農業従事者の高齢化や若者離れが深刻化する一方、会社勤めを辞めて自然環境の中で暮らす「脱サラ農業」に注目する人もいます。
しかし、農業は決して楽な仕事ではなく、失敗してしまったり、脱サラしたことに後悔する人も。
この記事では、脱サラ農業の成功に必要なポイントや農業を始めるメリット・デメリット、そして必要な資金の調達方法についても紹介します。
目次
脱サラ農業に後悔する原因とは?
せっかく脱サラして農業を始めたのに、「こんなはずじゃなかった」「もっとこうしておけば」と後悔する人も少なくないようです。
まずは、どんなことが後悔の原因となるのかを見ておきましょう。
- 農業を甘く見ていた
- 地域・農地の情報収集が不十分だった
- 十分な資金を貯めておかなかった
- 都会と田舎の人付き合いの違いをわかっていなかった
あらかじめ知っているのと知らないのとでは、就農後の意識が大きく異なることばかりです。それぞれ見ておきましょう。
農業を甘く見ていた
農業を、誰でもできること、簡単なことと甘く見ていると、現実の過酷さに驚くことになります。
種をまく、苗を植える、収穫するだけが仕事ではなく、作物によって作業もいろいろです。例えば土を覆うマルチ(シート)を敷く、草取りや水やりをする、日当たりや品質を良くするために間引きする、など。
当然ですが、夏の外は暑く紫外線も強いので体力を奪われます。中腰で作業を続けることも多く、体力を使います。育った作物は大きく重く、思いのほか重労働です。
作物ができても、売れる品質のものでなくてはならず、品質が良くても売れるとは限りません。
地域・農地の情報収集が不十分だった
土地があれば何とかなると思いがちですが、まず、農地探しに苦労する新規就農者も多いです。
また、農地と言っても地域によって土の質も異なりますし、その土に向く作物・向かない作物がそれぞれ異なります。荒れた土地はまず整える必要がありますし、土壌の改良が必要となれば10年以上かかるとも言われます。
農作物の生育には日当たりや風通し、水はけなどさまざまな条件が影響します。また、シカやイノシシといった鳥獣被害が深刻となっている地域もあります。
畑が自宅から遠すぎた、自宅の場所が生活に不便すぎた、などの理由で後悔する人もいます。
十分な資金を貯めておかなかった
多くの場合、農業を始めるには多額の初期費用がかかりあます。そのうえ作物は、収穫できるまでの日数はもちろん、売れる品質の作物を作るにも、それを出荷できる数で揃えられるまでにも時間がかかります。
軌道に乗るまでは赤字で貯金を取り崩す生活が続くものの、これは誰もが通る道と考えて耐えるべき時期でもあります。生活費などを蓄えておかないと、成功する前に焦りや不安で押しつぶされてしまうことに。
また、作業の手間を省くには機械化という方法もありますが、機械には高額なものが多く、資金がないと始まりません。
都会と田舎の人付き合いの違いをわかっていなかった
いわゆる田舎で暮らした経験のない人には、農家の人付き合いは特殊に思えるかもしれません。隣人を見かけても挨拶しなかった、それだけでも「信用できない人」となってしまいます。
1人で気ままに暮らしたい、人間関係のストレスから解放されたい、と思って地方に来ると、独自のコミュニティや助け合いの文化を煩わしく感じてしまいます。
脱サラ農業の失敗を防ぐ8つのポイント
「脱サラ農業」というと気軽なイメージですが、安易に就農して失敗する人もいます。後悔を防ぐために、就農前に次の8つのポイントを押さえておきましょう。
- 脱サラ前に農作業を経験しておく
- 移住先は何度も足を運んで決める
- 栽培する作物は精査して決める
- 「ビジネス」「経営」の視点を持つ
- 家族の理解と協力を得る
- 農業への覚悟を固めておく
- 先輩の意見を聞く・経験談を読む
- 十分な資金を準備・調達しておく
それぞれについて解説します。
1)脱サラ前に農作業を経験しておく
脱サラ前に、まずは全国の自治体で行われている農業体験などに参加し、農作業を経験しておきましょう。
農業は想像以上に重労働であり、実際にやってみないとわからないことも多いものです。
なるべく長期間に実践的な農業体験ができるところを選んでください。週末や連休、有給休暇などを利用して参加することをおすすめします。
数時間程度の体験型観光農業では、簡単なことだけやればよく、農業の良いところしか見ることができません。
2)移住先は吟味し何度も足を運ぶ
