未経験でもできる?バー開業の手続き、必要資金など解説

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落ち着いたおしゃれな店内でたくさんのお酒に囲まれて…そんなバー経営をしたいと思っている方も多いのではないでしょうか?
その際、未経験でもバー開業は可能なのでしょうか?

本記事では未経験者がバーを開業するためにやるべきことや、その手順を詳しく解説します。

飲食店の中でも人気の業種であるバーの開業には、押さえておくべきポイントや許可・資格が必要です。
ぜひこの記事を参考にして、バー開業を成功させましょう。

目次

バーの開業は未経験でもできる?

未経験でもできる?バー開業の手続き、必要資金など解説

結論から言うと、バーの開業は「未経験でも十分に可能」です。
ただし計画を立てずに開業しても、すぐに失敗することは目に見えています。
どのような仕事でも同じですが、開業には事前の準備と綿密な計画が必要です。

例えば、資金の準備や飲食店に必要な資格の取得、店のコンセプトなどは、予め準備しておく必要があります。
また、すでに成功している店を回って、なぜ流行しているのか自分なりに分析してみるのもよいでしょう。

未経験からの開業だからこそ、成功するための努力を厭わない姿勢が大切なのです。

バー開業が人気な理由

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バーは飲食店の中でも比較的、下積み・修業などを必要とされないことから短期間で開業可能なため、自分の店を早く持ちたい人に人気の業種と言われています。

その他にも、バー開業が人気な理由は以下があります。

理由.1 初期投資費用が他の飲食店と比べて少ない

営業形態にもよりますが、一般にバーは他の飲食店と比べると、食事メニューの調理は少なめです。
そのため、冷蔵庫や製氷機など必要最小限の設備で開業可能であり、初期投資費用が少なく済みます。

ただ、店内の雰囲気が重要となるため、カウンターやテーブル、照明などにはこだわりたいところ。店のコンセプトをしっかりと固めて、理想通りの雰囲気に仕立ててくれる内装業者に内装を依頼しましょう。

反面、あまりこだわり過ぎると、思っている以上に費用がかかってしまうので要注意です。

理由.2 客単価が高く利益率が高い

バーは他の飲食店よりも、客単価と利益率が高いと言われています。

アルコールは利益率が高いことから、安定した利益が確保しやすく、また、一人のお客様が何杯もお酒を飲むことを想定できるため、客単価が高くなりやすいのです。

理由.3 原価率が低く食材ロスがない

前述しましたが、お酒は原価が低いため利益率が高くなる商品であることも、バー開業が人気の理由の一つです。
また、お酒は他の食材と比べて、時間が経過しても傷んだり腐ったりということもしないため、廃棄による食材ロスが発生しにくいのも魅力的です。

このようなロスが少ないことから、無駄の少ない営業ができます。

理由.4 自分のコンセプトに合わせた店作りができる

自分のコンセプトに合わせた店作りができるのも、バー開業の人気の理由の一つです。

一口にバーといっても様々な種類があり、オーナーは自分の好きなコンセプトでバーの開店することができます。
また好きなコンセプトを全面に出しつつ、競合する他店舗のバーとの差別化を図ることも重要です。

バーの内装や品揃えも大切ですが、何よりもオーナーの人柄の良さも来店者にとっては来店動機の一つとなります。

お客様に気持ちよくお酒を楽しんでもらうためには、自分の好きなコンセプトで店作りをして、ライバル店舗にはない強みを発揮することが重要なポイントとなります。

バーの種類とそれぞれの特徴

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現在、バーにはさまざまな種類があり、それぞれは異なった特徴を持ちます。

バーの種類の中でも特に代表的なものをまとめました。

オーセンティックバー(格式のあるバー)

オーセンティックバーとは、「本物の」という意味を持つ「オーセンティック」の言葉がついたバーを指します。
本格的なバーカウンターを持ち、オーナーも熟練のバーテンダーであることが多いです。

格式のある大人な雰囲気でお酒を楽しみたいお客様がメインのターゲットになります。

ショットバー(カジュアルなバー)

