コロナ禍の影響や「働き方改革」などにより、近年リモートワークが広く普及するようになりました。
そんななか、オフィスを持たずに自宅で起業する「自宅開業」が注目されています。
とはいえ、「自宅で何かできないかな」と思いつつアイデアが浮かばないという人も多いもの。
この記事では、自宅開業でできる業種・職種をできるだけ数多く紹介していきます。自宅開業のメリットやデメリット、失敗を避けるためのリスク回避策も解説するので、ぜひ参考にしてください。
目次
自宅で開業できる仕事(資格不要)
まずは無資格でも自宅で開業できる17種類の仕事を紹介します。
ちなみに、紹介するのはどれも無資格でできる仕事ですが、関連する資格を取得しておくと仕事の幅が広がったり集客しやすかったりといったメリットがあります。
必要に応じて、関連資格の取得も検討することをおすすめします。
家事代行
家事代行は、共働き世帯や単身世帯の増加もあり、今後のニーズも見込まれる仕事の1つです。日常的な家事を代行します。
簡単な掃除道具・調理器具などは必要ですが、大がかりな清掃機材などは必要ありません。
そのため初期費用はほとんどかからず、家事スキルさえあれば簡単に開業できます。
ハウスクリーニング・各種リペア
ハウスクリーニングは、家事代行のように日常家事の延長ではなく、自分で落とすのが困難な汚れ・しみなどもきれいに落とす、いわば清掃のプロ。
一方、リペア業は窓・網戸・水回り・ふすま・障子など、屋内の設備を修理する仕事です。
どちらもニーズが高い仕事ですが、専用の清掃機材や運搬用車両などが必要であり、数百万円の初期費用がかかることもあります。
ネイルサロン
ネイルサロンの自宅開業は、自宅の一部を店舗にし、そこにお客さんを呼んで爪の手入れやポリッシュ、ジェルネイルなどを施します。
マツエクなどを施すアイリストと違い、ネイリストに資格も不要。
デザインセンスや手先の器用さを活かしたい人におすすめの仕事です。
エステサロン
エステサロン(エステティックサロン)は、手や機械により脱毛や美顔、痩身などを施す仕事です。資格は必須ではないため、技術さえあればすぐに開業できます。
とはいえ実際は、すでにエステティシャンとして働く人が独立開業するケースがほとんどです。
ちなみに、たとえば全身美容などとしてパーマなどを施すには美容師免許が必要であり、顔のシェービングをするには理容師免許が必要です。
またマッサージ療法のような「治療」の行為をするには柔道整復師・あんまマッサージ指圧師等の資格が必要です。
整体・リラクセーションサロン
くつろぎや慰安、安らぎを与える目的で施術を行うのが、整体やリフレクソロジーなどのリラクゼーションサロンです。
後ほど紹介する鍼灸・柔道整復・あん摩マッサージとは違い、治療行為ではないため、資格は不要です。
とはいえ、アロマセラピスト・ボディケアセラピスト・リフレクソロジストなど特定分野の民間資格も数多くあります。
技術の証明や競合店との差別化のためにも、資格を取得するのがおすすめです。
コンサルティング
コンサルティングは、知識や経験などに基づくアドバイスを提供し、顧客の課題を解決する仕事です。
自身が持つ経験や専門知識が仕事道具なので、場所や家具、パソコンなどの連絡ツールがあればすぐ始められます。
ただし、的確なアドバイスをするためには、経営・IT・Webマーケティングなど、その分野での豊富な経験や実績が必要。
できれば、資格など説得力のある肩書が欲しいところです。
学習塾・語学教室
受験勉強や英会話などを教えるスキルがあるなら、学習塾・語学教室の開業も可能です。
本業として稼ぐだけの生徒を確保するには、教育環境を整える必要があります。教えるための快適なスペースと机や椅子、ホワイトボードなどの設備、テキストなどの準備が必要で、数十万円の初期費用がかかるでしょう。
なお、フランチャイズで開業する場合には、会社によって、学習塾講師検定やTOEICなどの資格が求められることもあります。
趣味の教室
