【知っておくべき意味と重さ】
「連帯保証人」のリスクについて

連帯保証人のリスク
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連帯保証人となることには、大きな責任を伴います。
頼む側としては、「相手には絶対に迷惑をかけない」と考えた上でのことかもしれません。しかし予想外の事態が起こることもあります。

経営者が事業に行き詰まり、夜逃げなど行方をくらませるなどして、その会社の連帯保証人が破産してしまった、という話を聞いたことのある人も多いでしょう。

誰もが、取引先や知り合い、家族に連帯保証人を頼んだり、逆に頼まれたりする可能性があります。
今回は、ぜひ知っておきたい連帯保証人のリスクについて解説します。

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連帯保証人には債務者と同じ責任がある

社会保険・労働保険

連帯保証人を頼まれた側にとって、それを引き受けることは自分でお金を借りることと同じです。

主債務者(実際にお金を借りた人)が借金を返済できなくなった場合、連帯保証人が主債務者の代わりに返済の義務を負うことになります。
よく「連帯保証人には絶対になるな」と言われる理由はここにあります。

自分が主債務者であれば、自分が借入金を返せなくなることで、連帯保証人をも破産させる危険性があるのです。逆の立場であれば、自分がしたわけでもない借金のせいで自分が破産してしまう、ということが起こり得るわけです。

日弁連が公表している破産事件記録調査によると、破産の負債原因が「保証債務」や「第三者の債務の肩代わり」だった人が全体の19.22%にも上っています(2017年の調査)。

連帯保証人になると逃げられない?

どんな人が会社を作るべきか

保証人には、「保証人」と「連帯保証人」があります。
保証人と連帯保証人、どちらも主債務者が借金を返済できないと肩代わりしなければならない、という点においては同じですが、連帯保証人と保証人には大きな違いがあります。

連帯保証人には「3つの権利」がありません。それが保証人以上に連帯保証人のリスクを大きなものにしているのです。
それがどんな権利か、次の章で解説します。

保証人にない連帯保証人の大きなリスク

連帯保証人にない3つの権利とは「催告の抗弁権(民法452条)」と「検索の抗弁権(民法453条)」、「分別の利益(民法456条)」です。

「催告の抗弁権」とは、債権者による取り立てが来た場合「私ではなく債務者の方に先に行ってくれ」と言える権利です。
「検索の抗弁権」は、「債務者に財産がある場合に、返済請求を拒否できる権利」です。
「分別の利益」とは、保証人が数名いる場合、保証債務を平等に分担した金額だけ、保証人が返済すればいいという仕組みです。

分別の利益について説明すると、例えば3人の保証人がいる場合、300万の返済を求められたら単純計算で1人につき100万円を返済すればいいということです。

しかし、連帯保証人にはこれらのどの権利もありません。
分離の利益に関して言えば、連帯保証人が数人いても残債などは分割されず、各連帯保証人に支払い義務があるのです。
これは、連帯保証人にとって大きなリスクです。

債権者は債務者と連帯保証人どちらからでも取り立てができる

実際に借金をしたのは主債務者です。ですから当然のこと、まず主債務者が借金を返済し、どうしても返済が難しくなった時点で連帯保証人に返済義務が生じる、と多くの人が考えるでしょう。

しかし債権者は、確実に回収できる方に全額の支払い請求を行えることになっています。
「連帯保証人からの方がお金を回収しやすい」と判断されるケースも珍しくありません。
連帯保証人には前述のとおり、催告の抗弁権も検索の抗弁権もないからです。

これらを考えても、連帯保証人になるメリットはまずないものと考えましょう。

連帯保証人の生活状況が悪化しても関係ない

連帯保証人になった時点で、「自分は経済的にも余裕があるから引き受けても大丈夫だ」と判断する人もいるでしょう。
ただ、自身の生活状況も大きく変わる可能性があります。
経営していた会社が傾く、雇用されていた会社が倒産する、大病を患って収入源がなくなるなどは、誰もが予測できないことでしょう。

