プロゲーマーは、最近よく耳にするようになった話題の新しい職業です。
eスポーツ大会の賞金が高額なことでも知られていますが、実際賞金だけで生活することはまだまだ難しく、そもそも賞金を獲得できないと報酬ゼロです。
そのため、ゲームの実況配信や、ユーチューブやSNSを利用して稼いでいるプロゲーマーが多いのが実情です。
ゲームとユーチューブの相性は特に良いので、プロゲーマーでありながら、収入の形としては実質ゲーム系ユーチューバーのようになっている方も多いでしょう。
その際、売上が伸びてきたら注意しなければならないのが、経費や税金です。事業を営んでいる以上、納税の義務がありこれを怠ると税務署から指摘されます。
そこで本記事では、プロゲーマーの経費、税金について解説します。
プロゲーマーが経費にできるものとできないもの
プロゲーマーが確定申告をするためには、日々の帳簿付けを行う必要がありますが、その際には経費にできるものとできないものを、把握しておく必要があります。
経費にできないものを経費として計上していると、税務署から指摘され、逆に経費にできるものを経費に計上していないと、多く税金を納めることになります。
つまり、経費にできるものとできないものを把握し、損をしないよう正しい申告をする必要があるのです。
とはいえ、そもそも経費のルールは曖昧です。
どこまで経費にできるか明確に決まっているわけではなく、また税務署の担当者によっても判断が異なったりします。
重要なのは、基本的なルールを把握し、それと同時に過去に経費として認められたものと、認められなかったものを正しく把握することです。
【経費として認められるもの】
●パソコン
●ゲームソフト
●机・椅子
●ゲーム機器
●イベント参加費
●専門学校費用
●家賃(家事按分)
●電気代(家事按分)
●通信費(家事按分)
以上のようなものが経費として認められます。
ゲームに必要な費用はもちろん経費になります。ただし、仕事としてやっているゲーム以外は、経費にできるかどうか微妙なところです。
プロゲーマーは基本的にゲームが好きな人が多いので、本業としてやっているゲーム以外にも、ゲームを買ってプレイすることがあるでしょう。
この場合、本業以外のゲームソフトは本来経費にできないのですが、本業のためのゲームのプレイに役立つという見方もできます。
そのため、経費にできる場合もあるといったところです。
あまりにも無関係なゲームだと、税務署の担当者によっては指摘してくるかもしれません。
たとえば格闘ゲームが本業の人が、まったく別ジャンルのゲームまで経費にしている、といった場合、指摘される可能性もあるでしょう。
次に、イベント参加費や専門学校費用も、経費にできる可能性があります。
もちろん、プロゲーマーとしての仕事に関係がある必要があるので、ゲーム関係のイベントや、ゲームの専門学校の費用を経費にできるという話です。
逆に、ゲームと関係ないイベントや専門学校費用は経費にはできません。
なお、家賃、電気代、通信費などは生活費でもありますが、自宅でゲームをプレイする場合、必ずかかってくる基本的な費用です。
一部は事業のための経費とも言えるので、経費として計上できます。
ただしすべてを経費にできるというわけではなく、事業に使用した分だけを経費にできるということです。
とはいえ、どれだけを事業に使用したのかきっちり計算することは困難です。
そのためある程度の目安があり、たとえば使用面積、使用時間などに応じてざっくりと計算します。
※いわゆる「家事按分」と呼ばれる経費計上です。
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【経費として認められないもの】
●ゲームをしながらの飲食
●車
●衣類
●美容院
以上のようなものは経費として認められません。
プロゲーマーの中にはゲームにしか興味がなくて、今まで服や美容にお金をかけていなかった人も多いでしょう。
しかしイベントに出演したり、世間から注目される機会が増え、服や美容に気を遣うようになった、といった場面も考えられます。
プロゲーマーは賞金だけで生活するのは厳しいので、ユーチューブやSNSで人気を集め、その人気による広告収入などを得て生活している人も多いからです。
人気が出たり注目されると、身なりのことを言われたりもするので、意識してお金をかけて改善した、といった話はよく耳にします。
ここにかかった費用は、プロゲーマーとしての活動のためのお金とも言えますが、これは認められない可能性が高いです。
というのも、服や美容は車などのお金は、普通に生活していても本来かかるもので、あくまでもプロゲーマーとして注目されたことは、きっかけにしか過ぎないからです。
いくら人気を取るために、オシャレな服や髪型や車が必要と言っても、それらは間接的なものに過ぎず、経費にするのは無理があるということです。
また当然ながら、ゲームをしながらの飲食代も経費にはできないでしょう。
ゲームをするのにエネルギーを使うので飲食が必要、という主張も一理ありませんが、それ以前に生きていくために飲食は必要です。
ゲームをしながらの飲食であったとしても、それはゲームのための費用ではなく生きていくための費用なので、経費にはできません。
ただし例外もあり、例えばゲームの関係者と仕事上必要で使った外食費などは経費にできます。
これも微妙なラインではありますが、単にゲーム仲間と外食をしただけならそれは必要経費とは言えないので、プライベートの食事の範疇でしょう。
プロゲーマーは税理士を付けるべきか
プロゲーマーとして儲かってくると、それなりに税務署の目も厳しくなります。
税務署は税金を回収できるところに行くので、利益が伸びると当然ターゲットになるからです。
儲かっていないうちは、自分で最低限の記帳や確定申告をやれば良いですが、儲かってくると、節税対策に力を入れる必要があるかもしれません。
そう考えると、ある程度儲かってきたら税理士を付けた方が得策でしょう。
実際、最初のうちは自分で帳簿付けや確定申告をやっていたけれど、儲かるようになったから税理士を付けた、という方は多いです。
もともと税務に詳しかったり、記帳作業や確定申告の作業が好きなら自分でやっても良いのですが、おそらく面倒だと思っている人が大半でしょう。
税理士に依頼すれば、節税対策にもなって時間の節約にもなります。
空いた時間を仕事に回した方が効率的なので、面倒な経理作業は税理士に依頼するのがおすすめです。
まとめ
プロゲーマーとして食べていくためには、ゲームの世界で活躍すると同時に、動画配信やSNSで人気を集める必要があります。
賞金だけで食べていくのは厳しい世界なので、結局のところプロゲーマーとして人気を集め、広告収入などを狙う必要があるということです。
eスポーツ大会が人気になっていますが、残念ながらスポーツ選手のように企業とスポンサー契約でお金をもらって、それで生活するということは一部の有名プレイヤー以外は厳しいようです。
そして、売上が伸びてくると経費や税金を意識する必要があります。
初年度から確定申告が必要な場合は、最初からやらなければならないのですが、売上が伸びれば伸びるほど節税対策が重要になるので、税理士に依頼した方が効率的と言えます。
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