最近では、大学などに在学しながらビジネスを立ち上げ、会社を設立するケースも増えてきています。
若くして成功した学生起業家はメディアにも取り上げられることも多いので、「自分も学生起業にチャレンジしてみたい」と考える方は多いでしょう。
しかし無計画で安易な起業や、ノリで始めてしまう起業は、資金調達などの壁にぶつかって失敗しがちなのが実状です。
この記事では、学生起業のメリット・デメリットから、失敗してしまう落とし穴、学生起業のための具体的なステップについて解説します。
目次
学生起業とは
学生起業はその名前の通り、高校や大学に通いながらビジネスを立ち上げることを指します。
「会社を設立する」というだけでなく、起業には個人事業主となり、フリーランスとして活動することを選ぶ人も少なくありません。
会社の設立には手続きにお金がかかるため、学生起業の最初のステップとして個人事業主から始め、事業が軌道に乗ってある程度の利益を上げられるようになってから会社を立ち上げるのが安全とも言えます。
あわせて読みたい
学生起業のメリット
社会人になってから起業するのと比べて、学生のうちに起業することにどんなメリットがあるのかを解説していきます。
メリット1. 失敗したときのリスクが少ない
学生のうちに起業することの最大のメリットは、失敗したときのリスクが少ないこと。積極的に事業にチャレンジできることが魅力です。
学生起業なら、失敗しても本業の学生に戻るだけで、履歴書に書く必要もなく、就職に響くことはないでしょう。過剰に怖がることなく事業を始めることで、逆に学生の方が思い切った経営ができるかもしれません。
社会人の起業は、安定した収入があるサラリーマンという立場を捨てて独立することを意味します。会社のネームバリューも肩書もなくなり、自分1人で勝負しなくてはなりません。
その上で起業に失敗したとなると、年齢や経験、スキルによっては再就職もままならず、路頭に迷う恐れもあります。
メリット2. 社会人より使える時間が多い
学生という立場であれば、会社勤務のある社会人よりも使える時間が多く、起業が成功しやすくなるメリットもあります。
社会人になれば毎日8時間の勤務時間のほかに、通勤時間、付き合いでの飲み会、家族サービスなどさまざまなことに時間を取られることになります。
対して学生のうちは、ある程度単位を取得していれば自由に使える時間が非常に多いので、それだけビジネスをスタートする上でも有利になります。
メリット3. 十分な若さと体力がある
1人でビジネスを立ち上げるとなれば、体力も必要です。事業で多方面に気を配り、自分から積極的に動いていくには、エネルギーあふれる若さと体力が大きな武器となります。
徹夜で何かに打ち込めるというのも、若いからこそできることです。
年齢を重ねるごとに、体力の面ではどうしてもピークを過ぎて下降線をたどるのが人間です。中年以降になると、熱意はあっても思うように頭が働いてくれない、体が言うことを聞かない、という状態になってきます。
メリット4. 支援を受けやすい
学生起業では、年長者などからの支援が受けやすいというのもメリットと言えるでしょう。不本意かもしれませんが、やはり「まだ(未熟な)学生」という目で見られるというのがその理由です。
頑張っている若者を見て、支援したい、自分ができることをしてあげたい、という大人は多いもの。面白いアイデアや熱意、将来性を見て「支援したい」という人や企業が現れる可能性も高いです。
社会人になってからの起業は、良くも悪くも自分自身の責任であり、計画の甘さは致命傷です。困っているからと言って他人が簡単に援助してくれるものではありません。
学生起業のデメリット
数多くのメリットがある学生起業ですが、逆にデメリットとなる部分も存在します。
学生だからこそ不利になってしまう可能性についても、ここで押さえておきましょう。
デメリット1. 自己資金額が少ない傾向
起業する上で避けては通れないのが、「お金」の問題です。社会人であればこれまでの貯蓄、副業なら本業での収入である程度の資金は確保できますが、学生だとそうはいきません。
まずは事業に必要なもの、例えばインターネット環境の整備やパソコン、仕事用のスマートフォンの購入などへの出費は避けられません。
カフェやバーといった飲食店など、初期費用がかかる起業であればさらに多額の資金が必要です。
