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技術者(エンジニア)でスタートアップする際の注意点.1
技術者(エンジニア)で起業する方は多いですが、その理由としては参入障壁が低い、元手がかからない、需要が大きい、当たれば大きい、といった理由があるでしょう。
一定以上の技術力があれば独立可能で、元手をかけずにサービスを売り出すことが可能です。
特にシステム開発などは、一度作ったシステムをいくら売ってもコストが増えるわけではなく、収益だけが積もっていきます。
つまり当てれば儲かるということです。
ただし、実際にはいろいろなやり方があるので、上記の原則がすべてに当てはまるわけではありません。
それを踏まえた上で、このページでは技術者(エンジニア)でスタートアップする際に取引先を確保すべきなのか、という問題について解説します。
結論:取引先(収益源)は確保すべき
まず最初に結論ですが、技術者(エンジニア)に限らず取引先(収益源)が確定していない時点での見切り発車は危険です。
特に技術者(エンジニア)は参入障壁が低く、元手がかからない分、見切り発車できてしまうのですが、収益の保証は必要です。
もちろん、別の収益源を確保した上でのスタートアップなら、収益ゼロや赤字でも問題ないのかもしれません。
それがないなら、ある程度の算段を立てた上で発車する必要があるでしょう。
上で取引先(収益源)と書きましたが、これは収益源が必ずしも取引先とは限らないからです。
たとえば対消費者のサービスであれば、ビジネスモデルとして取引先不要の場合もあります。
最初は自社開発だけで賄い、資金を確保できてから外注で回していくような方法も考えられるでしょう。
そのため、取引先がそもそも必須ではないビジネスモデルなら、取引先を確保する必要はないのですが、その場合も取引先に代わる収益源の確保は必須です。
取引先の確保は難しくない
現状技術者(エンジニア)の仕事は人手不足で、明らかに需要に対する供給が追い付いていません。
つまり、ビジネスモデルを選ばなければ、取引先の確保は難しくないでしょう。
ビジネスモデルの詳細はいろいろあるので割愛しますが、大きくわけると以下の2パターンが考えられます。
- 自社開発のサービスを法人、または個人消費者に販売、提供する
- 技術者、技術を労働力として売る
厳密には上記に当てはまらないパターンもあるのですが、主なビジネスモデルとしては上の2つが挙げられます。
自社開発のサービスを法人、または個人消費者に販売、提供する
自社開発でサービスを販売、提供する場合、収益源の確保がより重要になります。
少なくとも、ノープラン、もしくは情熱だけで突っ走るのはあまり得策ではないでしょう。
なぜなら競争率が非常に高く、しのぎを削る世界だからです。
世の中には様々なシステムが存在しますが、実は日の目を見るのはほんの一部に過ぎません。
成功している企業であっても、その裏には数々の失敗があり、一部のサービスがヒットしているイメージです。
つまり、開発時間、費用をかけても成功するとは限らないので、確実な勝算、もしくは別の収益源を用意しておく必要があるでしょう。
たとえば既にヒットしたサービスを持っていて、それが収益源になっているのであれば次のチャレンジは楽です。
しかしそれがない段階では、予算が尽きる可能性が高いです。
技術者、技術を労働力として売る
サービス提供ではなく、技術力を他社に売る場合の取引先確保は容易です。
ある程度の技術力があれば、一人法人で自分自身を売ることも可能です。
既存の取引先があれば良いですが、そうでない場合も確保するのは難しくないので、スタートする前に確保しておけば確実です。
まとめ~自社開発と技術力提供を併用するパターンも多い~
最初の段階では技術力を労働力として売り、それと同時に自社開発も進める。
そして自社開発に成功したら労働型のビジネスモデルを切る、というパターンも非常に多いです。
これなら確実な収益源を確保しつつ、サービスのヒットを狙って事業を継続できます。
この場合、スタートアップ前に技術力の販売先、つまり常駐や受託をさせてもらえる取引先を確保することになります。