いま地方での起業にこそビジネスチャンスがある?

いま地方での起業にこそビジネスチャンスがある?
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起業する場合「どこで起業するか」は重要な要素のひとつ。
これまでは東京や大阪など主要都市で起業する人が多かったところ、いま地方での起業に注目が集まっていることはご存じでしょうか。

背景には、慣れ親しんだ地元で起業したい、コスト削減を理由に地方で起業したいなど、地方で起業する理由は様々です。
今回は「起業」を取り巻く環境の変化に着目、地方で起業するメリットとデメリットから成功事例まで詳しく解説します。

今は地方にこそビジネスチャンスがある

都会で起業する人が多い理由は、見込み顧客が多い、取引先企業へと足を運びやすいことなど物理的なものが主となっています。
しかし、新型コロナの感染拡大に伴う緊急事態宣言によって移動の制限やリモートワークの普及推進がなされ、働き方は大きく変わりつつあります。

Web会議ツールを中心としたITツールの活用により、自社と取引先の所在地に関係なく、商談や新規開拓営業、ルート営業などがオンラインでできるようになったため、都市部と地方の環境的な差がなくなってきています。

都心は地方と比べてオフィスの賃料などの固定費や物価が高い傾向にあるため、都市部で起業することに特にメリットがなければ地方での起業も1つの手です。

大手企業でも本社機能の地方移転が増加

近年、有名企業の中には地方に本社機能を移転させる取り組みも出てきています。これには、地方への移転で災害時などのリスクを回避したい、地方を活性化させたい、といった思いがあります。

通信販売大手・ジャパネットたかたを傘下に持つジャパネットホールディングスは、2021年秋に本社機能の一部を福岡県福岡市に移転することを決めました。
その他にも、情報通信会社のインフォメーション・ディベロプメントも本社機能の一部を鳥取県米子市に移転することを発表。
東証一部の常磐興産は本社を福島県いわき市へ移転。こちらは東京本社の廃止で完全な地方への移転例となっています。

また、人材会社大手のパソナグループは、東京都千代田区から兵庫県の淡路島へ本社機能の一部移転を進めています。
大企業の移転によって地域が活性化すれば、その地域でビジネスを始める人にもメリットのある土壌が生まれる可能性が高いです。そういった面でも、地方には十分にビジネスチャンスがあると言えるでしょう。

地方で起業するメリット

それでは都市部と比較して、地方での起業にはどのような具体的メリットがあるのでしょうか。
ここでは地方で起業するメリットを3つご紹介します。

メリット.1 物価面などコストパフォーマンスが高い

ローコストでのビジネスが叶うイメージ

地方は都市部と比べて物価や賃料、人件費が安いため、コストを抑えてビジネスを展開できます。

例えば、土地の平均坪単価は東京都千代田区が833万円なのに対して、青森県青森市は12万円、パソナグループの本社移転先である淡路島も8~20万円程度と、その差は歴然です。

人件費に関しては、全国の最低賃金が参考になるでしょう。
東京都の最低賃金が1,013円なのに対し、青森県は793円です。

このように、地方で起業することでコストを抑えてビジネスを展開できる点は、ベンチャー企業には大きな魅力となります。
起業当初は資金繰りに悩むこともあり、出費はできるだけ抑えたいものです。
可能な限りコストを抑えることで、起業まもなく廃業、といったリスクも回避しやすくなるでしょう。

メリット.2 競合他社が少ない

ブルーオーシャン

起業する地域における競合他社の数やシェア率は、起業する際、必ず検討すべきポイントです。
競合他社が多い場合、それだけ新規参入が難しくなります。

基本的に、都市部よりも地方の方が競合他社が少ないため、起業の成功率が高いと言えるでしょう。
より多くの利益を求めるのであれば、全国展開して知名度を高め、関連事業を次々と立ち上げて売上を伸ばすことも1つの選択肢です。
しかし、競合他社が多ければ経営の安定化には多大な労力がかかり、競争に勝つために常に工夫し続けることが求められます。

地方で起業して、その地域において確固たる地位を確立できれば、経営が高いレベルで安定するでしょう。
結果的に競合他社が少ないほど、早期に収益が安定することが期待できます。

メリット.3 地方創生の補助金・助成金など優遇措置がある

地方創生

政府は、地方創生を目的として、地方公共団体の参考となる事業に対して補助金・助成金を交付し、地方における優良施策の支援策を実施しています。
対象事業は、人材育成・移住、地域産業、農林水産、観光、まちづくりです。

どのような企業にも補助金・助成金が交付されるわけではなく、「客観的なデータに基づいた事業設計がされている」「地域関係者との連携体制の確立・整備がされている」「重要業績評価指標(KPI)が成果目標でありPDCAが整備されている」の3つを満たす必要があります。

都市部には、このような地域活性化のための補助金・助成金の制度がありません。
地方での起業に不安を抱えている方も、補助金・助成金を活用できれば一歩を踏み出しやすくなるのではないでしょうか。

メリット.4 ライフワークバランス

都会の通勤風景

都市部で起業した場合、オフィス周辺には住宅地がないことが多く、郊外などから数時間かけて通勤する従業員も出てくるでしょう。
これでは実質的な拘束時間が長くなり、ライフワークバランスが崩れがちです。
ライフワークバランスの崩れは、仕事に対するモチベーション低下や健康状態の悪化などを引き起こす危険性があります。

