知ってると得する!国民年金基金で節税効果

知ってると得する!国民年金基金で節税効果
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老後の備えになる国民年金基金

年金のみでは老後の生活に不安が残ることから、現役時代から備えをする方は少なくありません。
現在は様々な老後向けの制度が備わっており、国民年金基金もその中の一つです。

国民年金基金は個人事業主らが対象の制度で、国民年金の不足分を穴埋めする目的があります。
会社員の厚生年金に該当する制度ですが、加入はあくまでも任意です。
しかし月々の掛金は安いため、老後への備えとして加入する方も少なくありません。
老後への備えというと、他にもiDeCoや積立NISAが候補に入りますが、節税と老後の備えを両立させるなら、国民年金基金が選択肢になるでしょう。

国民年金基金は節税にも最適

個人事業主の方は、節税のために様々な対策を取っているのではないでしょうか。
しかし経費を漏れずに計上したり、各種控除をフル活用しても、節税できる金額は限界があります。
更に踏み込んだ節税を行いたいなら、国民年金基金の加入を検討するべきです。
長期的な節税を可能にしてくれるでしょう。

国民年金基金が節税になる理由は以下の2つです。

  • 掛け金が社会保険料控除の対象
  • 老後受け取る年金も節税できる

掛け金が全額社会保険料控除の対象になるうえ、老後に基金から受け取る給付金も公的年金等控除で控除できます。
長い目で見ると、大きな節税効果が期待できるでしょう。

全額が社会保険料控除で控除できる

社会保険料控除は、国民年金や国民健康保険などの社会保険料を所得から差し引ける控除の一つです。
自分自身だけでなく、家族の保険料をご自身が支払った場合も合算して控除できます。
このため、非常に大きな節税効果がある控除ですが、国民年金基金の掛け金も社会保険料控除の対象なのです。

例えば国民健康保険料を年間50万円、国民年金を約20万円支払っている場合、社会保険料控除の合計額は70万円です。
これだけでも大きな節税効果がありますが、国民年金基金を加えれば、更に節税できるでしょう。

仮に国民年金基金の掛け金が月2万円とすれば、年間で24万円です。全額が社会保険料控除の対象となるため、上記の70万円と合わせて合計94万円を所得から控除できます。
所得税と住民税を合わせ、年間数万円の節税に繋がるでしょう。
課税所得によっては10万円以上の節税が期待できます。

受け取る際も公的年金等控除の対象になる

国民年金基金は60歳か65歳に達した時点で給付が開始します。
給付額は掛け金や加入期間などによりますが、受け取った給付金の全てが公的年金等控除の対象になります。
年金は一般的に雑所得とみなされており、課税対象になる場合があります。
しかし、公的年金等控除によって一部が控除されており、年間収入が一定水準以下だと所得税などが課税されずに済みます。

国民年金基金も受け取った場合、年収が増えてしまいますので、所得税などの負担が生じる可能性があります。
ただ、公的年金等控除の対象ですので、実際はほとんど税金がかからないのです。
年間収入次第では、所得税などの課税対象外になるでしょう。
税負担を抑えつつ、年金収入を増やせるのが国民年金基金のメリットといえます。

国民年金基金の注意点

長期に渡って節税効果がある国民年金基金ですが、デメリットも少なくはありません。
特に気を付けておきたいのが以下の3つです。

  • 中途解約しても解約金が無い
  • 将来減額されるリスクもある
  • 国民年金が免除されると加入資格を喪失する

最大の注意点は1つ目でしょう。
国民年金基金は全額が社会保険料控除になる反面、中途解約することはできません。
例えば急きょ事業資金が必要になったとしても、解約金を受け取れないのです。
今までに支払った掛け金は無駄にならず、60歳か65歳以降に受け取れますが、中途解約が無いことに気を付けておきましょう。
将来受け取れる金額も保証されていません。
そのため、老後受け取れる金額が減額される可能性も捨てきれないのです。
例えば、現在の受給見込額が月2万円だとしても、受取段階で1万5千円になることも考えられます。

また、国民年金の免除対象(納付猶予や一部免除含む)になった場合、国民年金基金も加入資格を失ってしまいます。
国民年金の免除対象になった段階で脱退と同じ扱いになりますので、節税の恩恵も無くなってしまいます。
もし資格喪失リスクを避けるなら、同様に社会保険料控除が可能なiDeCoを利用するとよいでしょう。

まとめ~節税と老後の備えが同時にできる~

知ってると得する!国民年金基金で節税効果

国民年金基金は長期的な節税が可能で、同時に老後の備えにもなるのが強みです。
掛け金全額が社会保険料控除の対象のため、所得税や住民税の大幅に節税できるでしょう。

ただし、中途解約ができませんし、将来受け取る給付金が減額される可能性もあります。
節税には最適な手段ですが、こうしたリスクも含めたうえで加入の検討をおすすめします。

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