事業を成功に導くためには、実際に成功した経営者の考え方や経営哲学は参考になるところが多いもの。
失敗でも成功でも、実体験に基づく言葉には説得力があります。
もちろん真似すれば必ず成功するとの保証はありませんが、成功者の声に耳を傾けることで、経営に役立つことも多々あるものです。
そこで今回は、経営者の資質や心構えについて、まとめてみましたのでぜひ参考にしてください。
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目次
成功する経営者の資質・心構え編
まずは経営者としての心構えについてです。
経営者も一人のビジネスマンです。
まずビジネスマンとしてどのようなことを考えているのか、様々な考え方をまとめてみました。
他人に対して誠実
ビジネスは利益を追求するものです。
時には自社の利益を優先した結果、他社・他者に対して不誠実を働いてしまうことがないとは言い切れません。
しかし、成功した経営者は基本的に他者に対して誠実です。
利益も大切ではありますが、ビジネスマンとしてではなく、まずは人として誠実に接するよう心がけることで、成功を掴んだ成功者はとても多いです。
用心深さ
誠実ではあっても、用心深さを備えているのも成功した経営者の共通点です。
「簡単にできる」「楽して儲かる」といった言葉には、ついつい引き込まれてしまいがちです。
特に厳しい現実と戦っている経営者であればあるほど、これらの言葉に流されてしまう恐れがありますが、成功している経営者はこのような甘い言葉や美味しい話に簡単には乗らない用心深さがあります。
先見性
経営者の中には、計画段階では周囲から猛反対を受けたものの、製品化・サービス化によって大ヒットを記録し、会社を急成長させた経営者もいます。
このように先を見る力に長けている点も特徴です。
先見性はセンスが問われる部分もありますが、それまでの経験や価値観から培われていきます。
特に大きな成功を収めた経営者ほど、先見性があることが多くみられます。
忍耐力
成功した経営者は忍耐力に優れている傾向があります。
いくら敏腕経営者であっても、事業の全てが成功するとは限りません。
むしろ成功の影で、多くの失敗がある経営者とているでしょう。
しかし、失敗して諦めたり投げ出したりせず、成功を信じて改善を加え、結果として成功まで導いたというケースもあります。
経営者は責任のある立場です。
失敗するくらいであれば他の選択肢をと判断すべき場面もありますし、むしろ会社のことを考えたら取り返しのつかないところまで進むよりも、リスクヘッジとして方向転換を図るケースがあるでしょう。
成功した経営者はリスクについて、冷静に見極める忍耐力に優れています。
ある意味では意固地・頑固と解釈されることがあるかもしれませんが、その強固な意志こそ成功への鍵のひとつなのです。
新しい知識や常識に前向き
新しい技術に対して前向きな点も成功している経営者の特徴です。
新しい技術や流行、知識に対して拒否反応を示してしまう人は多いことでしょう。
それまでの常識では考えられないことに対して、まず拒絶反応や警戒心を抱く人も多いのですが、成功者は否定から入るのではなく、前向きに捉える傾向が強いです。
「信じられない」「有り得ない」ではなく、「何か上手く活用できないか」と考えられる前向きさも成功のために不可欠な要素です。
プラス・ポジティブ思考
ポジティブ志向な経営者も多いです。
思ったような結果が出ない時はつい弱気になってしまい、気持ちの切り替えも難しいことでしょう。
しかし成功している経営者の場合、失敗を冷静に分析し「成功への途中」「失敗する理由が分かった」など、ポジティブな発想に転換できることが多いです。
誰でも失敗すればネガティブな気持ちになります。
しかし、成功者は失敗やマイナスなこともプラスに捉える力に長けています。
このような気持ちの持ち方も成功には欠かせません。
他人の声に耳を傾けられるか
経営者ともなれば社内では一番上の存在であり反対意見を言われるケースも少ないかもしれません。
しかし、自分の周りがYESマンばかりになってしまうようでは会社は正しい方向に進めません。
成功している経営者の多くが、他人の言葉に耳を傾けています。
頭ごなしに否定したり、あるいは立場の違いから相手にしないといったことはなく、どのような立場の人間の声にも、真摯に耳を傾け咀嚼しています。
もちろん各々の意見を採用するかしないかは別問題ですが、少なくとも「意見をするな」というスタンスではありません。
他人の言葉に耳を傾け、よりよいものをとの思いを抱いている成功者は多いです。
成功する経営者の資質・実務編
経営者は経営だけではなく、実務もこなしています。
そこで、成功している経営者が実務面でどのような考えを持っているのかについてもまとめてみました。
いかに自分以外の人間を使えるか
経営者がどれだけ優秀だとしても、自分だけですべてを行えるわけではありません。
成功している経営者は自分だけで全てを考えるのではなく、任せるべき部分は任せます。
会社が成長すればするほど、人も増えていくことでしょう。
そうすると任せなければならないことも増えるものです。
経営者がすべてを自分で判断しようとすると効率が悪く、従業員との信頼も生まれにくくなるでしょう。
任せるということは、信頼を生むチャンスでもあります。
成功している経営者はその点もよく分かっているのです。
感覚と数字のバランスで考えられるか
経営者としての判断には、時として「感覚」も大切ですが、感覚は根拠の提示が難しいです。
一方、出された数字は客観的で共有もしやすいです。
しかし、数字ばかりを優先していると人間の考えが不要なのではとのイメージも持たれてしまうでしょう。
成功している経営者は、この点のバランスも上手いです。