全国どこでも新規就農がしやすいわけではありません。新規就農者に対する自治体の支援体制や、近隣住民との関係性などで状況は大きく異なります。
移住先には、住居支援・助成金など新規就農者へのサポートが充実している地域を選ぶのがおすすめです。
先輩移住者、新規就農者の数も確認してみましょう。
また、その地域が移住者に開かれた雰囲気かどうかも重要です。足を運べば体で感じることもありますし、何度も行くことで地域の人にも顔や名が知られ、受け入れられやすくなります。
就農の成功可否を左右するものの1つに農地があります。
しかし、農地は所有者にとって先祖代々受け継がれてきた大切なもの。新規就農者には条件の悪い土地しか貸してくれないというような話も聞かれます。候補となる農地を見せてもらうなどしておくこともおすすめします。
3)何を栽培するのかは精査して決める
一口に「農家」といっても、作物や栽培方法などは多岐にわたります。
例えば米・麦などの稲作や野菜・果物、そして花や観葉植物など。何を栽培するかをしっかり吟味してください。
それにより、初期費用や繁忙期、作業内容などは大きく異なります。栽培方法にも、屋外で育てる露地栽培やビニールハウスを使った施設栽培など。1つの野菜にもいろんな育て方があります。
栽培する作物によって適した地域も異なるので、移住する前に何を栽培するかよく考えてください。
例えばキャベツ・大根・にんじんなどの定番野菜は需要が安定しており、求められる栽培技術は比較的高くないといいます。
また、ジャガイモ・タマネギなど天候の影響を受けにくい作物なら失敗も少なく、未経験者でも成功しやすいでしょう。
4)「ビジネス・経営」の視点を持つ
農業だけで食べていくなら、「売れるかどうか」は必須のポイント、ビジネスや経営の視点を持つことも大事です。
扱う作物を決めたら初期費用や運転資金を計算し、どのくらいの利益が出るのかを予測計算しましょう。
新規就農では販路の確保が難しく、売り先に困るという悩みもあります。農協を使うのか、ネット通販などで直販するのか。「収益を得る」ための方法や工夫を考えてください。
「6次産業」など新たな農業も視野に
最近では、1次産業から3次産業までを融合した「6次産業」という新しい考え方も広がってきました。
1次(生産)×2次(加工)×3次(販売)=6次産業
農作物を育てるだけでなく、加工品を販売し、レストランを経営。さらに旅行を兼ねた農業体験ができる「グリーンツーリズム」のような体験型サービスを行ったりするのが6次産業です。
このように、農業をビジネスと捉え、さまざまな工夫で収益化を目指す意識も必要です。
5)家族の理解と協力を得る
家族がいるなら、まずは家族の理解を得る必要があります。
脱サラ農業を始めるために、新天地に移住するという人も多いでしょう。家族がいるなら、脱サラすること自体にも反対される可能性は高いです。
しかし、農作業をたった1人で行うのには無理があります。家族の手伝いは必須となるでしょう。生活環境が大きく変わることは、家族一人ひとりの人生を変えることにもつながります。
6)農業への覚悟を固めておく
脱サラ農業を成功させるには、相当の覚悟が必要です。自分は本当に農業をしたいのかを自問自答し、農業を生業とする意志を固めてください。
「会社勤めが嫌だから」「のんびり生活できそう」といった軽い気持ちで就農すると、厳しい現実に直面し、即モチベーションダウンとなりかねません。
また、受け入れる側の近隣農家への印象も大切です。農業への熱意が共通項となれば、仲間として受け入れられ、協力も得やすくなるでしょう。
新規就農者の就農実態調査では、新規就農者が就農を決めた理由の29.1%(複数回答可)を占める理由が「農業が好きだから」というものでした。
(出典:全国新規就農相談センター「新規就農者の就農実態に関する調査結果(平成29年3月)」)
7)経験談を読む、先輩の意見を聞く
サラリーマンや別の自営業から農家に転身した人は全国各地にいます。そういった人の話を聞ける機会があれば、ぜひ聞きに行ってください。交流会やセミナーを開いている地域もあります。
一番の苦労は何だったのか、それをどのようにして乗り越えたのか。経験者ならではの視点で、「今だからわかること」とは何か。
聞いておけば、事前知識を得ずに始めるのとはまったく違う意識で農業に臨めます。もちろん、就農後もつながりが持てれば、心強い味方となります。
就農の先輩にお話を伺いました!
