技術系でスタートアップする際の注意点.2
一般に、ITシステムに対する需要は常に存在します。
理由は複数あり、一例を挙げると以下です。
- より便利なシステムが求められるから
- 業務や消費者行動の変化によりシステムに変化を加える必要があるから
- 常に上位互換の技術が生まれており、そこに需要があるから
要するに、常に技術は進歩していて、それに合わせて消費者のニーズのレベルも上がっていきます。
そしてサービス提供側もそこに目を付けるため、常により新しい、便利なサービスが生み出され続けるという構造です。
人工知能が爆発的に伸びればどうなるかわかりませんが、少なくとも直近で技術者や、技術者の開発したシステムへの需要がなくなることはないでしょう。
このような状況下なので、技術系でスタートアップする人は非常に多いのですが、独立資金はどのくらい必要なのでしょうか?
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独立資金ゼロでもスタートできる
技術系は需要があるだけでなく、資金がかからない点も大きなメリットです。
物理的に必要なものはパソコンとインターネット環境くらいで、販売するのもソフトウェアであれば原価はかかりません。
また、技術力そのものを販売する場合も元手はかからず、人件費が発生するだけです。
つまり、自分一人でソフトを開発して販売、もしくは無料提供して広告収入を得る。
自分の技術力を他社に売る、などの場合独立資金は一切かかりません。
強いて言えば、会社の給料がなくなっても、しばらく生活できるだけの資金があれば問題ないでしょう。
最初から法人にする場合は、法人設立の費用がかかりますが、個人事業主から始めて、事業が軌道に乗ったら法人成りする計画であれば、その点でも初期費用はかかりません。
パソコン一台あれば独立可能で、極端に言えばビジネスモデルによっては、外で働くための交通費や衣類にかかるお金も不要でしょう。
特に推奨しているわけではありませんが、自宅でパソコン一台で開発することもできます。
無収入になる期間を考慮する
技術系は独立資金ゼロでスタートすることも可能ですが、どのくらいで収益が発生するか、そこまで生活できるか、といったことは考える必要があります。
たとえば一人暮らしで貯金がゼロなのに、いきなり独立するのはハイリスクでしょう。
ビジネスモデルによっては融資を受けられますが、たとえば元手のかからないビジネスモデルだけれど、当面の生活費が足りないので融資してください、といった話はおそらく通りません。
主張としては一理ありますし、実際返済できる確率も高いはずでずが、融資はあくまでも事業に必要なお金を貸し出すためのものです。
事業開始時の生活費を補填するためのものではないので、当面生活できるだけの生活費の用意は必要です。
たとえば独立して、受託開発や客先常駐をする予定であれば、収入は比較的早い段階で入ってきます。
しかしそれでも数ヶ月空く可能性があるので、その間、暮らせる生活費が必須です。
サービス開発~販売、収益化までは時間がかかる
受託開発や客先常駐であれば、労働力の対価としてお金をもらうので、確実に収入を得られます。
しかし、自分、もしくは外注化でも何かサービスを作って販売、提供する場合、収益化までにどうしても時間がかかります。
また労力や費用をかけても、赤字になる可能性も高く、むしろ成功する方がレアケースと考えた方が良いでしょう。
ただし一つのサービスが成功する可能性が低いというだけで、チャレンジし続ければいずれヒットする可能性は高いと言えます。
とはいえそれがいつになるのか、どのくらいの労力、費用がかかるのかは予想できません。
費用に関しては、一人でやるなら生活費だけですが、従業員を雇ったり外注化すればその分の費用もかかります。
まとめ
サービスはヒットするとしてもリリース直後ではなく、人気がじわじわ伸びていって大きな収益になっていくケースも少なくありません。
早くても半年、遅ければ数年、もしくは赤字で終わってしまう可能性もある、ということを考慮し、資金、もしくは他の資金源を確保する必要があるでしょう。