勉強や語学だけでなく、趣味のものでも、人に教えられるだけのスキルがあれば自宅開業できます。すでにあるのは次のような教室です。
- パソコン
- ピアノ・バイオリンなどの楽器
- 声楽・ボイストレーニング
- 料理・製菓・製パン
- テーブルコーディネート
- 洋裁・和裁・刺しゅう
- 短歌・俳句・川柳
- 毛筆・硬筆・カリグラフィー
- 絵画・絵手紙
他にも、陶芸や木工、ステンドグラスといった工芸などがありますが、作業にある程度の広さや設備が必要になります。
自宅開業といっても教室用の建物などを別で用意する必要があるでしょう。
もちろん、自分の特技を生かしてこれまでにない教室を始めることも可能です。
教室を開くこと自体に資格は不要ですが、書道のように師範の資格を得なければ会派から公式な指導者として認められない場合もあります。
所属団体との関係で何らかの資格が必須の場合もあるので注意してください。
オンラインサロン・教室
学習塾・語学教室は、自宅に生徒を招いて教えるほか、オンラインで教えることもできます。
オンラインの場合は、教室のスペースの代わりに、パソコンやwebカメラ、マイクなどが必要です。
とはいえ、自宅に生徒を招くよりは初期費用が低く抑えられます。そのぶん授業料を安くし、複数の生徒を一度に教えれば効率よく稼げます。
ネットショップ
ハンドメイドの衣類やアクセサリー、個人輸入した雑貨などを、オンラインショップで売ることも自宅開業でできます。
初期費用としては、仕入代もしくは商品の製作費や材料費、ラッピング用品などが必要です。
ネットショップではまずは商品数を絞り、できるだけ在庫を抱えず費用を抑えて小さく始めるのが失敗しないコツです。
「BASE」「STORES」などのオンラインショップ開設サービスを使えば、初心者でも簡単にオシャレなショップサイトを作ることができます。
アフィリエイト
アフィリエイトとは、自分のブログやSNSを利用して広告収入を得るビジネスのことです。
基本的にパソコンさえあればでき、初期費用はほぼ不要なのが大きな魅力です。
成功すれば大きな収益を得られる可能性がありますが、収益化までにはかなり時間がかかります。
また、ネットでの検索上位に上がるためのSEO対策なども必須です。
なお、収益はGoogleの検索順位に大きく左右されます。検索エンジンのアルゴリズム変更により、順位が突然下がるなどして収益が出なくなる恐れもあります。
プログラマー
プログラミングは、発注通りに納品さえできれば仕事の仕方は自由なので、自宅開業に向いている仕事です。
ただし高い専門性が必要なので、開業までにしっかりとした知識とスキルを身に付けなくてはなりません。
IT・Web業界は進化も激しいので、勉強し続けることも必要です。
未経験の場合は、まず実務経験を積んでからがおすすめです。
Webデザイナー
Web制作のスキルがあれば、Webデザイナーとして自宅開業できます。
前述のプログラミング同様、Web業界ではリモートワークが一般化してきています。中でもパソコン1つあれば完結できるWebデザインの仕事は、自宅開業にぴったりです。
スキルシェアサービスの普及によって参入障壁は下がりましたが、実績も重視されるため、なるべく数をこなしていくのがおすすめです。
ライター
ライターには大きく分けて2種類あります。1つは新聞や雑誌など紙媒体に掲載する記事を書くライター、もう1つはwebメディアなどに掲載する記事を書くwebライターです。
Webライターであればパソコンとインターネット環境があれば自宅で開業でき、 未経験でも始めやすいです。フリーライターの仕事探しに便利なスキルシェアサービスも複数あります。
ただしスキルシェアサービスでは単価が低く、ライター一本で食べていくには、かなりの記事数をこなす必要があります。
イラストレーター、漫画家
動画投稿サイトやSNS広告、電子コミックの台頭で受けやすくなった仕事の1つが、イラストレーターや漫画家です。パソコンやiPadなどがあれば自宅で作業できます。