株式会社を設立するとなれば、「登記」などの法的な手続きに約25万円の費用が必要になります。
資金の使い道は際限なくあるため、いかに無駄なコストをかけずに事業を運営していくかが重要です。何にどれくらいのお金が必要なのかをしっかり考えておきましょう。
デメリット2. 知識や経験不足から失敗しやすい
学生が不利になることには、知識や経験の不足もあります。
まず、ビジネスには特有のマナーがあります。社会人なら「できて当たり前」なものですが、知らずにマナー違反をしてしまい、相手を不快にさせる可能性も。
仕事の経験がなく、指導してくれる人もいなければ、効率よく進めることも難しいでしょう。関連する法律なども勉強していなければ、知らずに違反する恐れもあります。
上のメリットでは大人が支援してくれる可能性に触れましたが、いい大人ばかりではないのが現実です。
いわゆる「世間を知らない」状態では、例えば怪しい「儲け話」を信用してしまったり、よくわからないまま不利な契約を結ばされたりして損をするリスクも、一般的な社会人より高くなります。
デメリット3. 学業との両立が困難になる人も
起業に取りかかると、頭の中が起業のことでいっぱいになり、本分の学業がおろそかになる可能性も高いです。
起業の方にのめり込んでおろそかにしてしまうと、単位が取れず進級や卒業ができず中台したりして、社会人になってから後悔するかもしれません。
最悪の場合、起業も学業も上手くいかない結果になるとも限りません。
両立できなければ退学すればいい?
「両立が難しいなら学校なんて辞めればいい、どうせ勉強なんて摘まんないし」と考える人もいるかもしれません。実際、学生の間に起業して中退し、事業に成功した人もいます。
ただ、「学校がつまらないから」と中退して後悔しないのは、それ以上となる何かしらの突出した能力や、何か1つのものに対し人生をかけられるほどの強い情熱がある人でこそではないでしょうか。
学生の本分はやはり学業であり、そこで、その時にしか学べないことがあります。整った環境で教えてもらいながら学業に専念できるのは、学生時代だけです。学校で得られるものは大きかったと年を取ってから気づいても、戻ることはできません。
後悔のないよう、両立させる努力をすることをおすすめします。
デメリット4. 自由な時間が犠牲になる
日本では「大学生は人生の夏休み」と言われるくらい、大学時代と言えば自由な時間が多く、遊びや趣味、恋愛やバイトなど、好きなことにめいっぱい時間を費やせる期間でもあります。
その大学生活に起業が入ると、自由を犠牲にしなければいけない場面も多くなります。
ただしもちろん、遊ぶよりも事業に関わる方が楽しい、と言う人もいるでしょう。遊びも勉強も起業もバランスよく全力で楽しめる、それが学生起業のベストな姿と言えます。
同級生たちが楽しく遊びまわっているのを恨めしく思うくらいなら、一緒に遊んだ方がいいかもしれません。
学生起業で成功を収めた実業家
学生起業で成功を収めた実業家はたくさんいます。
教えてくれる人がいない学生起業では、そうした先輩たちの話が大いに役立つことでしょう。ここでは一部を紹介しますが、本などを読んで参考にするのもおすすめです。
ソフトバンクグループ株式会社創業者 孫正義氏
ソフトバンクグループの創業者である孫正義氏は、学生時代に学食の運営を手がけていたことで知られています。
大学の事務局に掛け合い、キャンパス内のスペースを活用して小さな飲食スペースを作ったのが始まりでした。
当時の学生からは好評だったそうですが、友人に売り上げをごまかされたことをきっかけに廃業してしまったんだとか。
電子翻訳機のアイデアをSHARPに売り込み、1億円の契約を勝ち取ったというエピソードもあります。
失敗などをしつつも、自分のしたいように積極的に行動する一人の学生の姿が目に浮かぶようです。
株式会社ライブドア創設者 堀江貴文氏
ホリエモンこと堀江貴文氏が、一躍有名となったライブドアの前身となるオン・ザ・エッヂを立ち上げたのも学生時代でした。
WEBサイト制作などのIT分野で起業しましたが、現在は宇宙ロケット開発をはじめとするさまざまなビジネスを展開していることはよく知られる通りです。
彼独自の考え方も書籍や講演などで発信され、人々に大きな影響を与えています。
