20年前に比べると、起業家に占める女性の割合は2倍以上にもなっています。今まさに起業を考えている方も多いのではないでしょうか。
とはいえ、起業というとハードルが高く感じられるもの。お金は?手続きは?経営知識がなくても大丈夫?など、不安や疑問は尽きません。
しかし今や、起業家や女性の活躍は不可欠です。そのため、国や地方自治体はさまざまな起業・創業支援を行っています。
この記事では、女性の創業・起業に活用できる支援制度を紹介します。ぜひ活用してください。
目次
女性の起業を妨げる「壁」とは
女性の起業家が少ない、起業したくても踏み出せない女性が多いのには、次のような「壁」があるからだと考えられます。
- 男性優位の社会構造
- 家事や育児・介護との両立
- 家族や周囲の反対・無理解
- メンタルや体調のバイオリズム
世界経済フォーラムによる2023年版「ジェンダーギャップ(男女格差)報告書」によれば、日本は男女平等におけるランキングが先進国で最下位。それどころか、146か国中で125位という結果です。
徐々に法整備はされてきたものの、男性優位の社会構造や人々の意識はすぐには変わらず、女性が起業することには根強く高いハードルがあります。
企業に勤めていても、男性に比べ管理職に就くことは少なく、企業のトップクラスの人間や他の経営者と関わる機会もないのが一般的。そのため起業や経営に関する情報に接することも少ないため、興味があっても「どうすればいいのかわからない」という人が多くいます。
また、女性は男性のように事業だけに打ち込むことは難しい立場にいます。昔から「家にいるもの」とされてきた女性には、家事や育児、介護も当然の役目とされてきました。
今でも既婚女性が「起業したい」と言えば「家事は/子どもはどうするのか」「家のことと両立できるならいい」などと返されることは珍しくありません。
さらに、女性にはホルモン作用などにより心身のバランスを崩しやすいという身体的な特徴があります。症状が重く、その期間は家事や仕事もできないという人もいます。これには個人差も大きく、周りからの理解を得るのも難しい問題でしょう。
こうした壁を乗り越えるには、やはり情報や知識の習得、資金面などについての支援が不可欠です。
政府や地域社会も女性の活躍を期待して支援制度を整えているので、利用しない手はありません。
女性の起業家を支援する制度は主に4種類
女性起業家を支援する制度には、大きく分けて次の3種類があります。
- 起業知識などの情報提供(ノウハウなどを教えてくれる)
- 金融機関などによる融資制度(資金を貸してくれる)
- 補助金・助成金制度(返済不要でお金がもらえる)
- 自治体や民間団体による相談窓口
1つ目は、国や都道府県などによる、起業全般についての情報提供をするものです。ノウハウや相談窓口、資金調達方法などの情報が得られます。民間団体によるものもあります。
2つ目は、金融機関などによる事業資金の融資制度です。起業時の融資申し込み先としてよく知られるのは「日本政策金融公庫」。若者や女性を対象にした融資制度も設けています。
3つ目は、創業時の資金調達に使える補助金や助成金といった制度です。「補助金」と「助成金」はいずれも返済不要の支援制度で、一般的には次のような違いがあります。
補 助 金 | ・制度目的に合わせた計画書等が採択され、取り組みを実行した事業主に支給 ・公募期間が短い ・主に経済産業省により運営 |
助 成 金 | ・制度目的に合わせた取り組みを実施、要件を満たした事業主に支給 ・申請受付期間が比較的長い ・主に厚生労働省により運営(雇用関連) |
政府による制度のほか、民間団体がコンテストなどで選ばれた人に資金を提供するようなケースもあります。
雇用関連の助成金は、女性起業家もぜひ活用したい制度ではあります。ただ、起業と同時に使えるものでなく、起業後の従業員雇い入れの際に役立つものがほとんどです。
また、支給は後払いです。すぐに従業員を雇うとしても、開業資金の足しというわけにはいきません。
4つ目は、起業に関する相談を受け付ける窓口です。個々の事情や希望に合わせた回答が得られます。
次の章から、女性向けの起業支援制度を1つずつ見ていきましょう。