仕事を得るには、これまでに描いた作品をまとめたポートフォリオを見せてスキルを示す必要があります。PhotoshopやCLIP STUDIO PAINTなど、作画ツールの使用も必須です。
YouTuber(ユーチューバー)
動画投稿サイト「YouTube」に自作の動画を投稿する人がYouTuber(ユーチューバー)と呼ばれています。動画が一定の登録数や再生数を確保すれば広告収入を稼げるようになります。
収益は登録者数によって大きく変わるので、いかに継続して多くの視聴者を集められるかがポイントです。
しかし、登録者数を稼ぐために非常識な行動や犯罪行為をし、逮捕されたり訴えられたりするケースも増えています。常識や倫理観を保たなくてはなりません。
動画編集
動画編集は、YouTubeなどの動画投稿サイト用に動画を編集する仕事です。動画配信をしている人や企業が主な顧客です。
動画編集の仕事は、近年の動画配信ビジネスの普及とともにニーズが急上昇しました。
将来的に自身がYouTuberとして活動するための下準備にもなるでしょう。
占い師
占いは、社会情勢やトレンドなどに左右されにくく、比較的安定したニーズのある仕事です。
対面や電話、オンライン、YouTube、スキルシェアサービスなど、さまざまな媒体で仕事ができるのも占い師のメリットです。
ただし人気の占い師になるためには、評判や口コミが重要です。集客に力を入れ、実績を積んでいくことが必要です。
自宅で開業できる仕事(資格必須)
資格がなくても開業できる仕事はたくさんあるものの、資格がなければ開業できないものもあるので注意が必要です。
この章では、自宅開業でも資格が必須の仕事を紹介します。
士業
国家資格を持ち、専門的・独占的な業務を行えるのが「士業」と呼ばれる職種です。
士業は知識など自分が資本となるため、機械設備などが不要な仕事。特に次の8つは自宅開業にも向いています。
- 弁護士
- 弁理士
- 税理士
- 司法書士
- 行政書士
- 社会保険労務士
- 土地家屋調査士
- 海事代理士
士業のメリットは、それぞれの専門分野に独占業務があること。独占業務とは、その資格保有者にしか請け負えない仕事のことです。
特に弁護士・税理士などの難関資格であれば、試験に合格すること自体が難しく、開業後も資格が有利に働きます。
理髪店・美容院
店舗で働いていた理容師・美容師が独立して開業するというのも一般的です。
美容院の開業は、内装・設備・消耗品などの初期費用だけで1000万円以上かかるのが普通です。しかし、自宅開業であれば費用を半分以下に抑えることもできます。
既存の顧客を(トラブルにならないように)誘導する、SNSの発信や口コミでファンを増やすなどして、上手く集客することが成功の秘訣です。
整骨院(接骨院)
接骨院・整骨院といった名称で、骨折・打撲・ねん挫などの治療行為を行うのが柔道整復師です。
独立開業する柔道整復師は多く、自宅開業にも向いている仕事ですが、そのぶん競争が激しい仕事でもあります。
そのため、柔道整復師の資格だけでなく、あん摩マッサージ指圧師やはり師・きゅう師の資格も取得している人も少なくありません。
マッサージ(治療目的)
リラクゼーション目的のマッサージとは異なり、治療目的のマッサージや指圧には、あん摩マッサージ指圧師の資格が必要です。
肩こり腰痛などの生活習慣による症状を改善します。
マッサージ業で開業すること自体は難しくありませんが、効果の高さが重視されるため、いかに満足してもらうかが需要です。
鍼灸院・スポーツ鍼灸・美容鍼
鍼灸とは、はりや灸を使って体にあるツボや神経などを刺激して体調を良くしたり痛みを軽減する施術です。
「スポーツ鍼灸」とは、スポーツによる疲労の回復やけがの予防・治療を目的とした鍼灸治療のことです。
「美容鍼」は、美肌効果や自律神経の調節など、美容を目的に行うものです。
いずれも、開業には鍼灸師の資格を必要とします。しかし大がかりな機械設備は必要なく、自宅開業に向いています。
薬局・薬店
自宅で薬局や薬店を開くことも可能です。一般的な店舗を構えるほか、各家庭を訪問して「配置薬」を売るケースもあります。インターネットで販売できる薬もあります。