しかしその場合でも、連帯保証人の経済的状況は考慮されず、返済義務が残ります。そうして心身共に追い詰められる人も多いのです。

連帯保証人の借金は相続される

連帯保証人を頼むこと、引き受けることは、自分たちだけの問題ではなくなることもあります。
連帯保証人となった人が死亡した場合、相続人は財産だけではなく、借金も引き継ぐことが原則となっています。つまり連帯保証人であることも含めて相続しなければなりません。

主債務者の返済が滞った場合、債権者への取り立ては相続した人間が引き受けなければなりません。
「契約をしたのは自分ではない」という理由で免れることはできないのです。

相続放棄で避けることはできる

相続で連帯保証人になる必要に迫られた場合、回避する方法はあります。
それが「相続放棄」です。
家庭裁判所などで手続きを行えば、相続放棄が認められます。連帯保証人についても放棄することができるのです。

ただし相続放棄をすると、連帯保証人だけではなく、引き継げるはずの財産もあきらめなければなりません。
資産は相続するけれど、連帯保証人のようなマイナス要素だけは放棄する、というのは認められません。

十分に対応できる財産があるなら、相続放棄はしないほうがよいでしょう。
その場合、主債務者の返済状況もしっかりチェックする必要があります。

連帯保証人の中でも事業用融資のリスクは高い

連帯保証人を立てることが必要とされるケースはたくさんあります。
ただ事業に関する融資で求められる連帯保証人は、金額が他のケースより高額になることが多いのは確かでしょう。

連帯保証人を求められることが一般的に多いのは、賃貸借契約です。
アパートやマンションなどの賃貸物件でも、賃料の滞納を防ぐために連帯保証人が必要となることは少なくありません。
ただこの場合、親や兄弟、親戚に依頼すれば受けてもらいやすいです。
なってくれる人がいなくても賃貸(家賃)保証会社があるので、連帯保証人の中ではリスクが少ないケースと言えます。

他には、住宅ローンがあります。住宅ローンでは、夫婦でも一方が連帯保証人になれます。
また、日本学生支援機構が設けている奨学金などでも連帯保証人が必要です。

ただし事業用ローンなどの連帯保証人は、マンションや住宅ローン契約とは金額が大幅に違うことを頭に入れておいてください。
高額であればあるほど、主債務者が返済できなくなった場合に連帯保証人に多大な負担がかかることは知っておくべきです。

主債務者が自己破産した場合のリスクも大きい

主債務者が自己破産を行った場合、当人の債務は免責となります。しかし保証人や連帯保証人は免責とはならず、債務は残ります。
問題は、残債の一括返済を請求されるおそれがあることです。
金額次第では、連帯保証人も債務整理をしなければならなくなるかもしれません。

また、連帯保証人には自分が肩代わりしたお金を主債務者から返してもらう「求償権」という権利があります。しかし当人が自己破産をしてしまうと、その求償権も行使できなくなるのです。

保証人を頼まれたらどう対応すればいい?

連帯保証人のリスク

起業や経営の資金集めで連帯保証人を立てる側ではなく、逆に頼まれることもあるかもしれません。
家族や親友などに頼まれたとき、断るのはなかなかむずかしいものですよね。
どうすればよいか、考え得る対処法を紹介していきます。

正直な気持ちを誠実に伝えて断る

連帯保証人になるのを断る際は、断る理由を具体的に伝えてください。
「金銭のことで人間関係を壊したくない」「経済的に余裕がない」「親の遺言で連帯保証人になるなと言われた」などの理由であれば納得してくれる人も多いでしょう。

ただし、自分がかつて相手に対し「連帯保証人になってくれ」と頼んだことがある場合には通じないかもしれません。
相手から「こっちが頼んだら断るのかよ」という反感を買い、関係が険悪になる覚悟も必要です。

