンスの確保や、ウイルスが飛ぶくらい大きな声を出さないなど、3密の状況にならないような環境作りを行うことが重要です。
飛沫感染と接触感染を防止する
新型コロナウイルスに感染してしまう主な原因は、飛沫感染と接触感染の2パターンとなっています。
そのため、これら2つのパターンを減らすことも有効な対策となっています。
1つ目の飛沫感染というのは、新型コロナウイルスに感染している人が、くしゃみや咳または会話などを行い、それらの中で唾と一緒にウイルスを飛ばしてしまうケースです。
この飛沫感染を予防するためには、店舗の従業員に対してマスクを着用することを義務付けると共に、顧客に対してもマスク着用の協力を要請します。
また、マスク着用の他にも、手袋などの着用や対面での状況を作り出さないなどの対応を行うようにします。
2つ目の接触感染というのは、新型コロナウイルスに感染している人が、手などにウイルスが付着した状態で他の人に触れるなどして、感染してしまうケースです。
この接触感染を予防するためには、消毒液を使用したこまめな滅菌消毒や、手洗いの徹底が重要になります。
そのため、入店時における消毒液使用の推奨や、定期的な物品の消毒を徹底しましょう。
接触感染を予防するための他の手段としては、直接の接触機会を減らすために、支払い時にはコイントレーを使用する、卓上に設置していた調味料を置かないようにする、キャッシュレス決済を推奨するなどの対策があります。
デリバリーやテイクアウトを取り入れる
店舗で、消毒液の設置や3密を回避した環境を作るなど、どれだけ新型コロナ対策を実施しても、顧客の不安を完全に解消することは困難なため、どうしても店内での飲食は行いたくない人も多くいます。
そのような人に対しては、人と接触する機会を軽減することができる、デリバリーやテイクアウトが感染予防には有効的な手段になります。
これは、収入が落ち込んでいる店舗側にとっても、利益を確保するために非常に有効的な手段と言えるでしょう。
なお、デリバリーやテイクアウトは有効な手段ではありますが、開始するにあたって2つの注意点があります。
1つ目は、テイクアウトやデリバリーを使用しての新たな販売を行う場合は、現在受けている営業許可とは、別の営業許可の取得が必要です。
そのため、管轄の保健所相談してから始めるようにしてください。
2つ目の注意点は衛生的な問題です。
テイクアウトやデリバリーは、店内で飲食するのとは異なって、その料理を食べるタイミングというのは顧客に任されています。
もし食中毒などを発生させてしまったら、行政からの営業停止命令や営業禁止の処分が下されてしまう危険性があります。
当然、店舗の売上がなくなり、営業再開後も評判などで客足に影響が出るでしょう。
そうならないために、保冷バックや保冷剤を使用し、適切な温度での管理・保存を心掛ける、お買い上げ・お届けの際に、直ぐにお召し上がりいただくよう伝えるなど、注意が必要です。
デリバリーやテイクアウトの実施は、売上確保の有効的な手段になります。
そのため、店頭にポスターを設置したり、チラシの配布、SNSでの宣伝などを行い、一人でも多くの人に知ってもらう告知も大切です。
座席などにパーテーションを設置する
店内での食事では、食事中の会話などで唾が飛び、知らず知らずにウイルスを飛散させてしまう危険性があります。
ウイルスの飛散を防止するために、席やレジの前にパーテーションを設置して、飛散防止に努めましょう。
特に対面での食事を行う場合、飛沫感染を起こしてしまう危険性が非常に高くなります。
対面で着席しないよう使用する座席を制限したり、席数を減らすなど、特に注意して対策を行うことが重要になります。
まとめ
今回は、飲食店が行うべき新型コロナ対策について解説しました。
まだまだ未知な部分が非常に多くありますが、基本的な対策をしっかりと行うだけでも感染リスクを大きく減少することができます。
対策と言われると、何から手をつければいいか迷いますが、今回解説した内容を参考にして、顧客の不安解消に努めてください。