起業に関するポータルサイト
ポータルサイトとは、関連する情報サイトなどへのリンクを紹介する、窓口のようなサイトのことです。
「女性起業家等支援(わたしの起業応援団)」経済産業省
経済産業省による、起業したい女性の応援サイトです。起業したい女性向けに、起業までに何をすべきかがわかるステップ図、各地の起業支援窓口などが紹介されています。
「女性の活躍を応援します」農林水産省
農業での起業を考えるならぜひ見ておきたいのがこのサイトです。すでに就農している人だけでなく、これから農業を始めようとする人向けの情報も掲載されています。
「農業女子プロジェクト」「農業女子アワード」などの情報を見れば、モチベ―ションも上がるでしょう。
「女性応援ポータルサイト」内閣府
起業に限らず、就業や子育て、介護などに関する支援を行うサイトへのリンクを集めたポータルサイトです。
上記で紹介した経産省・農水省のサイトなど、他各省庁などによる起業関連のサイトが紹介されています。
都道府県や市町村単位、あるいは民間の会社による起業支援サイトや相談窓口もたくさんあります。最後の章でできるだけ紹介します。
女性起業家を支援する融資制度
女性は比較的、多額の資金を必要としない事業で起業する傾向にあるのは前述の通りです。とはいえ、資金の支援を受けたいという人も当然いるでしょう。
資金調達の方法として、まずは資金を借りられる融資制度を紹介します。いずれも、創業する人を対象に、通常より良い条件で借りられる設定になっています。
金額や利率などについては、変更となる可能性があります。情報は執筆当時のものですので、詳細はそれぞれの公式サイトで確認してください。
日本政策金融公庫「新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)」
「新規開業資金」は、日本政策金融公庫の国民生活事業の1つである融資制度。新たに事業を始める人または起業後7年以内の人を対象としています。
女性(あるいは35歳未満、55歳以上の男性)には特別利率が適用されます(令和5年11月現在、基準利率-0.40%)。
融資限度額は7200万円、そのうち運転資金は4800万円までです。
さらに「新創業融資制度」との併用で、無担保・無保証人での融資も可能となります。
ただしこの場合、限度額は3000万円まで(うち運転資金1500万円まで)となり、創業資金総額の10分の1以上の額を自己資金として持っている必要があります。
新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)|日本政策金融公庫
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日本政策金融公庫の融資制度については、こちらの記事で解説しています。
次からは、自治体による融資制度をいくつか紹介します(利率などの情報は執筆当時のもの)。詳しくはリンク先の公式サイトなどで確認してください。
北海道「創業・雇用創出支援資金」
札幌市内で創業する人や創業後間もない人などを支援する融資制度です。
(一財)さっぽろ産業振興財団「札幌中小企業支援センター」が相談・融資あっせん窓口となっています。
融資金額は運転資金・設備資金として最大5000万円、ただし必要額の10%は自己資金で用意する必要があります。利率は年1.1%以内で融資期間は10年以内、据置期間はそのうち2年以内です。
岩手県「いわて起業家育成資金(若者・女性創業支援資金」
岩手県内で新たに事業を始める女性または39歳以下の人を対象とした融資制度です。ただし個人は岩手県内に住民票がある人限定です。
設備資金・運転資金としての借り入れが可能で、融資限度額は1000万円、融資期間は10年以内(据置1年以内)です。
制度の利用には商工会議所や商工会による認定書が必要ですが、融資後3年間に支払った利子や保証料は県が全額を補助してくれます(利子については要申請)。
東京都「女性・若者・シニア創業サポート事業」
※この制度の融資実行は2024年3月末までです。金融機関によっては受付が2023年12月などで終了する場合もあります。