ただし、薬剤師または登録販売者の資格は必須です。登録販売者のみで開業する場合は、販売できる医薬品の種類が限られます。
また、開業には実店舗の設置が必須であり(インターネット販売のみは不可)、自宅でも店舗用のスペースを確保して保健所の検査を受ける必要があります。
クリーニング店
クリーニング店はニーズが比較的安定しており、立地さえ良ければ自宅開業でもある程度の集客が見込めます。
フランチャイズなら大手チェーンの看板を掲げられるので、より高い集客効果が期待できます。
初期費用として洗濯機・乾燥機などの導入に百万円単位のお金がかかりますが、中古品を購入すれば初期費用を抑えることも可能です。開業には、保健所の検査も必須です。
カフェ・レストラン
「週末カフェ」や会員制・隠れ家レストランなど、自宅で週末のみ営業するお店も増えています。
カフェやレストランのような飲食店を開業するには、食品衛生責任者の資格と飲食店営業許可が必要です。営業許可には保健所による検査が必要です。
ただし、用途地域の指定などで開業自体ができないケースもあります。開業可能かどうかは自治体などに事前に確認しておきましょう。
テイクアウト専門店
コロナ禍で活躍したのがテイクアウト専門店です。
テイクアウト専門店なら、飲食スペースが不要なので、自宅が多少狭くても開業は可能です。
とはいえ、テイクアウト専門店であっても食品衛生責任者の資格と飲食店営業許可は必須です。
パンや焼き菓子などを自宅で焼いて売る場合は、菓子製造業の許可も取得しなくてはなりません。
ペットシッター・散歩代行
ペットのトリミングサロンや、一時的に預かり世話をするペットシッター、ペットの散歩を代行する仕事。いずれも自宅で開業できる仕事ですが、資格や保健所への届出が必要です。
まず、都道府県に「第一種動物取扱業」の登録をする必要があるのです。自宅が賃貸なら、事務所として登録するのに家主の許可なども必要となります。
また、第一種動物取扱業の登録には「動物取扱責任者」の選任が必要です。自分を責任者としてもよいのですが、獣医師免許や半年以上の実務経験と専門教育を受けていることなど、厳しい条件があります。
自宅開業に向いている人の特性
自宅での開業には、向き・不向きもあります。向いているのは次のような人です。
- オン・オフの切り替えがうまい
- 集中力が高い
- 判断力・決断力がある
- 人見知りをしない
- コミュニケーション能力が高い
それぞれ説明します。
オン・オフの切り替えがうまい
自宅で事業を始めると、働く場所や時間できっちりとオン・オフの切り替えができません。自宅開業でオン・オフを切り替えるには、固い意志が必要です。
オンとオフの切り替えができないと、常に仕事をしているような状態になり疲れてしまう、逆につい気が緩んでしまい仕事に実が入らない、という状況になりかねません。
仕事への集中力がある
家で事業をするなら、高い集中力も必要です。会社や店舗など「働く」ための環境と違い、自宅は本来、くつろいで生活をする場所。働く意欲をそぐ要素がたくさんあります。
集中力がなく注意散漫な状態では、業務でミスをしやすくなります。ミスとはいかないまでも、作業効率が低くなってしまいます。
判断力・決断力がある
自宅開業では、何を・いつ・どうするか、などはすべて自分の判断によります。必要かつ適切な判断・決断を、速やかにしなくてはいけません。
決断や判断が必要な時、時間がかかったり適切な判断ができずにいたりすると、ビジネスチャンスを逃したり、客やクライアントに迷惑をかけたりすることに。すでにある仕事も失いかねません。
人見知りをしない
人と関わる仕事であれば、人見知りしない性格であることも大切です。誰にでも好印象を与え、「この人と仕事をしたい」「この人に頼みたい」と客やクライアントに思わせることが、今後のビジネスにつながります。
たとえば店内に複数の客がいる場合、常連客や社交的な客とは楽しく会話し、初来店の客には言葉少なく緊張した面持ちでいたら、客はどう思うでしょう。「人見知りだから」と弁解するわけにもいきません。