ショットバーとは、ワンショットを意味する「ショット」がついたバーです。
お酒を一杯ずつのワンショットで注文できるバーのことです。

あとでまとめて代金を支払うのではなく、一杯ごとに都度支払うキャッシュオンデリバリー形式のお店もあります。
ボトルキープなどもなく、バー初心者でも気軽に立ち寄りやすいことが人気のポイントです。

スタンディングバー(立ち飲みバー)

スタンディングバーとは、その名前の通り立ち飲みスタイルのバーのことです。
椅子席を持つバーよりも料金が低く、仕事帰りなどに軽く一杯飲みたい時に立ち寄れるバーです。

すべてのお客が立ってお酒を楽しんでいることから、お客同士で会話を楽しんだり、交流を深めたりできます。

ダイニングバー(フードメニューも楽しめるバー)

お酒だけでなくフードメニューも楽しめるのがダイニングバーです。
フードバーとも呼ばれます。

お酒がメインのバーよりも、カジュアルな雰囲気のお店が多く、女性にも人気があります。
食事も提供していることから、お酒だけのバーよりも飽きが少なく、リピーターの獲得に強いというメリットもポイントの一つです。

ジャズバー・ピアノバー(音楽を楽しめるバー)

ジャズやピアノなどの音楽を楽しめるのが、ジャズバー・ピアノバーです。
店内で音楽を流したり、生演奏したりすることで、お客様は音楽を聞きながらお酒を楽しむことができます。

バーで流れている音楽は、オーナーのこだわりの曲だったり、お客様からのリクエストに合わせた曲だったりとさまざまです。

バー開業の手順

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バーを開業するためには、コンセプトの決定から備品の調達や仕入れ先の選定などの手続きが必要です。

ここではバー開業の手順について、ステップごとに詳しく解説します。

STEP.1 コンセプトを決める

まずは開業するバーのコンセプトを決めましょう。

先ほど解説したように、バーにもさまざまな種類があります。
バーの創業者として、自分がどのようなバーを経営して、どのように集客するのか、コンセプトと同時に決めるべきことはさまざまです。

コンセプトを決めるときには、すでに営業しているさまざまなバーに通うことがおすすめ。自分の好みのバーだけでなく、あまり行かないようなバーにも行ってみることで、開業したいバーのコンセプトを決めるヒントが得られるでしょう。

STEP.2 開業資金を準備する

バーを開業するには、設備資金などのまとまった開業資金が必要です。
また開業直後から運転資金も必要となります。

これらの資金を自己資金でまかなえない場合は、銀行からの借り入れが必要です。
開業してもすぐに利益が発生することは少ないため、営業するのに必要な仕入れ費用や水道光熱費を支払うための資金も確保しておかなければなりません。

STEP.3 必要な資格・許可を取得する

バーの開業には各種資格や許可が必要となります。
何よりも必要なのは開業届です。

その他にも、バーの営業内容や規模によって必要な資格や許可は異なります。
詳しい内容については後述しますが、無許可・無資格で営業すると罰則を受ける可能性があるため、絶対に避けなければいけません。

STEP.4 立地・物件選び

開業資金の目途が立ち、必要な資格・許可を取得できたら、開業するバーの立地と物件を選びます。
開業するバーの成功を決める要素として、立地と物件は外せないポイントです。
どこに出店して、どのような店構えにするのか、時間をかけて検討しましょう。

バーは夜間から深夜に営業することが多いので、その時間帯の人通りの多さや、物件が人の入りやすい場所にあるかどうかは、よく確認しなければなりません。

STEP.5 お酒やグラスなど備品調達

バーで提供するお酒やグラスなどの備品調達も開業前にやっておかなければなりません。

バーに必要な備品であるシェイカーやメジャーカップ、バースプーンなどには、さまざまな種類が販売されているので、使いやすさや価格、お店のコンセプトに合わせて調達しましょう。