東京都内で創業する計画のある人、または創業後5年未満の人が対象の融資制度です。事業は地域の需要や雇用を支えるものでなくてはなりません。
融資限度額は1500万円、運転資金のみの場合は750万円が限度です。返済期間は10年間で、そのうち据置期間は3年以内、個人は無担保・無保証です。
大阪府「開業サポート資金」
この制度は、大阪府内で具体的な事業開始の計画を立て、事務所の確保や必要な設備などの購入・発注などを進めている人を対象としています。
融資限度額は3500万円、融資期間は10年以内で、金利は年1.4%のところ、女性やUIJターンに該当する人は0.2%の金利優遇が受けられます。
ただし事業開始前の場合は創業資金総額の10分の1以上の自己資金が必要です。
他の都道府県でも、名称は異なりますが同様の融資制度が設けられています。また、男女関係なく活用できる制度も数多く存在します。
各自治体や商工会議所の公式サイトを見るか、電話などで問い合わせてみてください。
女性起業家が活用したい補助金・助成金制度
融資制度は返済が必要ですが、補助金や助成金は実際にかかった経費の助成などを目的としているため、返す必要がありません。
採択される・要件を満たすなどの必要はありますが、利用できる制度があれば積極的に利用しましょう。
全国規模の補助金・助成金制度
まずは政府の主催・主管による、全国規模で活用できる補助金を紹介します。対象を女性に限らないものも含めます。
地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)
この制度は、各地の農作物、水産物、伝統技術を活用した商品開発や、その販路開拓に取り組む場合に支援が受けられるものです。
中小機構と都道府県、銀行などが資金を出して基金を設置、それを運用した利益で中小事業主を支援しています。
このファンドについては、全国の約23の都道府県で、それぞれ支援対象や内容の異なる助成金制度を設けています。
制度のない都府県や創業時の支援を行っていない自治体もあります。
下記のリンクから、各地の制度一覧が確認できます。
事業承継・引継ぎ補助金(経営革新事業‐創業支援型)
この補助金には、「経営革新事業」「専門家活用事業」「廃業・再チャレンジ事業」の3つがあり、起業時は「経営革新事業」の中の「創業支援型」が利用可能です。
ただし、その名のとおり事業承継や廃業者からの経営の引き継ぎ(従業員など含めまるごと)で起業する場合に限ります。補助対象となるのは、そのために必要となった経費で、補助率は2分の1です。
地域ごとの補助金・助成金制度
創業時を対象とする補助金・助成金制度は各地で設けられています。居住地や起業する地域の自治体の公式サイトなどで情報を得ることができます。
ここでは対象を女性に絞らず、一部の例を紹介していきます。起業する場所にこだわりがない場合、支援の手厚い場所で起業を考えると大きなビジネスチャンスとなる可能性もあります。
東京都「若手・女性リーダー応援プログラム助成事業」
東京都内の商店街での創業を予定している女性と、39歳以下の男性が対象の助成制度です。助成金を申請し、交付決定が下りてから開業する場合に対象となります。
経費の種類により助成率や限度額が異なります。最大限度額は730万円です。
東京都 TOKYO創業ステーション「創業助成事業」
この制度は、東京都と(公財)東京都中小企業振興公社によるもので、都内で創業予定の人または創業から5年未満の中小企業者を対象にしています。
賃借料や広告費、人件費など、創業時に必要な経費の3分の2、100万円以上300万円以下の範囲で、最長2年間の助成が受けられます。
申請には、あらかじめ「TOKYO創業ステーション」などによる支援で事業計画書を作成し、その証明を受けることが必要です。
埼玉県「埼玉県起業支援補助事業」
この制度の対象者は、埼玉県内で過疎化などの課題を持つ対象地域で、デジタル技術を使った課題解決(あるいはAIやロボットを活用したSociety5.0関連の事業承継、第二創業)を図る事業主です。県内に居住する必要があります(期間内の移住も可)。
対象経費について、補助率2分の1、最大で140万円の補助金が支給されます。