感覚だけに頼るのではなく、かといって数字だけを重視するのではなく、数字と感覚のバランス配分が絶妙です。
成功している経営者は、どちらか一方に頼るのではなく、あくまでも両方のバランスを踏まえた決断が上手い特徴があります。
ニーズを生み出せるか
ニーズに乗っかるのではなく、ニーズを生み出している点も成功している経営者の特徴です。
この場合、ニーズを流行や価値観と入れ替えても良いでしょう。
理想を実現するために他人が敷いたレールに乗るだけなのか、あるいは自らでレールを敷けるかでは結果までのプロセスが大きく異なります。
しかも自らレールを敷いたときに、その上を走ってくれる人がいるとは限りません。
単純に流行へ乗ったり、あるいは業界のリーディングカンパニーの後追いをしたりするだけではなく、自社ならではな取り組みを行うことで新しいニーズや価値観が創造できるかもしれません。
新しいニーズを創出できれば会社が成功する可能性が高くなります。
「アイディア」ではなく「戦略」を考えられるか
経営者はビジネスマンである以上、様々なアイディアが出てくるでしょう。
確かにアイディアは大切ですが、アイディアとはいわば単発なもの。
アイディアを元に、より上の段階の「戦略」を考えられるかどうかも、経営者に問われている部分です。
浮かんだアイディアをどうするのかなど、戦略までイメージできるのかどうかも重要なポイントです。
戦略が具体的であればあるほど、新しいサービスを構築するの足がかりになるでしょう。
成功している経営者は、アイディアが思い浮かんだらそのアイディアを元にした戦略まで考える傾向が強くみられます。
ひらめきと継続性のバランス
アイディアだけであれば次々と浮かぶこともあるしょう。
頭の中で思い描くことは、現実味がなくとも良いのです。
しかし、そのアイディアを形にと考えたら現実的な視点も加味しなければなりません。形にならないアイディアが多いのも、現実的な視点を加味したら致し方ない点ですが、成功している経営者は閃きと継続性のバランスが良いです。
ひらめいたことを事業として継続させることは、言うだけは簡単です。
よい経営者はアイディアを継続するために、
・何が必要なのか?
・継続できるのか?
・今の事業にプラスになるのか?
など、様々な点を考慮します。
結果、他にはない斬新なアイディアが生まれることも多くなるのです。
利益以外も考えられるか
事業者である以上、利益を求めるのは当然です。
しかし、成功している経営者は利益以外の面まで考えるものです。
例えば利益を得られたとしても、従業員から不満が上がるような手法は採用しないでしょう。
利益を重視するのは当然ですが、利益以外のことも考えているのが成功している経営者です。
利益を度外視するという意味ではなく、利益以外の面にどれだけ目を向けられるのか、という視点もまた、経営者にとって大切な要素なのでしょう。
成功する経営者の資質・日常生活編
成功している経営者は一流のビジネスマンであることは言うまでもありません。
しかし、ビジネスマンとしてだけではなく、他にも様々な価値観を持っていたりします。
そこで、成功している経営者に見られるビジネス以外の価値観の在り方についてもいくつかご紹介しましょう。
教養がある
成功している経営者は教養も身に着けている傾向にあります。
教養がコミュニケーションとなったり、自分自身の価値観を育んだりと、仕事面にも良い影響をもたらしています。
教養を得るためにはそれなりに時間を費やすことになります。
つまり、仕事だけに明け暮れているのではなく、仕事以外にも自分自身が興味を持っていることがあるので、メリハリをつけるのが上手と考えることもできます。
社会貢献という観点を持っている
成功している経営者は「成功したい」「お金持ちになりたい」といった気持ちもあるでしょう。
しかし、その気持ちと同じくらい、社会貢献という観点を持っています。
もちろんボランティアのように、常に社会貢献だけを考えているのではありません。
チャンスがあればというスタンスではありますが、決して利益だけを重視している訳ではなく、できることであれば社会に貢献・還元したいという気持ちを持っている傾向が多くみられます。
ステータスを気にしない
成功している経営者ほど、自分自身はもちろんですが他人の「学歴」「収入」「経済力」「乗っている車や住んでいる場所」など、社会的なステータスをあまり気にしません。
成功者であればあるほど、身の回りのものが良いものである傾向にありますが、成功している経営者はこれらに対してそこまでの執着心を持っていない傾向があります。
例えば愛車が高級外車ではなく乗りやすく、かつコストパフォーマンスの良い国産コンパクトカーだったり、時計も「時間が分かればよい」との思いで外見を重視しなかったりすることがあります。
いわば自分自身がステータスに成り得ているからこそ、外的なステータスを求める必要がないと考えることが可能です。
仕事以外のことにも積極的
成功している経営者は、「寝ても覚めても仕事」ではなく、オンとオフのメリハリがつけられます。
四六時中仕事のことを考え、寝る間を惜しんで仕事に取り組んでいるのではなく、むしろ休日は休日、仕事は仕事と上手く切り替えています。
そして、仕事以外のことにも積極的です。
「お金にならないことは嫌だ」「特にならないから敬遠する」ではなく、どのようなことにも積極的に取り組み、自分のプラスにしています。
まとめ~成功している経営者の資質を理解して自らも成功に導こう!~
成功している経営者の特徴を様々な角度からご紹介しました。
もちろんこれらをすべて実践すれば成功すると保証されたものではありません。
しかし、成功者のメンタリティーや行動を学ぶことは、決して無駄にはならないでしょう。
参考になるべき点も多いかと思いますので、自分のプラスになるものは積極的に取り入れてみるのもよいでしょう。