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拡大し続ける新型コロナウイルスの影響
新型コロナウイルスの感染拡大は止まる事を知らず、日々、全世界レベルで甚大な被害と経済的なダメージを与え続けています。
正直なところ、ここまで過酷な状態を予想していた人は、ほとんどいないのではないでしょうか。
また先般、政府は新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく「緊急事態宣言」について、当初の7都府県以外にも対象地域を拡大することを決定し、16日夜に開始されました。
これまでの宣言で対象とされていた7都府県に北海道、茨城県、石川県、岐阜県、愛知県、京都府の6つを加えた計13都道府県については、特に重点的に感染拡大防止の取り組みを進めていく必要があるとして、「特定警戒都道府県」と位置づけています。
期間については現状、来月6日までとされていますが、国内の状況によって事態は流動的であり、7日以降の「自粛解除」についても見通しは不透明な状態です。
現在も、企業や団体の経済活動は大きな影響を受け続けており、経営の先行き不安は当面の間、解消されることはないと予想できるでしょう。
各種の事業者向け支援策がスタート
資金繰りが行き詰まれば、体力に余裕のない中小企業は、大いに困窮することになり、一歩間違えれば数多くの事業者が倒産・廃業に追い込まれることになります。
そこで国は新型コロナウイルス感染症対策として、特別貸付以外にも様々な支援策を講じています。
ここでは、それらいくつかをピックアップしてご紹介いたします。
セーフティネット保証
セーフティネット保証は「中小企業信用保険法」という法律の一部の通称です。
中小企業信用保険法は、中小企業の資金調達を円滑にする目的で制定されました。
具体的には、既に融資を受けていても、新たに融資を受けやすくする制度と、融資の返済が困難な場合に、公的機関である信用保証協会が代わりに返済する制度(代位弁済)になります。
通常の利息に加えて保証料率も負担する必要はありますが、当面の資金確保に有効な制度であると言えます。
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商工組合中央金庫(商工中金)による危機対応融資
商工中金による危機対応融資は、中小企業等が利用できる融資制度で、当初3年は基準利率から0.9%低減した利率が適用されます。
また一定の要件に該当すれば、公庫の「新型コロナウイルス感染症特別貸付」と同じく、特別利子補給制度を利用することができ、実質、無担保・無利子での利用が可能です。
また商工中金では、全営業店で危機対応業務と、独自のセーフティネット関連資金等の相談窓口を設置しています。ぜひご活用ください。
マル経融資(小規模事業者経営改善資金)
商工会議所や商工会などの、経営指導を受けている小規模事業者の商工業者が、経営改善に必要な資金を無担保・無保証人で利用できる制度です。
通常のものとは別枠で、最大1,000万円の範囲内で当初3年間、通常の貸付金利からマイナス0.9%引き下げて対応する特例措置となります。
※新型コロナウイルス感染症の影響により、最近1ヵ月の売上高が前年または前々年の同期と比較して5%以上減少している事業者が対象です。
公庫への申し込みはインターネットがおすすめ!
これらの制度の創設と拡充は、新型コロナウイルスの影響を受ける中小企業や小規模事業者にとっては、まさに「地獄に仏」とも言える支援策であり、ぜひ積極的に活用すべきです。
また先に紹介しました日本政策金融公庫の「新型コロナウイルス感染症関連の特別貸付」も、実質「無担保・無保証」で融資が受けられるため、非常に有難い支援措置となっております。
ただ現在、公庫の窓口には融資希望者が殺到しており、ほとんどパンク状態とのことです。
提出書類をもらうだけでも窓口でかなり待たされるケースも多々あるため、あらかじめ公庫のホームページからダウロードしておくと良いでしょう。
申し込みについてもインターネットから受付しています。
窓口への直接訪問や郵送より早く対応できるそうなので、ぜひそちらをご利用くださいませ。
融資相談は原則事前予約制へ【4/24以降】
なお、込み合う窓口で感染リスクが高まることを避けるために、公庫では原則予約制をとる方針を決めたようです。
今月24日から融資の相談は、原則として事前に予約が必要となっています。
NHK NewsWebより「融資の相談 原則事前予約制へ 日本政策金融公庫」
※必要書類の添付漏れがよくあるそうです。
下記の資料を参考に、事前の確認と綿密な準備で申し込みを行ってください。
まとめ
新型コロナウイルスの拡大は、先行きがまったく不透明な状態です。
場合によっては更なる長期戦を強いられる可能性が高く、制度をうまく使って資金繰りに目途をつけ、事業継続のための戦略を模索してみてはいかがでしょうか。
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※掲載している情報は記事作成した4月20日時点のものです。
状況は変化し続けていますので、都度、関係各所への確認をお願いいたします。
参考 各省庁ホームページ
総務省ホームページ
経済産業省ホームページ
厚生労働省ホームページ