堀江氏の起業の原点は、パソコンを使ったプログラミングのスキルです。当時はまだ新しかったスキルを習得し、時代を見据えて広げていったことが成功の1つの要因となっています。
マイクロソフト創業者 ビル・ゲイツ氏
マイクロソフトといえば、パソコンのOSの1つであるWindowsや、Word・ExcelといったOfficeソフトを販売する会社として世界的に有名です。
そんなマイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏も、学生時代に起業しています。
ゲイツ氏も学生時代からパソコンやプログラミングに時間を費やし、数々の優れた製品を生み出しました。ただし彼には数々の逸話があり、どこか突き抜けたところがあると言わざるを得ません。普通の人が真似をするのは難しいでしょう。
しかし、世界を動かすには学生起業でも決して早すぎることはないこと、情熱が世界を動かし得ることを教えてくれるよい例です。
Facebook創業者 マーク・ザッカーバーグ氏
2021年に「Meta」に社名を変更したFacebookは、マーク・ザッカーバーグ氏が作った会社です。
現在も世界で使われているFacebookというサービスは、大学在学中に原案ができ、すでにWEBサイトとして公開されていたものです。
内容が下品であるとして大学からペナルティを受けてしまいますが、彼は意志を曲げることなく現在のFacebookを生み出しました。
メリットの項で、学生なら支援が得られやすいと書きましたが、逆に「まだ学生なのに」という目で反対されたりすることも多いかもしれません。
大人の声に耳を傾けることが、時には助けとなり、時には障害となるでしょう。学生であっても社会人であっても、何を信じるべきかは自分で決め、進んでいく必要があることには変わりません。
学生起業で成功する条件はなに?
起業すること自体は難しくありませんが、成功するのは簡単ではありません。成功のために何を工夫し、何に気を付けたらよいのでしょうか。
この章では「成功しやすい条件」を4つ挙げて、成功への近道を解説していきます。
まずはスモールスタート
学生起業を成功させるには、まずはスマートスタートで小さく始めるのが得策です。
小さく始めるとは、多額の初期費用をかけず、提供するものも手広くせず絞って事業を始めること。基盤を作るためにもまずは集中して事業を行います。管理をしやすくして利益を上げやすくする意味もありますし、失敗した時のダメージも抑えられるので安心だということもあります。
初期費用が比較的かからないのは、例えば、インターネット環境とパソコン1台があれば始められる仕事だったり、どこでも働けて事務所や店舗を借りる必要がなかったりする事業です。
一人で始める(人を雇わない)
会社の経営で一番の出費となるのが、実は人件費だったりします。人件費が売り上げの中で高い割合を占めるほど、経営は苦しくなります。
仮に、起業して月額30万円の仕事を受注したとします。これに従業員を1人雇って月20万円の人件費を払えば、売り上げは30万円でも10万円しか残りません。
これが自分1人なら、30万円の売り上げがそのまま手元に残る計算です。まずは1人で事業を始め、状況を見て従業員を雇うことを検討するのがおすすめです。
もちろん、人件費をかけないために1人ですべてを抱え込んで無理をしてしまうのもよくありません。
事業にも学業にも悪影響なので、事業のやり方を変えるなどの軌道修正も頭に入れていきましょう。
在庫を抱える必要がない
巷には、不良在庫を抱え込みすぎて倒産してしまうケースもあります。また、在庫を置くだけのスペースに高額な家賃を払い続けているケースも。
不良在庫とは、仕入れたものの、売れる見込みがなく残ってしまう在庫のこと。仕入れに要した額を回収できなければマイナスになってしまいます。
例えばモノではなくサービスを売る、受注生産で在庫を作らないなど、不良在庫を生み出さないようにしたいものです。
ストックビジネスであればなおベター
ストックビジネスとは、例えば会費が月額1,000円のサブスクリプション型オンラインサロンのように、継続して収入が見込めるビジネスモデルです。
一度契約してもらえれば、解約されない限りずっと売り上げが続き、安定した収入を確保できます。
長期的な投資プランも作りやすくなるため、ストックビジネス化することも頭に入れておきましょう。
学生起業には失敗が多い?その原因とは