コミュニケーション能力が高い
自宅開業をするなら、高いコミュニケーション能力も備えていたいものです。コミュニケーション能力とは、相手の意見や感情を汲み取り、適切な行動をする能力のこと。信頼関係を築くのに重要なスキルです。
たとえば客側からの質問や要望などがあった場合、コミュニケーション能力の高い人は、それが何を意図したものか、言外の要求まで汲み取って行動できたりします。意思疎通がしやすい相手なら、仕事もしやすいはずです。
自宅開業のメリット・デメリット
一口に「自宅開業」といっても、選ぶ仕事によってメリット・デメリットは異なります。ここでは、その中でも共通するメリット・デメリットを紹介します。
後悔しないよう、あらかじめしっかりと把握しておきましょう。
自宅開業のメリット
自宅開業のメリットとしては、主に次の5つの点が挙げられます。
- 費用が少なくて済む
- 通勤のストレス・時間のロスがない
- 育児や介護と両立しやすい
- 時間に融通が利く
それぞれ見ていきましょう。
費用が少なくて済む
自宅開業では新しく店舗や事務所の物件を借りないため、初期費用が大幅に抑えられます。
通常であれば、店舗の規模によって初期費用だけでも数百万円かかることがありますが、自宅開業なら初期費用50万円以下でも十分可能です。
また賃料や水道光熱費、インターネット料金なども自宅と共用になり、これらのランニングコストも削減できます。
通勤のストレス・時間のロスがない
自宅開業なら、満員電車や長距離通勤のストレスとも無縁です。
いわゆる「通勤時間」もなくなるので、浮いた時間を仕事に充てることもできます。
事故や天候などによる遅延で支障が出ることもありません。少しの通勤時間も、積み重なれば膨大な時間のロスです。
ただし、客先に訪問しないとできない仕事の場合は、事故や天候による影響や遠方でへの移動時間が発生するのは避けられません。
育児や介護と両立しやすい
自宅を職場にする自宅開業は、育児や介護などと仕事を両立するには最適な働き方と言えます。
仕事の進め方や1日の業務量の配分などは自分の裁量次第なので、上手く調整して家事と仕事の両方を効率的にこなせる可能性があります。
常に目を配っていられる安心感も大きいですし、何かあった場合の移動時間のロスがないことも大きなメリットです。
時間に融通が利く
自宅で開業すれば、始業時間や就業時間、休憩時間などのルールは自分で決められます。
1人であれば、保育園の送り迎えの時間を除いた時間で働く、今日は昼間の3時間は抜ける、明日は1時間遅く始業、明後日は2時間早く終業など、どのような時間で働いても問題ありません。
また、朝早くから始めるのも、夜遅くまで働くのも自由です。
ただしもちろん、顧客や取引先とのやり取りがあれば完全に自由というわけではありません。健康のためにはある程度の規則正しさも必要です。
自宅開業のデメリット
自宅開業にはメリットのほかにいくつかのデメリットもあります。
ここでは主な5つを挙げて説明します。
- オン・オフの区別が付けにくい
- 自宅の立地によっては集客に困る
- 改装・設備工事などが必要なケースもある
- 社会的信用が低くなることも
- プライバシー保護やセキュリティ面の不安がある
オン・オフの区別が付けにくい
自宅開業で自宅が職場になり通勤がなくなると、仕事のオン・オフの区別がつきにくくなります。
はっきりと時間を区切って働かなければ、つい遊んでしまったり、深夜~早朝に仕事をしたりする状態に。
十分な休息が取れないと、体力面での回復もしにくいほか、精神面でのストレスも蓄積してしまいます。
自宅の立地によっては集客に困る
店舗での経営には立地が収益に直結します。しかし自宅開業では立地を選べません。
自宅が住宅街の真ん中にあったり、交通に不便な場所にあったりすれば、そのぶん集客に不利です。
そのため、店舗を別で設けての開業よりも集客方法などに工夫する必要があります。