その点、地方は物件が安く、オフィス周辺でも住宅が借りやすいので、通勤時間による実質的な拘束時間を減らすことができます。
また、周辺に緑が多いことで、気分転換もしやすいでしょう。川や海、山などがあればなおさらストレスが溜まりにくくなり、「QOL (クオリティ オブ ライフ:人生の質)」の向上にも繋がります。

地方で起業するデメリット

ITツールの活用により、都市部と地方の差が小さくなったとは言え、地方で起業することにはまだまだデメリットがあります。
地方で起業する際の注意点について詳しく見ていきましょう。

デメリット.1 業種によっては新規参入が厳しいケースもある

排除イメージ

業種によっては、地方での新規参入が難しい可能性があります。
その地域で確固たる地位を築いている企業が1社でもあれば、シェアを奪うことは至難の業です。

昔からの人脈やつながりに基づき、「○○ならA社で買う」などという認識が定着していれば、新たな企業が割って入ることは難しいでしょう。

老舗企業との協業という形で商品やサービスを提供し、その地域での信頼を獲得していくのも1つの方法です。
しかし、協業が受け入れられるかはわからないうえに、思うように収益を得られないリスクがあります。

地方で起業を検討しているのであれば、新規参入が可能かどうか、受け入れられそうかを判断するために、入念に事前調査をするべきです。

デメリット.2 市場が小さい

地方都市の狭い市場

地方は都市部と比べて人口が圧倒的に少ないため、あらゆる分野で市場が小さい傾向にあります。
市場が小さいほど収益の上限は低くなるため、収益が安定するまでに時間がかかります。
複数の事業を立ち上げるという手もありますが、人件費や設備維持費なども高くなるため、大きな収益を上げることは難しいでしょう。

また、知名度を上げるためにイベントを開催しようとした場合、地方では参加者の顔ぶれが毎回同じ、という事態になりかねません。
そのため「市場が小さくても効率的に利益を得られる事業」「他の地域に対してアプローチできる事業」を選ぶことも視野に入れた方がよいでしょう。

例えば、IT事業であればビジネスの対象は国内どころか海外にも広がります。不動産事業、金融系、人材派遣なども場所を選ばない傾向にあります。

デメリット.3 地域によっては通信環境に注意が必要

通信環境

都市部では、ほとんどの地域に高速通信と安定性を兼ね備えた光回線が普及していますが、地方の普及率は50%前後とされています。
光回線が普及していない地域で起業する場合は、電話回線を利用してインターネットに接続するADSLや、比較的安価にインターネットを利用できるCATV回線などを利用することになります。

ADSLやCATV回線は光回線よりも通信速度が遅いため、大容量のデータ通信には不向きです。
事業の性質上、頻繁に大容量のデータ通信をするのであれば、光回線が利用可能な地域を事前に確認してオフィスを構えるべきでしょう。

地方での起業の成功事例

サクセス事例

大手ソフトウェア開発会社「サイボウス株式会社」は、創業メンバーの地元である愛媛県松山市でスタートしました。
このように現在では業界内で注目される企業でも、地方で創業された例は意外に数多くあります。

ここでは実際に地方での起業や移転に成功した企業を3つ紹介しましょう。

株式会社 カヤック

株式会社 カヤックは、神奈川県鎌倉市に本社を構えるIT企業で、広告プロモーションやプラットフォームの開発などを手がけています。
自社を「面白法人」と名付け、地域を面白く盛り上げるためのサービスを提供していることが特徴です。

会社概要の所在地には「まち全体が、ぼくらのオフィスです。」と記載されており、鎌倉市を中心にサービスを提供しています。
例えば、グループ企業の鎌倉R不動産では、鎌倉にある階段100段の物件や斜面地の物件などをポジティブに捉えて紹介しています。

さらに、カヤックLIVINGでは、暮らしの多様化と地域資源の最大化を目標に、地域移住をサポートしているなど、地域創生に対して積極的な姿勢をとっています。

株式会社 小松製作所

株式会社 小松製作所は、建設機械の分野でトップクラスのシェアを誇る企業ですが、本社機能の一部を各地方へ移転させ、人材の創出や地域交流の活性化を図ろうとしています。
「人を育てること」を自らの強みと考え、雇用に繋がる技能取得を目指した人材育成プログラムを地方自治体や学校などと連携して実施しています。

さらに、製造業で培ったものづくりのノウハウを活かし、ルーツである小松市の農業の発展を支援していることも特徴です。
例えば、地下水熱空調やバイオマス発電などを利用した温室栽培の促進により、収穫量の増加を狙う施策を計画しています。

自社が取り扱う製品、技術、ノウハウを地方の発展にどのように活かせるかを意識することが、地方での起業を成功させるための大切なポイントと言えるでしょう。

琉球インタラクティブ株式会社

沖縄を中心に活動しているITベンチャー 琉球インタラクティブ株式会社は、宜野湾市の情報産業の発展を目指した複合施設「宜野湾ベイサイド情報センター(Gwave)」に本社を移転し、IT事業を展開しています。

自社が成長したきっかけとなった宜野湾市に貢献すべく、宜野湾ベイサイド情報センター(Gwave)のプロデュースや北海道との交流を促す「どさんこしまんちゅプロジェクト」を企画・運営しています。

そのほか、沖縄でテイクアウトやデリバリーができる店舗の情報やメニューなどを検索できる「沖縄エール飯」というプロジェクトを立案・運営し、沖縄の飲食業界を支援・応援していることも特徴です。

このように、自社が発展できたことの恩返しとして、地方創生ビジネスを展開する企業は少なくありません。

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いま地方での起業にこそビジネスチャンスがある?

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