当サイトでは、野菜を「売る」仕事から農家に転身、今では農家法人を経営するかたわら新規就農者への農業指導をされている先輩就農者にお話を伺いました。
経験者だからこそわかる就農後の苦労や、どのような行動が成功を生んだかがわかる貴重な体験談です。
ぜひ読んでみてください!
8)十分な資金を確保しておく
農業を始めるには資金が必要です。まずは農地の確保に多額の費用がかかるほか、栽培品目や栽培方法によって大掛かりな設備投資が必要となることもあります。
まずは、自分が行いたい農業にいくらの資金が必要なのかを試算し、自己資金が足りなければ調達方法を考えなくてはなりません。
例えば、露地野菜であれば初期費用は300万円程度が一般的ですが、小規模にして設備費などを極力抑え、100万円代で始めることも可能です。
また、農業は収益化までに時間がかかるため、それまでの運転資金や生活費の確保も必須です。
新規就農するための2つの方法
新しく農業を始めるには、大きく分けて2つの方法があります。
独立就農 | 個人事業主として自分が主体となり農業を行う |
雇用就農 | 農業法人に就職し、組織の一員として農業を行う |
独立就農とは
「脱サラ農業」と聞いてまず思い浮かべるのが「独立就農」のパターンです。自分が主体となって農業に従事することを言います。
人を雇うケースもありますが、多くは家族だけで作業する小規模な農家です。
雇用就農とは
一方、雇われる形で農業に携わるのが「雇用就農」です。現在は株式会社や合同会社の形態をとる「農業法人」も各地に存在しています。
農業法人とは、規模が大きくなった農家が法人化したり、一般企業が新規事業として農業を始めたりするものです。
独立就農のメリット・デメリットはこの後の章で改めて見ることにして、まずは雇用就農のメリット・デメリットを見ておきましょう。
雇用就農のメリット
雇用就農の最大のメリットは、当初から定期的な収入が得られることです。また、知識や技術を教えてもらえるので、独立前の準備段階として働くこともできます。
農業に従事しながら休みがもらえることも、雇用就農の大きなメリットです。
さらに、組織では培ったマネジメント能力などを発揮できる可能性があります。人とのコミュニケーションが好きなら、仲間たちと農業に携われる喜びも得られます。
人に雇われることを厭わない、農業は好きだが経営には興味がない、といった人には、雇用就農の方が向いているかもしれません。
雇用就農のデメリット
雇用就農は、いわば「サラリーマン」とも言える働き方です。すべてを自分のやりたいように進めることは難しいでしょう。例えば自分が無農薬・有機栽培をしたくても、会社の方針が異なればそれに従わねばなりません。
また、定期的な収入が得られる一方、成功したからと言って飛躍的に収入が上がることは期待できません。
上司や部下との人間関係もあるので、上手くいかなければストレスとなります。
税金対策として法人化するケースも多いため、一般的な企業とは組織体制などが確立されていないこともあります。
脱サラで農業を始める5つのメリット
脱サラして農業を始めることには、大きく5つのメリットが挙げられます。
- サラリーマン社会のストレスがなくなる
- やりたいことを自分で決めて実行できる
- 作物を育てる喜び・収穫の喜びを味わえる
- 健康的な生活ができる
- 家族と過ごす時間が増える
ただし、多くは前の章でいう「独立就農」の場合のメリットです。
サラリーマン社会のストレスがなくなる
サラリーマン社会では、上司や取引先など人間関係に気を遣うことも多く、通勤電車もストレスとなります。
就農すれば、このようなサラリーマン社会特有のストレスからは解放されるでしょう。
農業でも外部との付き合いはありますが、基本的には地道に農作物に向き合うことがメインです。
やりたいことを自分で決めて実行できる
サラリーマンは、会社の方針や上司の指示に従わねばなりません。
「裁量がなくてやりがいを感じない」「上層部と意見が合わない」などの不満も日常茶飯事です。
その点、独立就農は自分で事業を立ち上げることと同じなので、裁量はすべて自分自身にあり、やりたいことを自分で決めて実行できます。