兵庫県「商店街若者・女性新規出店チャレンジ応援事業補助金」
兵庫県では、商店街の空き店舗を活用して新規出店・開業する女性(または50歳未満の人)を対象とする支援制度を設けています。
店舗貸借料や内装工事費用などの対象経費について、県と市町から6分の1の補助が受けられます。補助限度額は75万円、補助期間は1年です。
出店後すぐ商店街団体の組合員となり、団体の活動に積極的に参加することも要件となっています。
このほかの都道府県や市町村でも創業支援制度を設けているところが多数あります。中小機構のサイトでも紹介されています。
【番外編】起業後に活用したい国の補助金・助成金
この記事では、起業時に使える支援制度を紹介していますが、起業してから使える制度も当然ながら数多くあります。
この章では、起業後に使いたい便利な助成金・補助金制度を紹介します。ただし、国の補助金・助成金は、実際に要した費用の全額または一部を後から助成するものです。つまり後払いとなるので注意してください。
小規模事業者持続化補助金(一般型‐創業枠)
持続化補助金とは、小規模事業者が経営を見直して行う売上アップや販路開拓などの取り組みに対し支給される助成金です。
「創業枠」は、過去3年の間に起業し、商工会議所等の支援を受けて販路開拓に取り組む事業者を対象としています。目的達成に必要な経費の3分の2が補助されます。
通常枠の上限額が50万円のところ、創業枠は200万円です。
参考:小規模事業者持続化補助金(一般型)ガイドブック第10版(小会議所地区)
IT導入補助金
IT導入補助金は、文字どおりITツールの導入にかかった費用を補助する制度です。自社の課題解決のためにITツールを導入・購入する必要があります。
業務のデジタル化に要したソフトウェアやシステムの導入を対象とした通常枠(A・B類型)やデジタル化基盤導入類型、セキュリティ対策推進枠など、対象となる取り組み別の枠組みがあります。
通常枠の場合、補助額はA類型で5万円以上150万円未満、B類型で150万円以上450万円以下です。
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(ものづくり補助金)
ものづくり補助金では、売上など生産性向上につながる革新的なサービスの開発、生産プロセスの見直し目的での設備投資を行った場合に支援が受けられます。
申請には、事前にGビズID(国による法人・個人事業主向けの共通認証システム)プライムアカウントの取得などが必要です。申請には、国の認定支援機関である税理士などのサポートを受けるのが得策です。
IT補助金やものづくり補助金など、経済産業省による補助金については、「ミラサポplus」のサイトで確認できます。
両立支援等助成金
両立支援等助成金は、従業員の仕事と家庭との両立を支援する事業主を対象に助成金を支給する制度です。
出生時両立支援、介護離職防止支援、育児休業等支援といった複数のコースがあります。
キャリアアップ助成金
キャリアアップ助成金は、非正規雇用の従業員を正規雇用にするなどした事業主を対象に助成金を支給する制度です。
正社員化コースのほか、賃金規定等改定コース、賞与・退職金制度導入コースなどがあります。
この他、厚生労働省による雇用関連の助成金は数多くあります。起業後はぜひ活用してください。ただ、申請手続きや就業規則などの整備なども必要となるため、社会保険労務士のサポートを受けるのが得策です。
女性起業家が活用できるその他の資金調達方法
自己資金が少なく融資が受けられない、という人も少なくありません。その場合は、次のような方法も検討しましょう。
- クラウドファンディング
- ビジネスコンテスト
クラウドファンディング(購入型・寄付型)
クラウドファンディングとは、インターネット上でプロジェクトを公表し、支援者を募るというもの。利用には費用がかかりますが、全国から支援が集まる可能性があります。
購入型は、支援を受ける代わりに商品やサービスをリターンとして提供します。寄付型はリターンがないため、社会問題の解決など公共性が高い場合に支援が見込めます。
クラウドファンディングを利用することで、認知度を上げ、開店前からファンを獲得できたり、ニーズの高低を知ることができたりします。