STEP.6 仕入れ先の選定

バーにとってお酒の仕入れ先の選定は重要なポイントです。
特にお酒の品質は、バーにとって非常に大切な要素であるため、仕入れ先の選定は慎重に行いましょう。
機会があれば、実際にお酒の味を確認できる試飲会などに参加するのもおすすめです。

選定には、お酒の価格や種類だけでなく、仕入れ先の担当者と良好な人間関係が築けるかどうかも確認しましょう。
多くのバーとの取引をしている仕入れ先であれば、さまざまな情報を提供してくれる情報源となってくれます。

業態によって必要な許可を申請

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バーの営業内容や店舗の規模によって、特定の許可や資格が必要となります。

これらの許可や資格の種類や必要となる条件について解説します。

食品営業許可申請

飲食店を営業するために必要な許可を得るための申請です。
各自治体において、食品衛生法執行条例が施行されていますが、営業許可を得るためには、この条例で制定されている条件を満たさなければなりません。

またこの条例は、自治体によって多少異なるため、バーの営業場所が決まったら、よく確認しておきましょう。

食品衛生責任者の資格

バーを含めた飲食店が提供する飲食物の衛生を管理するのに、必要な資格のことです。
飲食店を営業するには、最低一人の食品衛生責任者を配置することが必要です。

バーの場合はオーナーが資格を取得することが多いのですが、バーで働いている従業員が取得しても問題ありません。
各都道府県で実施されている、食品衛生責任者養成講習会を受講すれば誰でも資格の取得が可能です。

防火管理者選任届

飲食店などで火災などが発生しないように、管理者を選任していることの届け出のことです。
この管理者は飲食店だけでなく、ほとんどの施設に配置する必要があります。

特に調理のために火を扱うことのある飲食店では、万が一の火災のリスクが無視できません。
もし火災が発生してしまうと、店舗だけでなくお客様にも被害が及ぶことが考えられます。
そのため多くの人が利用する施設では、防火管理者が誰であるのか、届け出を提出させて明確にしているのです。

深夜酒類提供飲酒店営業開始届

深夜0時以降に、酒類を提供する飲食店を営業するのに必要な届け出で、正式名称が長いので、俗に「深酒(ふかざけ)」と略して呼ばれます。

多くのバーでは、深夜に酒類を提供しているため、この届け出が必要となります。
提出先は警察の生活安全課であり、もし届け出を提出せずに営業していると、風俗営業法違反により営業停止処分になるため注意が必要です。

特定遊興飲食店営業許可

深夜に酒類を提供して、お客様に遊興させるような飲食店の営業に必要な許可のことです。
遊興とは「営業者側の積極的な行為によって客に遊び教示させる」という意味であり、バーの中でも、ダーツバーやスポーツバーなどがお客様に遊興させているバーが該当します。

もし無許可で営業していると、2年以下の懲役、若しくは200万円以下の罰金、またはこれらが併科で課されることがあります。

開業届

開業届とは、個人事業主として事業を行うために必要な届け出のことです。
開業届を提出することで、バーを開業したと公式に認められます。

また開業届と一緒に所得税の青色申告承認申請書を提出すると、確定申告で青色申告ができるようになります。
なお法人としてバーを経営する場合には、開業届ではなく法人設立届出書が必要です。

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バー開業に必要な資金はいくら?

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バー開業に必要な資金は、店舗の広さや立地によっても異なりますが、およそ500万円~1,000万円程度が相場となっています。
これには、物件の取得や内装工事などの初期費用に加えて、バーが軌道に乗るまでの数か月から半年程度の運転資金が含まれています。

運転資金には、バーの家賃や水道光熱費、原価費そして人件費などが含まれ、開業直後から発生します。
なお日本政策金融公庫の「2021年度新規開業実態調査」では、新規開業者の開業費用として「500万円未満」の割合が42.1%と最も多く、次いで500万円~1,000万円未満が30.2%と続きます。

バーの開業に必要な資金は、さまざなジャンルの開業費用の中でも少し高めと考えておいた方が良いでしょう。

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物件選びの際に重視する点

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バーを開業するにあたり、物件選びは重要なポイントです。
何よりも重視したいのが、集客に関わってくるバー周辺エリアの商圏分析です。

