株式譲渡制限にするべきか?メリット・デメリットは?

株式譲渡制限にするべきか?メリット・デメリットは?
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株式譲渡制限を設ける際の判断のポイント

会社の株式譲渡制限を設けるべきかどうか、悩む経営者の方は少なくないでしょう。
設けることで得られるメリットもありますが、デメリットのことも考えなければならないからです。
会社を奪われるようなリスクが無くなりますが、株式買取請求権が発生する可能性もあります。
そのようなメリットとデメリットも含めて考え、どの選択がいいか判断することが大切です。

株式譲渡制限を設けるメリットは?

メリットはひとつだけではなく複数あります。
自社の状況に合わせてメリットになるかどうかチェックしましょう。
デメリットよりメリットが魅力的と感じれば、最終判断がしやすいのです。

会社が乗っ取られることを防げる

株式譲渡制限を設けていれば、会社が乗っ取られることを防げます。
株式を自由に取り引きできないからです。
株式が自由に取り引きできれば、経営者がどんなに嫌がっても乗っ取られる可能性があります。
ある日、突然、自分の会社が見知らぬ誰かの物になったと言われても、納得できない人は多いのではないでしょうか?
株式譲渡制限を設ければ、非公開会社となり、株式の譲渡を拒否できます。

後継者へ安全に株式を集められる

株式譲渡制限を設ければ意図した後継者に株式を集められます。
事業継承で重要になるのは、後継者にどれだけの発言権があるかという点です。
株式譲渡制限を設けていなければ、見ず知らずの誰かに株式が大量に渡るリスクも考えなければなりません。
経営者が自分の子供や親戚などの家族に事業継承する意図があっても、上手く行かない可能性があります。
そのリスクを防ぐためにも、株式譲渡制限が有効なのです。

売渡請求権が利用可能

売渡請求権では希望しない相手に株式が渡っても、2/3以上株主の賛同を得られれば売渡の請求ができます。
売渡請求権があれば、望まない人物が相続で株主を得ることを防げますし、株式が分散するリスクも減らせるのです。

役員の任期延長が10年認められる

定款に定めれば、役員任期を10年延長できます。
株式譲渡制限を設けていない公開会社だと延長できません。
一般的に、役員任期は取締役や会計参与は2年、監査役が4年となっています。
任期満了後、同じ役職へ再びつくためには、株主総会を開いて選ばれなければなりません。
就任時、登録免許税、司法書士への依頼などの費用がかかりますが、株式譲渡制限を設けていればこのような手間を省けるのです。

取締役会や監査役の設置が不要

業務の意思決定を行う取締役会、業務監査や会計監査を行う監査役を設ける必要がありません。
取締役は3名以上、監査役や会計監査は1名以上必要ですが、株式譲渡制限があれば設置の手間を省けるのです。
取締役1人で経営できますし、取締役や監査役になれるのは株主だけと限定したい場合、定款で定められるのもメリットです。
結果、家族や友人同士、決められた人だけしか経営者になれないため安心できます。
また、コスト面からも、数人の取締役や監査役を設ける必要がないため節約できるのもメリットです。

株主総会の手続きが簡単

株式譲渡制限を設けていれば、1週間前や短期間で株主総会の招集ができます。
口頭で簡単に通知することまで認められているのです。
設けていなければ株主総会を開くとき、2週間前に書面で通知をしなければなりません。
手間という部分でも株式譲渡制限のメリットがあります。

株式譲渡制限を設けることのデメリット

株式譲渡制限にも、デメリットがあります。
メリットばかり見ていると、思わぬ落とし穴に落ちてしまう可能性もあるため注意しなければなりません。

株式買取請求権に注意

株式譲渡を承認しないと、株主が株式買取請求権で対抗してくる場合があります。
株主が公正な価格で株式を買い取れる権利のことで、無視するとみなし承認とされ、株式譲渡が認められてしまうのです。
2週間以内の返答や40日以内に買取人、または株式の買取を行わない場合が条件として当てはまります。
株式譲渡制限を設けていても、株式が買い取られる可能性はある点は押さえておきましょう。

売渡請求権はデメリットにもなる

他の取締役や株主が後継者を認めていない場合、売渡請求権を発動させられます。
この場合、後継者が拒否しようとしてても、株式を売り渡す必要が出てくるのです。
株式が減れば発言権も無くなるため、後継者としての力を失うことになります。
経営者だけ株主という形であれば問題はありません。
ただ、経営者以外にも株主が多数居るなら注意しなければならないリスクです。

まとめ~メリットとデメリットを考えて最終判断~

株式譲渡制限にするべきか?メリット・デメリットは?

株式譲渡制限を設ければ、起業時などでは経営者が自由に会社を作れます。
譲渡制限株式は定款で定めるだけでよく、複雑な手続をする必要もありません。
会社が意図しない相手に乗っ取られるリスクを大幅に減らすこともできます。
希望通りの事業継承もしやすいでしょう。

ただ、株式譲渡制限を設けていると株式買取請求権が発生する、売渡請求権というデメリットも発生するのです。
このようなデメリットも含め、会社の状況に合った判断をしましょう。