ただし、新たなアイデアなどが真似されてしまうおそれもあります。
飲食店の活用事例も多い「CAMPFIRE」
クラウドファンディングのプラットフォームサイトとして国内最大級の「CAMPFIRE」。利用者が多ければ、認知度も高まりますし、より多くの支援が期待できます。
公式サイトには、クラフトビールのお店や会員制の「パフェ」バー、コオロギなど虫を使った料理を提供するレストランなどの成功例が紹介されています。
寄付型に強い「READYFOR(レディーフォー)」
「READYFOR」には、寄付型のプロジェクトが多く集まっています。寄付型はリターンがない分、より多くの資金が調達できます。ただし、「リターンがなくとも応援したい」と思ってもらえなければ支援は集まりません。
飲食業で言えば、消えてしまいそうな地方の食文化を守る、継承者のいない飲食店を引き継いでリニューアル開業する、貧困家庭の子どものための食堂・認知症患者が働く飲食店を作る、といったプロジェクトで活用されています。
ビジネスコンテスト
新たなビジネスのアイデアや計画を審査してもらうコンテストに参加するのも1つの方法です。賞金と同時に認知度アップが図れるほか、経営支援が受けられるものもあります。
民間団体が行っているものや、自治体が行っているものなどがあり、名称も「ビジネスアイデアコンテスト」や「ビジネスモデル~」「ビジネスプラン~」などさまざまです。
「DBJ女性新ビジネスプランコンペティション」
日本政策投資銀行が発足させた女性起業サポートセンターによるビジネスプランのコンテストです。
地域あるいは全国、海外の課題解決に貢献できるビジネスを募集。受賞者には最大1000万円の事業奨励金が支給されます。
「女性起業チャレンジ大賞」
(一社)日本起業アイディア実現プロジェクトによるコンテストです。産業界、教育界の有志によって運営されています。
新たに起業する女性や、新しい発想で事業を拡大しようとする女性を募集。選考に通った場合、最大で200万円の資金が無償で支給されます。
「ウーマンズビジネスグランプリ in 品川」
品川区が運営する武蔵小山創業支援センターの主催で、2011年より毎年開催されているビジネスコンテストです。
1年以内に起業予定、あるいは起業後5年以内の女性が対象で、グランプリには賞金30万円、特別賞・地域貢献賞には10万円といった賞金が与えられます。
「みやざき女性起業家育成プロジェクトN-ext」
宮崎県のよろず支援拠点と(公財)宮崎県産業振興機構によるビジネスプランコンテストです。優れたプランの発表者3名に上限50万円の応募資格が与えられます。
さらに、事業開始後2年目の事業報告の結果により、そのうち1名には上限50万円のステップアップ補助金のエントリー権が与えられます。
「京都女性起業賞(アントレプレナー賞)」
京都府が主催するビジネスプランのコンテストで、2012年から開催されています。京都在住でなくとも、京都で事業を営む女性が対象です。最優秀賞には30万円、優秀賞には10万円の助成金が支給されます。
ただし、4月1日時点で決算期末を迎えていること、もしく6カ月以上の売上計上がされていることが条件となっているため、開業資金の調達には使えません。
「パソナ」グループの起業家支援
人材派遣などで知られるパソナグループでは、起業家支援としてビジネスコンテストのほか、「女性起業家支援トータルプログラム」としてい起業セミナーやネットワークづくりなどの支援を行っています。
各サイトの情報は不定期に更新されるため、まめにチェックしてみましょう。サイトで大まかな知識や情報を得たら、自治体の窓口や商工会議所などに足を運び、自分のケースに必要な事項などを具体的に確認することをおすすめします。
起業の具体的な方法については、こちらの記事を参考にしてください。
全国の女性向け起業支援・相談窓口
最後に、各自治体に設置された起業家向けの支援と相談などの窓口を紹介します。窓口については、自治体の直接の窓口のほか、自治体から委託を受けた団体が窓口となっているものなどがあります。
「特定創業支援等事業」による支援