せっかく学生起業をしても、必ず成功するとは限りません。どちらかと言えば、失敗する方が多数派と言えます。
学生起業が失敗してしまう原因は何なのか、ケースバイケースではありますが、3つの主な原因を見ておきましょう。
明確なビジョンがないままノリで起業
「起業」という言葉に漠然とした憧れを持ち、起業することが目的になってしまうと、事業を継続させることはできません。
そもそも起業というのは、何か叶えたい目標があることが前提で、その手段として選ぶべきものです。
ノリやフットワークは、事業でも役立つものです。しかし「特にやりたいことはないけど面白そう」というノリでは、何をすべきかも見えてきません。
オリジナリティがなく他社に勝てない
すでに同じような商品やサービスが世にあふれている場合も、成功するのは難しいでしょう。
類似の商品がたくさんある中、その商品やサービスを買うことでお客さんにはどんなメリットがありますか?選ばれるポイントとは何でしょうか。
売れるには、選ばれる理由を作ることも重要です。それには競合他社の分析などもする必要があります。
簡単にもうかると思っている
最近は、YouTuberなどがネット上やテレビ番組などで活躍し、何億、何十億もの収入を得ていると話題になっています。
しかし、そのように活躍できている人は実際はほんの一握りしかいません。また、楽しく遊んでいるだけのように見えても、高額な機器を導入し、企画や撮影、編集に時間を労力をかけ、寝る間も惜しんで作業をしている人が多いのです。
表の部分だけを見て「楽しそうだな」「簡単そうだな」「これなら自分にもできそう」と思う人も多いので、ライバルも多い状態です。考えなしで動いても成功はできません。
学生起業で失敗しないためのポイント
学生のうちに起業することで失敗してしまわないよう、次の3つを意識するのがポイントです。
学生ならではのアイデアや視点で勝負
学校を卒業して社会人となると、学生だった頃の気持ちは多くの人が忘れてしまいます。学生のうちに起業することで、学生ならではの、今の自分たちが持つアイデアやニーズを形にしてみましょう。
既にある商品やサービスでも、学生ならではの視点で刷新し、より売れるものを生み出せる可能性もあります。
学生で起業を考える人は多くても、実際に起業する人はそこまで多くないでしょう。トレンドや流行を利用するのも1つの手です。社会人には入り込みにくいこともあり、市場として狙い目とも言えます。
スピーディーに即行動し、継続もさせる
社会人よりも学生に軍配が上がるものには、行動力やフットワークの軽さもあるでしょう。
リスクを恐れて動かないよりは、思い切って行動した方が上手くいくことも多いもの。また、1度上手くいかなかったからと言ってすぐに諦めず、粘り強く続けていくことも成功には必要です。
「マネタイズ」の意識をしっかりと持つ
事業の成功には「マネタイズ」の意識をしっかり持つことが大切です。ここでいう「マネタイズ」とは「収益化」、つまり「何をどうしたら収益に結び付くか」を具体的に考えることです。
アイデアや商品、サービスがどんなに優れた、ニーズの高いものであっても、それにお金を払ってくれる人がいないと商売として成り立ちません。無償のボランティアとは違い、商売にマネタイズは不可欠です。
学生起業の5つのステップ
起業するなら、次のようなステップで進めていきましょう。
STEP1. 起業の目的をはっきりさせる
まずは、起業をして何を得たいのか、何をどうしたいのか、目的をはっきりさせましょう。
○○をもっと便利にしたい、○○の問題を改善させたい、日本でも○○を当たり前にしたい、自分で開発した商品やサービスを売りたい、など。目的はさまざまでしょう。お金を儲けたい、というのなら、何のためにいくら稼ぎたいのかも明確にしてください。
明確なゴールを決めると、具体的に何をしなくてはならないのか、何が足りないかを考える道筋ができます。
STEP2. 事業アイデアを固める
目的を明確にしたら、事業アイデアを形にしていきます。収益を得るには、次の3つをすべて満たすものを事業とする必要があります。
- 自分にできること
- 自分がしたいこと
- 誰かのニーズがあること
できることやしたいことを事業にするのが一般的です。しかし成功にはもう1つ、「ニーズがあること」が欠かせません。誰かのニーズがあり、お金を払って買ってくれてこそ収益が得られます。実はここが抜けている人が多いので要注意です。
