確定申告「提出書類の確認」
確定申告に必要な書類については、帳簿を付け始めた段階から把握しておいた方が良いでしょう。なぜなら、日々の帳簿は結局のところ確定申告のためにやっているからです。
自分で売上管理するという目的もありますが、大前提として、なるべく確定申告がスムーズに進むように帳簿を付けておいた方が後々楽です。確定申告の時期になってあれもこれもしないと!と焦ると通常業務にも支障が出てきてしまいます。
そして確定申告の効率的な帳簿付けをするには、確定申告書類についてもあらかじめある程度知っておく必要があります。とはいえそこまで難しいものでもないので、必要書類とその内容について大まかに把握しておいてください。
このページでは特に個人事業主の方を想定してまとめていきます。
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確定申告に必要な書類
確定申告に必要な書類は、白色申告でも青色申告でもほとんど重複します。
具体的には、それぞれ以下のようになっています。
白色申告に必要な書類 | 青色申告に必要な書類 |
・確定申告書B ・各種控除関係書類 ・源泉徴収票 ・収支内訳書 | ・確定申告書B ・各種控除関係書類 ・源泉徴収票 ・青色申告決算書 |
確定申告書B
確定申告書はAとBがあります。
確定申告書Aはサラリーマン、パート勤務の人向けです。
確定申告書Bは個人事業主向けですので、個人事業主が確定申告する場合、こちらを提出することになります。
確定申告書は国税庁のホームページからダウンロードできます。
(税務署でもらうことも可能です)
各種控除関係書類
各種控除関係書類は、控除を受けない場合は不要です。
しかしできる限り控除を受けた方が納税額を低く抑えられるので、控除の証明書などは用意した方が良いでしょう。
具体的には、以下のようなものが該当します。
- 社会保険料控除
- 生命保険料控除
- 医療費控除
- 地震保険料控除
- 寄附金控除
- 小規模企業共済等掛金控除
- 雑損控除
これらの控除を申請することで、帳簿上の所得が下がり、結果所得税が節税できます。証明書は各発行機関の窓口で受け取ることになります。
手元にある場合はそのまま使えますが、手元にない場合は連絡して郵送してもらうと良いでしょう。
源泉徴収票
源泉徴収とは、給与や報酬から一定割合のお金を徴収し、それを先に税金として納めておくものです。
会社員の場合は、ほぼ確実に毎月の給与から源泉徴収されているはずです。
そして企業で行う年末調整は、実際の納税額と源泉徴収分のどちらが多いかを確定申告で確かめ、追加徴収、もしくは返金を行うものです。
ほとんどの場合源泉徴収額の合計の方が多いので、戻ってくるケース多いです。
源泉徴収票には、給与総額、保険の総額、などが記載されています。
個人事業主の場合、自分が仕事を受けて報酬をもらっているだけなら源泉徴収の措置は不要です。
報酬を受け取る側ではなく、依頼する側が源泉徴収を行います。
ただし源泉徴収された場合、記帳しておいて納税額から差し引かないと損をします。源泉徴収は税金を前払いしている状態なので、確定申告の際にその金額分を考慮しないと二重で納税することになるからです。
会社員の場合、会社が確定申告時に年末調整してくれていますが、個人事業主の場合、自分で会社員で言うところの年末調整を行い、その結果を反映させたうえで確定申告する必要があります。
個人事業主の場合源泉徴収されると、支払調書が発行される場合があります。
支払調書は、会社員がもらう源泉徴収票と同じ役割のものです。
しかし支払調書は源泉徴収票のように確実に発行されるとは限りません。
個人事業主が源泉徴収された場合支払調書を手元に残しておく必要はなくて、記帳だけしておけば問題ありません。
なぜなら支払い側が税務署に支払調書を提出する義務があるので、源泉徴収された側が支払調書を提出すると二度手間になるからです。
源泉徴収された側が源泉徴収されたことを証明しなくても、税務署は把握しているということです。
ただし源泉徴収分を記帳しないで二重に納税した場合、税務署は指摘してくれません。
源泉徴収分を証明する必要はありませんが、自分で把握しておかないと税務署が何か言ってくれるわけではないということです。
収支内訳書
収支内訳書は収支の内訳を記載する書類です。
国税庁ホームページ、税務署窓口、どちらでも入手できます。
白色申告は手間の少ない確定申告方法なので、収支内訳書も比較的簡易です。
青色申告決算書
青色申告決算書は収支内訳書をより細かくしたような書類です。
これも国税庁ホームページ、税務署どちらでも入手できます。
青色申告決算書は「損益計算書」「損益計算書の内訳」「貸借対照表」の3種類の書類から成り立ちます。
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まとめ
確定申告の提出書類は、確定申告書B、各種控除関係書類、源泉徴収票、収支内訳書または青色申告決算書、です。
帳簿付けの段階からこれらの書類を意識しておくと、確定申告がよりスムーズに進められるでしょう。