一部の市区町村(全国で1500市区町村程度)では、「産業競争力強化法」による「特定創業支援等事業」が行われています。
市区町村が計画し、商工会議所や民間事業者による創業セミナーや相談などの支援を行うもので、起業を予定している人や起業して5年未満の人などを対象としています。
規定の回数のセミナー受講などにより、会社設立の登録免許税が半額になったり、日本政策金融公庫の融資の自己資金要件を満たせるようになったりと、大きなメリットがあります。
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よろず支援拠点
全国47都道府県に設置された、中小企業・小規模事業者を対象とした経営の相談窓口です。創業前の人にも利用されています。
国が設置しているものであり、無料で相談可能です。
地域 | 支援窓口等 |
---|---|
北海道 | 全域「北の女性★元気・活躍・応援サイト」 札幌市「さっぽろ創業支援プラザ」 札幌市「女性起業家向け相談窓口」 |
青森県 | 全域「(公財)21あおもり産業総合支援センター」 青森市「青森スタートアップセンター」 その他地域の情報「青森市公式サイト」 |
岩手県 | 「岩手県商工会連合会」 |
山形県 | 「やまがたチャレンジ創業応援センター」 |
埼玉県 | 「女性起業支援ルームCOCO オフィス」 |
東京都 | 「若手・女性リーダー応援プログラム助成事業」 「APT Women」 (女性ベンチャーの成長支援プログラム) 豊島区「サクラーヌ」 品川区「武蔵小山創業支援センター」 |
神奈川県 | 「かながわの女性応援サイト(起業)」 |
山梨県 | 「co+shegoto(コーシゴト)」 |
福井県 | 「ふくい女性のチャレンジサイト」 |
愛知県 | 名古屋市「名古屋市新事業支援センター」 |
岐阜県 | 関市ビジネスサポートセンター「Seki-Biz」 |
京都府 | 「京都府男女共同参画センターらら京都」 |
奈良県 | 「Leapなら(奈良県女性の起業支援プロジェクト)」 |
近畿2府5県 | 「DISCOVER MYSELF」 |
岡山県 | 「女性創業サポートセンター」 |
広島県 | 「FLAP」 |
山口県 | 「WISやまぐち」 |
徳島県 | 「はたらく女性応援ネット」 |
大分県 | 「BUTTERFLY FOR STARTUP WOMEN」 |
鹿児島県 | 曽於市「そおスタートアッププロジェクト」 |
他にも多数の支援窓口が存在します。インターネット上で「○○(起業する地域名) 女性 起業 支援」などのキーワードを入れて検索してみてください。
サポートを活用して開業をスムーズに!
日本政策金融公庫の「新規開業実態調査」では、起業家の約7割が開業に満足していると回答しており、これから起業をする人にとって大いに期待がもてる結果となっています。
また、同じく日本政策金融公庫による「2021年度起業と起業意識に関する調査」によれば、起業時においては資金面よりも経営スキル面での支援を求める割合が高いという調査結果が得られています。
このことからも、起業するための手続きやノウハウなど知識面での支援が得られる支援制度の活用や、専門家へのサポート依頼が起業を成功させる重要な鍵になると言えるでしょう。
なお、当サイトを運営する「税理士法人Bricks&UK」では、女性起業家など起業を志す人に向けた総合的なサポートを行っています。
「起業したいけど何から始めればいい?」
「起業のためのサポートを受けたい」
など、起業に関する疑問や不安などお気軽にご相談ください。
女性創業アドバイザーからひとこと
女性起業家は増加傾向にあります。しかし、身近に起業した女性がいない、家事・育児や介護とキャリアをどう両立させたらよいかを相談できる人がいない…など、起業後のイメージが湧かず一歩踏み出すことができないという方も多くいるのが実情です。
とはいえ、そんな中でも起業をして活躍されている女性もたくさんいらっしゃいます。この記事で紹介した支援制度などを利用して、まずは一歩踏み出してみましょう。
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