周囲に全く何もない場所にバーを構えても集客は見込めないですし、近所に似たようなコンセプトのバーがあれば競合になります。
商圏分析の際には、近隣店舗の環境や客層についてもよく検討して、開業したいバーに対してどのような影響がありそうか、よく検討しましょう。

またバーが人目につきやすく、アクセスが良好な場所にあるかどうかも確認しましょう。
特に、周辺の公共交通機関が充実しているかどうかは重要です。
加えて、交通機関の利用客がターゲットとする層と重なるかも確認しておきたいところ。ターゲットとしている客層の交通量が多ければ、それだけ集客できる可能性も高まります。

なお深夜営業を検討している場合は、物件のある場所が深夜酒類提供飲食店の営業禁止区域に該当していないかチェックすることも忘れないでください。

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バー開業で成功するためのポイントは?

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バー開業で成功するためには、下記で紹介する5つのポイントがあります。
どれも成功には欠かせないものですので、しっかりと理解しておきましょう。

POINT.1 コンセプトの追及(強みと特徴)

まずは、開業するバーのコンセプトは丁寧に追及しましょう。

バーにもさまざまな種類があります。
開業したいバーのコンセプトを追求して、競合店舗にはない強みと特徴を発揮すれば、多くのお客様が来店して、バーの経営も早期に軌道に乗せることができるでしょう。

POINT.2 在庫ロスや無駄な備品をなくしコストを抑える

在庫ロスや無駄な備品をなくしてコストを抑えることもバーの経営には必要です。
バーでは食材の消費期限を気にする場面は少ないですが、その分、効率的な在庫管理が求められます。
無駄な仕入れや在庫回転率の低下は、利益を圧迫する大きな要因となります。

また、開業直後から必要以上の備品を揃えるのは控えた方が良いでしょう。
無駄な備品を用意するのは、調達コストや管理コストがかかるからです。

コストを抑えることはバーに限らずあらゆる経営の基本です。
まずはコンパクトな状態からスタートして、徐々に規模を大きくしていくことが、バー開業を成功させるポイントになります。

POINT.3 客単価を上げる工夫(滞在時間を延ばす工夫など)

バーの売上は客数と客単価の掛け算で決まります。
開業初期は客数を増やすことが難しいので、まずは一人一人のお客様の客単価を上げる工夫から始めましょう。

客単価を上げるためのポイントは、単純に一回の来店でより多くのオーダーをもらうこと。お客様に気持ちよくお酒や食事を楽しんでもらうことです。

例えばダーツやカラオケの設置などで滞在時間を延ばす工夫をすれば、その分、お酒の注文数も増えて客単価の向上が見込めます。

POINT.4 アナログ・デジタル双方を活用した新規集客

客数を上げるには、アナログとデジタルの双方を活用した新規集客が重要です。

アナログな集客方法としては、近隣の住民にチラシを配ったりするのが効果的ですし、デジタルな集客方法としては、Webサイトや公式LINEの開設、Instagramに代表されるSNSの活用が考えられます。

バーの雰囲気やコンセプトを明確にアピールして集客できれば、バーの常連客としてリピーターになってもらうことも見込めます。

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POINT.5 売上と資金繰りのバランスを意識する

バーの経営において売上を伸ばすことは重要ですが、日々の資金繰りとのバランスを意識することが大切です。
人件費や材料費などの費用の支払いなど、資金繰りを上手く行えばお店を続けていくことは可能だからです。

売上は毎月変動するものなので、意図してコントロールするのは困難ですが、経費は比較的コントロールしやすいもの。
固定費の見直しや業務の効率化など、削減できる費用があれば積極的に実行していきましょう。

そのためには、資金繰り表を作成して日々の収支を確認するのもおすすめの方法です。

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まとめ

未経験でもできる?バー開業の手続き、必要資金など解説

難易度の高いバー開業ですが、しっかりと手順を踏めば未経験でも開業できることを紹介しました。その分、入念な事前の準備と専門家のサポートは欠かせません。

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