【変わる採用のカタチ】「メンバーシップ型雇用」から「ジョブ型雇用」へ

【変わる採用のカタチ】「メンバーシップ型雇用」から「ジョブ型雇用」へ
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最近よく聞くようになった言葉に「ジョブ型雇用」というものがあります。
これまでのメンバーシップ型雇用に代わる可能性があるものとして、注目度がアップしつつあるためです。

では、ジョブ型雇用とは具体的にどのようなもので、メンバーシップ型雇用とはどのような点が違っているのでしょうか。
また、実際の導入事例としては、どのようなものがあるのでしょうか。

今回は、ジョブ型雇用の基礎知識と導入事例などを解説いたします。

ジョブ型雇用とはどのようなものか

ジョブ型雇用とは、先に仕事があって、そこに適した人を当てはめていくという雇用方法です。
これまでのメンバーシップ型雇用とは、真逆と言ってもいい方法です。

メンバーシップ型雇用の場合、まず人員の採用が先にあって、そこに仕事をあてがっていくという方式で、これは終身雇用制度と相性の良い雇用方法だとされています。

ただ、企業の側から見ると、既に「働き方改革」により終身雇用制度が崩れ始めている状況では、スペシャリストが育てられないというデメリットが目立つ状況になっています。
このため、スペシャリストを育てるのではなく、いなければ新たに雇用するという考え方に変わりつつあります。
ジョブ型雇用への変化は、まさにそれだと言っていいでしょう。

ジョブ型雇用のメリットは?

ジョブ型雇用のメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

意外かもしれませんが、昨今注目を浴びているリモートワークとの相性も悪くないのです。

  • リモートワークとの相性が良い
  • スペシャリスト育成に有利
  • 社員は自分の得意分野を磨きやすい

リモートワークとの相性が良い

これは、どちらかといえばリモートワークとジョブ型雇用の相性が良いのではなく、メンバーシップ型雇用の相性が悪いと言った方が正しいかもしれません。

メンバーシップ型雇用においては、職場での勤勉さや雰囲気作りなど、仕事の出来とは必ずしも関係ない部分で評価されます。
集団への貢献度といえるものです。

リモートワークでは、この点については評価不可能です。
そもそも雰囲気作りが必要な職場に来ていないのですから、評価のしようながいというわけです。

逆にジョブ型雇用の場合、あくまでも求められているのは過程ではなく結果です。
リモートワークで求められているものとほぼ一致しているため、相性が良いと判断されているのです。

スペシャリスト育成に有利

メンバーシップ型雇用においては、従業員は異動が前提となります。

このため、職場に合わせて多種多様な能力を身につけたゼネラリストが求められます。
こうした環境は、スペシャリストの育成は不利です。
特定の業務にしか通じていない以上、異動によってどのアドバンテージが失われてしまいやすいからです。

ジョブ型雇用の場合は、あくまでも先に用意されている仕事の成果が出るかどうかが基準となります。
その仕事に秀でてさえいればいいので、スペシャリスト育成に有利というわけです。

社員は自分の得意分野を磨きやすい

これを社員側から見ると、自分の得意分野を伸ばしやすいというメリットにつながります。
クリエイティブな仕事など、集団作業とは必ずしも関係ない業務がその典型といえます。

例えばクリエーティブな能力が高い場合でも、コミュニケーションなどの苦手分野があれば、その苦手分野について克服しなければならず、得意分野を磨く時間が削られるのです。

ジョブ型雇用の場合、あくまでも評価されるのは用意された仕事をこなす能力です。
それ以外については基本的に求められないので、得意分野を伸ばしやすくなるというわけですね。

ジョブ型雇用のデメリットは?

一方で、ジョブ型雇用には以下のようなデメリットもあります。
特に、人材が流出しやすくなるという問題点については、留意しておく必要があります。

  • 他社からの人材引き抜きが行われやすい
  • 転勤や異動などがさせにくい
  • 社内の仕事がなくなったら厳しい

他社からの人材引き抜きが行われやすい

ジョブ型雇用においては、既にある程度完成されたスペシャリストの採用は重要です。
問題は、新人にいくら適性があっても、スペシャリストとしての完成度は必ずしも高くないということです。

ある程度完成されたスペシャリストを採用するならば、一番の近道は他社のスペシャリストを引き抜いてくることです。
場合によっては、実績豊富なスペシャリストが採用できます。

ただし、ジョブ型雇用を各社が採用していれば、他社も考えることは同じです。
自社が他社の人材を引き抜くことと同様に、他社も自社の人材を狙っているというわけです。

こうなると、スペシャリストが条件の良い会社に次々と引き抜かれていくという事態も想定できます。
これを防止するために、条件を良くすれば人件費の高騰を招きかねないのが頭の痛いところです。

転勤や異動などがさせにくい

ジョブ型雇用は最初に仕事があって、そこに適性の高いスペシャリストを採用していく手法です。

スペシャリストであるがゆえに、他の職務についての能力は未知数です。
メンバーシップ型雇用で育成しやすいゼネラリストならば、職務変更になってもある程度の対応が可能でが、スペシャリストにそれを求めるのは厳しいケースも珍しくありません。

そうなると、ジョブ型雇用によって採用されたスペシャリストは、転勤や異動などがさせにくいという問題点を抱えることになってしまいます。
人事面で融通がきかないところがデメリットと言えます。

社内の仕事がなくなったら厳しい

これは、採用されたスペシャリストの側から見てもデメリットになります。
社内でその仕事がなくなった場合、その後もその会社で仕事を続けることが厳しくなるからです。

たとえスペシャリストを雇用していたとしても、採算が取れないと会社側が判断したら事業を大幅縮小したり、場合によってはその事業自体から撤退することも考えられるでしょう。

その仕事のスペシャリストとして採用されたはずなのに、仕事自体がなくなってしまえば、他の仕事についての能力は未知数なので、会社側にとって使いづらい人材となってしまいます。

ジョブ型雇用の導入事例

ジョブ型雇用は実際に大手企業でも採用され始めています。
実際の採用事例として、富士通資生堂のケースを説明していきましょう。

富士通では2021年4月に、ジョブ型雇用の課長職を採用すると発表しています。
背景には新型コロナウイルス感染症の流行に伴う、リモートワークの大幅な導入があります。

また、資生堂では既に2015年から管理職を対象に、ジョブ型の人事制度を採用しており、この人事制度を、2021年からは一般社員にも広げる予定です。
同社では、この人事制度によって女性の活躍を後押しすると同時に、外国人が参画しやすい環境を作り出すことが目的だと説明しています。

この他にもKDDI日立製作所などで、ジョブ型雇用の採用を打ち出しています。
今後も、さまざまな企業での採用例が出てくる可能性があり、注視しておきたいところです。

まとめ

【変わる採用のカタチ】「メンバーシップ型雇用」から「ジョブ型雇用」へ

このように、ジョブ型雇用はスペシャリスト育成に有利です。
既に採用している企業についても、スペシャリスト育成による国際競争力の強化を視野に入れています。

ただ、人材引き抜きが行われやすい、人事面で融通がきかないなどのデメリットがあるのも確かです。
今後ジョブ型雇用がどのような職種で採用されていくか、注視していきましょう。

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