STEP3. ビジネスモデルを考える
ビジネスモデルとは、事業で誰に何を提供し、どうやって収益を得るかという体系的な仕組みのことです。
メーカーがユーザーに直接何かを売る直販方式や、加工したものを売る物販方式、メーカーから仕入れた物を売る小売方式、広告で収益を得る広告方式など、さまざまなビジネスモデルがあります。
もちろん、これまでにない新しいビジネスモデルを生み出すことも可能です。既存のビジネスモデルには、学生だからこそ見つかる盲点やビジネスチャンスが存在するかもしれません。
STEP4. 個人事業主か会社設立かを決める
起業には、会社を設立するほか、個人事業主として始める方法もあります。自分1人だけでも会社は作れます。どちらにするかによって必要な費用や準備が異なるので、考えておきましょう。
会社と個人との大きな違いは、会社の方が社会的な信用度が高いことが大きく挙げられます。ただし法的手続きに25万円ほどの費用や手間がかかること、税務申告などの事務作業が複雑になることなどが挙げられます。
個人事業主として始める方が簡単ですし、収益が少ないうちは会社設立と比べて信頼度の高さ以外にそれほど大きなデメリットはありません。
そのため、学生起業ならまずは個人事業主として小さくスタートし、徐々に規模を大きくして会社への移行(法人成り)をする方が安全といえるでしょう。
あわせて読みたい
STEP5. 市場・商圏の分析をする
事業を成功させるには、どの市場で勝負するかも重要なポイントです。
例えば飲食店の場合、駅や学校の近く、オフィス街や幹線道路沿いなど、店舗に合った場所があります。
カフェならどんなメニューでどんな客層を狙うのか、開きたい店のイメージによってターゲットとなる人も変わってきます。
何かを販売するにも、実店舗で売るのか、イベントだけで売るのか、インターネットだけで売るのか、などさまざまな方法があります。ビジネスモデルに合った市場で勝負しましょう。
STEP6. 資金を調達する
事業を始める前に、必要な資金を用意しなくてはなりません。
貯金などの自己資金で足りない場合は、親や友達から借りる、大学による起業支援制度を利用する、クラウドファンディングで寄付を集めるといった方法があります。
中でも学生におすすめしたいのは、いろんな団体が行っている学生のためのビジネスプランコンテストです。
事業内容や目的、ビジネスモデルやマーケティング方法、売上計画などをまとめで申し込み審査を受け、通れば数万円~数十万円といった助成金がもらえる、というものです。
学生起業のメリットの1つに、支援が受けやすいことを挙げました。支援はこうしたクラウドファンディングや起業コンテストなどを介して受けることができます。
起業相談を受け付けている大学も数多くあります。相談するとよい情報が得られるかもしれません。
資金調達には事業(創業)計画書が必須
第三者からの資金調達を考えるなら、事業についての具体的な計画を立て、計画性や収益性、売上計画などを説明し、相手を説得しなくてはなりません。
その計画書を「事業計画書」あるいは「創業計画書」といい、学生起業に限らず、事業で融資を受ける場合には銀行などから提出を求められます。その内容によって、融資を断られることも少なくありません。
また、事業計画書(創業計画書)は、お金を借りるかどうかにかかわらず、事業運営を円滑に進め成功させるためにも作成した方がよいものです。
書き方などがわからない場合は、税理士や経営コンサルタントなどの専門家に相談して作成することをおすすめします。
あわせて読みたい
学生起業もしっかりとした計画を
学生のうちに起業をすることには、社会人にはないアイデアが活かせる、自由に使える時間が多い、体力や行動力があるといったメリットがあります。
政府も起業を推奨しており、法手続き上のハードルは昔より下がりました。実際に学生のうちに起業し、成功した実業家も少なくありません。
しかし、軽い気持ちやノリで始めてしまっても成功は難しいのが現状です。何のために起業するのかをはっきりさせ、しっかりと先の計画を立てて進めましょう。
当サイトを運営する「税理士法人Bricks&UK」では、起業に必須の事業計画書の作成や資金調達、経営管理、税務処理などのサポートを行っています。ぜひお気軽にご相談ください。