オンライン化が進んだとはいえ、印鑑が必要となる局面はまだ多いです。そこでこの記事では、会社用の実印や銀行印の作り方を説明します。
実印と銀行印は同じでいいのか?という疑問を持つ人もいるかと思いますが、結論としては使い分けた方がよいでしょう。
なぜ使い分けた方が良いのかについても説明していきます。
会社として使う印鑑の種類とその役割については、こちらの記事を読んでみてください。
会社実印の作り方
会社実印は代表社印とも呼ばれ、会社を立ち上げる際に必要となる印鑑です。
登記にも使用するもので、以下のポイントが重要になります。
- どこで買うか
- サイズ
- 書体
- 素材
以上を決定し、会社実印を作ることになります。
どこで買うか
会社実印を作る場所は、大きく分けて二つあります。
まず一つ目が実店舗、二つ目が通販サイトです。
昔は実店舗での作成が一般的でしたが、今は実店舗が減っています。
そして実店舗と反比例する形で通販サイトが人気になっており、現状通販サイトで作るのが得策でしょう。
実店舗と違って店舗の運営費用がかからないため、同じクオリティの実印なら通販サイトの方が安い傾向にあります。
サイズ
会社実印は、一般的な印鑑よりもやや大きめです。
絶対的なルールはありませんが、16.5mm~24.0mm程度が相場でしょう。
また形は天丸型と寸胴型がありますが、これに関してはどちらでも問題ありません。
書体
会社実印の書体に明確な決まりはありません。
しかし一般的には「篆書体」と「印相体」が人気です。
理由としては「読みにくいから」です。
「読みにくいと不便ではないか?」と疑問に思われるかもしれませんが、会社実印は読み取られて真似て作られると困るため、何を書いているのかわからないくらいでちょうど良いのです。
素材
会社実印の素材において重要なのは耐久性です。
そして見た目として威厳があった方が良いでしょう。
これらを加味した上で人気の素材が「チタン」と「黒水牛」です。
まずチタンは金属で実際に高価なもので、見た目に高級感、威厳が現れます。
明らかに安っぽい印鑑ではないな、重要な決定事項のために存在する印鑑なのだな、と一目見てわかります。
黒水牛はチタンと比べると安価で、耐久性もあります。
チタンほどの威厳はありませんが、十分とも言えるでしょう。
会社実印と銀行印を分けるべき理由
会社実印は登記時にも使用するハンコで、会社にとってもっとも重要かつ代表的なハンコです。
一方で、銀行印は銀行に届け出るための印鑑です。
たとえば会社の口座開設、預金、手形や小切手の発行、などに使用します。
会社実印は会社の代表取締役、社長が保管するのに対し、銀行印は経理担当者が保管するケースが多いです。
この二つは大差ないのですが、それでも分けるべき理由があります。
それは、まずリスク分散です。
仮にどちらかの実印が偽造された場合、被害を限定的にするために二つに分散します。
また外部への印象の問題もあります。
たとえば銀行から融資を受ける場合、銀行印と実印の両方が必要になります。
このときどちらも同じ印鑑を押していると、銀行の担当者は「リスク管理が甘いのでは?」と思う可能性があるでしょう。
事実リスク管理が甘く、また印象も悪くなるので、会社実印と銀行印は分けた方が良いのです。
銀行印の作り方
銀行印は、会社実印同様に実店舗でもネット通販でも購入可能ですが、ネット通販の方がおすすめと言えます。
理由は、現状ネット通販の方が伸びており、品ぞろえが豊富、実店舗の運営にコストがかからない分、低コストなどの理由が挙げられます。
銀行印は会社実印とそこまで大きな差はないのですが、サイズは銀行印の方が小さいです。
素材などは統一するケースが多いため、ネット通販のセットで作るのが得策でしょう。セットだと割引が効いて手間もかからず、統一感も出るので一石三鳥です。
まとめ
以上、今回は会社設立に合わせて用意する各種の印鑑について解説しました。
会社は設立して終わりではなく、ビジネスを継続的に行えるように運営しなければなりません。
印鑑は、契約書など重要な場面で使われます。
また法的効力も発生するため、その利用には十分な注意が必要です。