自分の努力が直に成果につながることも、農業の魅力の1つです。
新規就農者の実体調査でも、就農理由として40%(複数回答可)を超える大きな割合を占めていたのが「自ら采配を振れる」「やり方次第で儲かる」という理由でした。
(出典:全国新規就農相談センター「新規就農者の就農実態に関する調査結果(平成29年3月)」)
作物を育てる喜び・収穫の喜びを味わえる
作物を育てるというのは、特別な体験です。
悪天候や害虫などから農作物を守り、自分の手で時間と手間をかけて作物を収穫する。その過程で、他にはない多くの感動を味わえます。
また、作物が無事に育ち収穫できれば、新鮮な野菜や果物などを口にする喜びも味わえます。
健康的な生活ができる
多くの場合、農業では早起きをして日の光を浴び、夜は日付が変わる前に寝るという健康的な生活を送ります。
地方に移住して自然に囲まれ、四季を感じながら働くことは、精神的にもリラックス効果間違いなしです。
農業と健康の関係については、いくつかの調査結果も出ています。
例えば、農業によって高齢者の運動機能・精神的状態が良好になるという報告や(出典:株式会社エヌ・ティ・ティ・データ経営研究所「農作業と健康についてのエビデンス把握手法等調査報告書(平成25年3月)」)、土壌由来の「マイコバクテリウム・バッカエ」という細菌がストレスを軽減するという調査結果など。(出典:デビッド・G・スミス他「免疫調節性とストレスの弾力性を有する土壌由来細菌であるマイコバクテリウム・バッカエから分離された新規抗炎症脂質の同定と特徴付け(令和元年5月)」)。
家族と過ごす時間が増える
農業は比較的、家族とともに過ごす時間がとりやすい仕事です。
というのも、農業の仕事は日中の作業がメイン。作物によっては収穫後の閑散期もあるので、長期休暇を取ることもできるでしょう。
日中はしっかり仕事をして、夜は家族との時間を大事にする。子どもがいる人は子どもも農業に参加させることで、情操教育ができます。成長を間近で感じられる、かけがえのない時間を作れるでしょう。
脱サラ農業の予想外のデメリット
農業では、高齢化や若者離れ、なり手不足が深刻です。それだけデメリットの多い仕事とも言えるでしょう。
例えば「売上が天候に左右される」「収入が安定しない」「体力的にキツい」など。これらはまず避けられないと覚悟しましょう。
(しかし、これらを解消できれば、農業を飛躍的に変えることもできます!)
さらに、就農して初めて気付く、次のような「予想外のデメリット」もあります。
オン・オフの区別がなくなる
農作物にはそれぞれ最適な栽培方法があります。自分の生活を作物に合わせなければなりません。
種まきや収穫などには時期も重要なため、朝から晩まで作業しなくては間に合わない、と時間に追われることもあるでしょう。ずっと家族と一緒というのも、オンオフの区別がつかなくなる原因の1つかもしれません。
また、悪天候などが続けば、作物がどうなっているか、発育状況なども気になります。そうなるとオン・オフもなくなり、気が休まらないことも。
移住先地域のしきたりに縛られる
移住先によっては、地域のお祭り・行事への強制参加が暗黙の了解となっていることも多くあります。
また、従わねばならない独自の慣習があるところも。
一緒に楽しめればよいのですが、強制されるようで煩わしいと感じる人もいるでしょう。
移住先地域の慣習やしきたりなどは外からわかりにくいこともあるため、事前に先輩移住者から話を聞くなどしておくのがおすすめです。
コミュニケーション能力も必要
閉鎖的な地方では、外からの移住者を歓迎しない人も少なくありません。
うまく馴染むためには、自分から積極的にコミュニケーションをとり、信頼を得る必要があります。
農業を営む上では、地域ならではの事情もあり、情報がカギを握ったり、助け合いが必須だったりもします。
近隣農家との関係性をうまく構築できないことは、脱サラ農業の失敗にもつながるのです。職場の人間関係が煩わしくて、静かに農業をしたいと思う人は、人の手を借りずに済む作物や方法を考えるなどすべきでしょう。
その他、デメリットとなり得ること
農業は、自然との共存と言うと聞こえはいいですが、天候に大きく左右されます。
