【簡単に分かる】健康経営とは?メリット、注意点など

【簡単に分かる】健康経営とは?メリット、注意点など
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健康経営とは何か?

経済産業省は平成26年から「健康経営銘柄」の選定を開始し、平成28年には「健康経営優良法人認定制度」を創設しました。
こうした経緯から、最近になって「健康経営」が注目され始めています。
ただ「健康経営」という言葉は知っていても、具体的にどのようなものなのか知らない人も多いかもしれません。
健康経営とは何か、どのようなメリットがあるかなどについて、説明していきましょう。

健康経営とはどのようなものか

従業員らの、心身の健康管理を目的とした健康診断やカウンセリングなどは、多くの企業が導入しています。
ただ、これはあくまでも付帯的なものにすぎません。
健康経営とはそこからさらに一歩進み、従業員の健康管理そのものを経営課題としてとらえている企業のことです。
米国のロバート・H・ローゼン氏が1992年に提唱しました。

日本において、健康経営がクローズアップされた背景には、健康保険の赤字という問題があります。
従業員が健康を損なうことで医療費がかさみ、健康保険の赤字額も増大するためです。
また、長期の不況によって人員削減が行われた結果、従業員への負担が増加し、心身の健康が損なわれやすくなっていたという問題もあります。
結果として、企業のイメージダウンにもつながります。
会社経営面での問題と、従業員の心身の健康面での問題を改善するための鍵が、この健康経営にあると言っても過言ではないのが、現状だと言っていいでしょう。

健康経営のメリットは?

健康経営を行うメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。
いずれも、企業としての業績アップにつながる可能性が高いものです。

  • 生産性が向上する
  • リスクマネジメントにつながる
  • 健康保険料を抑えられる
  • 企業のイメージが向上する

メリット1. 生産性が向上する

人員に余裕がない企業の場合、従業員が「少しぐらい体調が悪くても」と我慢して出勤する傾向があります。
もちろん、体調に問題を抱えているわけですから、十分なパフォーマンスは発揮できません。
同じことが精神面においても言えます。
精神面の健康を損ねている状態で仕事をしても、集中力が続きませんので、全く効率が上がらないなんて事態を招きかねません。

健康経営は、従業員の健康管理を経営課題としています。
つまり、心身を損ねかねない状態になっている従業員の健康状態を良くすることが、経営課題となっているのです。
心身ともに万全な状態で仕事ができるのならば、十分なパフォーマンスが期待できます。
これが積み重なれば、生産性の向上につながってくれるというわけです。

メリット2. リスクマネジメントにつながる

人間はいつまでも無理がきくわけではありません。
心身が不調であるにもかかわらず、無理をして仕事をした結果、入院などで出勤ができなくなる事態もありえます。
そうなると人員が減りますので、従業員数に余裕がないと残り全員の負担が増加します。
これがさらに、他の従業員の心身の健康を損ねてしまうことにもなりかねません。

健康経営の場合、心身の健康を保つために休養を取らせることを前提とした勤務体系になっています。
結果として、従業員が出勤できなくなる事態も少なくなります。
また、従業員の健康状態が保てていれば、不慮の事故の可能性も抑えられます。
さまざまな意味で、リスクマネジメントにつながってくるというわけです。

メリット3. 健康保険料を抑えられる

従業員が健康を損ねれば、当然のことながら医療費がかかります。
そうなると、企業側にも医療費負担が発生し、健康保険料の増加につながってしまいます。
健康保険の現状は厳しいです。
平成31年度の健康保険組合の予算早期集計によると、経常赤字は986億円となっております。
また、大規模組合の解散などで、被保険者が30万人も減少しています。

従業員が健康を損ねて医療機関を利用する機会が増えれば、企業側の医療費負担が増加し、業績に悪影響を与えることは想像に難くありません。
健康経営を行うことで従業員の健康状態が保てれば、医療機関の利用が減ります。
これによって健康保険を利用する機会も減り、健康保険料を抑えられるのです。

メリット4. 企業のイメージが向上する

ブラック企業という言葉が一般的になっている現在、従業員が心身の健康を損ねるケースが多いことは、企業のイメージの悪化につながりやすくなっています。
企業のイメージがダウンすれば求人がうまくいかなくなり、人員の問題が厳しくなります。
結果として従業員に負担がかかって健康状態が悪化し、さらなるイメージ悪化になりかねません。

健康経営を行うことで、従業員の健康状態が保てれば、求職者にとっては「働きやすい環境」と映ります。
これがイメージの向上につながることは、想像に難くありません。
結果として求人がうまくいくようになり、従業員数にも余裕ができ、さらに健康経営がうまくいきやすくなる、という好循環につながってくれる可能性もあります。

健康経営で注意すべき点は何か

健康経営という理念は立派なのですが、実際に行う場合には注意すべき点があります。
それは、従業員や経営者が、健康経営の重要性を理解しているかどうかです。
日本人は良くも悪くも勤勉だといわれています。
この性質が悪い方に出ると、健康経営の理念を理解している人であっても「自分が仕事に穴を開けるわけにはいかない」と無理してしまいかねません。

こうした雰囲気が全体に広がると、健康経営という理念を掲げていても、現場での実態が伴わないという事態を招きかねません。
従業員側の意識改革が必要なのです。また、従業員側が健康経営の理念を十分に理解している場合でも、経営者が理解していなければ意味はありません。
自分が心身ともに無理をしてきた経営者は珍しくないからです。

経営者の理解がなければ、健康経営を実践するに当たって、必要となる予算が認められない可能性があります。
また、経営者の姿勢が従業員に影響を与えることもあり得ます。
逆に、経営者が健康経営に十分な理解を示し、姿勢が従業員に良い影響を及ぼせば、健康経営の実践がスムーズに行える可能性が高くなるというわけです。

健康経営を導入すべき企業は?

健康経営を導入すべき企業として真っ先に挙げられるのが、長期休養者が多い企業が挙げられます。
健康経営によって状況が改善すれば、生産性向上の可能性が高いからです。
長期休業者が復帰すれば、それだけで生産性の向上が期待できます。
また、長期休業者をカバーしている従業員の負担も軽減できる可能性が高いです。

そういう意味では、ストレスチェックの結果が良くない企業も健康経営が必要となります。
そのままでは、長期休養者が増える可能性があるためです。
人員面で余裕がない企業も、健康経営を導入すべきといえます。
労働時間が長くなりがちなうえ、心身面で無理を重ねる従業員が出るケースが多いためです。

無理を重ねれば、肉体的にも精神的にもダメージが蓄積し、長期離脱につながる可能性が高くなります。
健康経営によって、これを防ごうというわけです。
従業員の年齢層が高い企業も、健康経営の導入がおすすめといえます。
無理を重ねた結果、成人病をはじめとする慢性疾患を抱えている可能性が高いためです。

まとめ~健康経営は従業員と経営者のメリットになる~

【簡単に分かる】健康経営とは?メリット、注意点など

健康経営は従業員の健康状態の向上につながるだけでなく、経営者側にとっても生産性の向上や企業のイメージ向上につながるというメリットがあります。

現状で人員面に余裕がない企業は従業員に無理をさせがちですが、双方にデメリットが生じかねません。健康経営の導入を検討すべきだといえます。

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