代わりのアイディアを一緒に考える

連帯保証人を断る代わりに、他の解決方法を一緒に考えるのもよいでしょう。
例えば日本政策金融公庫には、無保証で受けられる融資もあります。銀行のカードローンも、無担保・無保証です。

ただ、すでにいくつかの融資を受けている可能性もあります。
その上で連帯保証人を頼んでくるということは、相手はかなり追い込まれている状況でしょう。
それでも受けられないと決意したなら、人間関係が壊れるのは覚悟の上で断るしかありません。

「すでに他の人の保証人になっている」と言う

「すでに他の人の保証人になっている」と言われたら、相手も納得してくれるかもしれません。
ウソでも方便として使える方法です。

「そんなの関係ない」「それでもいいから」と言われてしまうかもしれません。ただ、それは相手が自分の都合を押し付けようとしているにすぎません。
「すでに保証人になっているし、その人も経済的に厳しい状況なので、いつ自分に取り立てが来るか分からない」という状況だとなれば、相手もあきらめるしかないでしょう。

「子供の頃親が苦労したのを見てきたから」と言う

親や祖父母、親戚などが連帯保証人になって、苦労したのを身近で見てきた、と言う人も多いのではないでしょうか。実際に、だから絶対に連帯保証人にはなるまい、と心に決めて過ごしてきた人も少なくありません。
同時に「親族にも迷惑をかけることになるので、保証人にはなるなときつく言われている」などの事情を伝えてみてください。

そして、「今まで頼まれた人にもすべて断っているから」と伝えましょう。
「気持ちは分かるけれどしかたがない」という気持ちを強調してください。

自分がお金を貸す

あまりおすすめはできませんが、友情や誠意として少額でもお金を貸す、と言うのも1つの方法です。

連帯保証人にはなれないけれど友情を壊したくない、あるいは相手が親戚や兄弟である、という場合には、簡単に断れないかもしれません。

ただしこの場合、お金は返ってこないと覚悟してください。困っているときはお互い様、と割り切るのが得策です。とはいえ二度、三度とずるずる頼まれてしまう場合には、「前の借金を返してもらっていないのに貸せない」ときっぱり断るなど甘い顔をしすぎないことも大切です。

また、「金の切れ目が縁の切れ目」ということわざもあります。お金の貸し借りがトラブルになることも多いので、よく考えて決めることをおすすめします。

連帯保証人になるときや頼むときに用意したい確認事項

連帯保証人のリスク

連帯保証人になるとき、あるいは自分が頼むときでも、保証契約書が必要です。
保証契約書には、署名と捺印が求められます。このとき、渡された書類を見ずに署名捺印するのはとても危険です。

必ず書類を隅から隅まで読み、内容をチェックしてください。特に、借入先には注意が必要です。銀行や公庫からの融資と思い込んでいたら、実際は消費者金融だったということもあります。
この場合、大きなトラブルの原因になるでしょう。

同様に厳しくチェックすべきなのは借り入れの金額です。
事前の相談で百万円と聞いていたのに、書面を見ると何千万と書かれていることもあり得ます。
主債務者が返済できなくなればそれがすべて自分に振りかかることを忘れないでください。
聞いていた話と違うなら、それはウソということになるので、相手を信頼することも難しくなるでしょう。断るのが無難です。

また、生活費の工面のため、と言いながら書面に数百万と書いてある、といったケースも、疑ってかかるべきでしょう。
生活費に数百万円もかかるわけがありません。事業資金に当てようとしている可能性が高いからです。

まとめ

連帯保証人のリスク

事業融資で連帯保証人になるリスクは非常に高いものです。
自分がなる場合にはその債務を自分が背負うことを覚悟すべきですし、頼む側なら相手に大きな迷惑をかける恐れがあることを自覚すべきです。

当然、軽い気持ちで頼んだり引き受けたりできるものではありません。連帯保証人が必要となった場合も、公庫などで無担保、無保証の融資を受けられないかも検討してください。どちらの立場であっても、よくよく考えて行動するようにしてください。

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