予定の作業ができなかったり、もうじき収穫を迎えるという時期に台風の被害に遭ったりと、思い通りにならないのが当たり前。自然に逆らわずおおらかに考えることができなければ、大きなストレスになるでしょう。
そして、「農業」と一口に言っても、伝統を守る農業もあれば、最新のテクノロジーを使った革新的な農業もあります。
自分はなぜ農業をしたいのか、どのように農業と関わりたいのかをじっくりと考えた上で、就農先を選ばなくてはなりません。
脱サラ農業に必要な資金の調達方法
脱サラ農業にはそれなりに多くの初期費用がかかるので、自己資金だけで始めるのは難しいものです。
就農支援を目的とした補助金や融資制度がいくつかあるので、ここでは補助金や融資制度を活用した資金調達方法を紹介します。
農業次世代人材投資資金(旧青年就農給付金)
就農を希望する49歳以下の人を対象とした補助金で、早期の経営確立支援のために年間最大150万円の資金提供を受けることができます。
農業研修を受ける人を対象とした「準備型」と、独立して自営就農する人を対象とした「経営開始型」の2種類があります。
それぞれ交付期間が異なっており、準備型は2年間、経営開始型は5年間が最長となります。
農業は収益化に時間がかかるため、就農当初の生活費が心配な人も多いでしょう。
しかし、この補助金を活用すれば最低限の収入を確保することができます。
そのため新規就農時の不安を和らげるためには、とても有効な補助金なのです。
青年等就農資金
新たに農業経営を開始する人を支援する日本政策金融公庫の融資制度であり、無利子・無保証(法人の場合代表者のみ必要な場合あり)で貸付を受けることができます。
最大融資額は3,700万円で、返済期間は17年以内(うち据置期間5年以内)。
青年等就農資金は無利子で返済期間も長いため、新規就農者にとってはとても利用しやすい制度です。
ただし貸付である以上融資には審査があるので、事業計画書を作成して必要な資金を明らかにし、用途などをきちんと説明できるよう準備しなければなりません。
その他、地方自治体の取り組み
国の制度だけでなく、各地方自治体でも農業の担い手を確保するため独自の取り組みをしています。
北海道むかわ町の新規就農支援
北海道の中南部、札幌にもほど近いむかわ町。
「むかわ町新規就農定着促進事業」では、町内で独立就農する認定就農者に対して就農時最大300万円の補助金が支給されます。
その他、50歳未満の独立就農者に対する給付金制度など、複数の支援策を設けています。
長野県飯山市の新規就農支援
長野県の北東部、新潟県との県境にある飯山市では、50歳未満の方を対象にした研修制度を設けています。
2年間の実践的な研修中には生活支援資金の給付が受けられます。農業機械を無償で借りたりすることもできます。
福井県若狭町の新規就農支援
福井県の南西部、三方五湖などで知られる若狭町でも、就農支援を行っています。
新規就農者のための支援事業として、半年~2年の農業研修の実施および奨励金の支給や、住宅費への支援などがります。
「就農支援 ○○市(地名)」で検索
新規就農者への支援策は全国各地で行われています。自治体独自の支援策もさまざまなので、希望する地域の情報を調べてみてください。
地域内在住の人を対象としたもの、新たな移住者を対象としたものなど、条件も自治体により異なります。自治体によっては公式サイトの更新が進んでいないところもあるので、まずは相談することをおすすめします。
就農についての全般的な情報収集には、政府関連のサイトも参考にしてください。
まとめ
脱サラして農業を始めるなら、まず会社を辞める前に農作業を経験しておきましょう。本当に農業がしたいのかどうかをしっかり自問自答してみてください。
栽培する作物も多種多様で、それにより働き方が大きく異なるので、あらかじめ決めておくことをおすすめします。
移住先のコミュニティになじめるかも重要なポイントです。慎重に選びましょう。
就農するには、土地を借りる、農機を借りるなどするのに多額の資金が必要です。自己資金で足りない分は融資を受けることを検討してください。
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