改装・設備工事などが必要なケースもある
初期費用の安さが自宅開業のメリットであるものの、自宅の間取りや状況、業種によっては、改装・設備工事などが必要です。
例えばカフェや美容院であれば、保健所の検査に通らねば開業できないので、ある程度の改装は必須です。雰囲気づくりのためには内装工事も必要でしょう。
生活スペースと店舗スペースを分けるだけでなく、店舗用の建物を増設することになれば、費用はぐんと上がります。自宅開業でも工事費だけで100万円以上になるでしょう。
社会的な信用性が低くなることも
業種によっては、自宅とは別の場所に事務所がないと、信用されにくいおそれがあります。
まず、事務所を構えるだけの資金を用意できないのか、という経済面への不安があります。さらに、会社としての実体が他から見えにくく、詐欺などの犯罪に使われる「ペーパーカンパニー」ではないか、料金未払いなどトラブルになるのでは?と疑われやすいのです。
銀行からの融資を受ける際にも、事務所がないことはマイナスポイントとなります。
プライバシー保護やセキュリティ面の不安がある
通常の住宅のセキュリティは企業のオフィスやビルほど厳重ではありません。そのため、顧客の個人情報や帳簿・現金など、大事な情報やお金が盗まれるリスクが高くなります。
管理を徹底していないと、「誤って家族が処分してしまった」なんてことにもなりかねません。
また、自宅に客を招くビジネスの場合は、住所が知られるほか、家族構成や生活状況などのプライベート情報が筒抜けになってしまう恐れもあります。
自宅開業の失敗を防ぐリスク回避策
自宅開業は少ない初期費用で手軽に始められるぶん、準備不足などで失敗してしまう人も少なくありません。
この章では、自宅開業に失敗しないための予防策を4つ紹介します。
自宅開業がベストな方法かを見直す
自宅開業には、初期費用が抑えられるなどのメリットと、集客がしにくいなどのデメリットが両方存在します。
事業を成功させるにはスモールスタートが重要ですが、自宅の環境や地域、事業内容によって、自宅開業のデメリットの方が大きいこともあります。
メリットとデメリットを総合的に見て、自宅開業にすべきかどうかを検討してください。
より多くの自己資金を貯める
「資金がないから自宅で開業したいんだ」という人も多いかもしれません。しかし事業経営は開業してすぐ軌道に乗ることは稀。短くても数カ月は赤字で持ちこたえる必要があります。
融資を受けるにも、自己資金の額は審査の重要なポイントです。審査に通ったとしても、借りたお金の使途は事業用に限定されており、生活費には使えません。
事業用のお金(自己資金)と生活用のお金、それぞれにある程度の額を確保しておくことで、失敗のリスクは大きく減らせます。
綿密な資金計画を立てる
事業で何にどれくらいのお金が必要か、自己資金がいくらあり、足りない分はいくらで、どこから調達するのか。調達したお金はどのように返済していくのか。
こういったことを把握したり考えたりしておく必要があります。これも融資の審査で重視されることですが、それも結局は、事業の成功に欠かせないことだからです。
現実的・具体的な創業計画書を作る
事業にはリスクがつきものです。リスクを少しでも小さくするには、創業計画書の作り込みが重要なカギとなります。
計画そのままには進まないとしても、目標や道筋の設定は必要です。創業計画書は、融資審査でもいかに現実的で具体的かが重視されます。
未経験なら「副業」「オンライン」「FC加盟」も検討
未経験での開業には高いリスクがあります。自宅開業で小さく始めるのもリスク回避の1つですが、副業から始めればさらに失敗のリスクを減らせます。
給料という定期的な収入は確保しつつ副業で始めて、軌道に乗ったら本業にする、というステップを踏むのが最も安心な方法です。
また、オンラインで完結するような仕事であれば、初心者でも成功できる可能性があります。
FC(フランチャイズ)に加盟すれば、確立されたブランドのもと、本部からの指導を受けて知識やノウハウを学ぶこともできます。
賃貸なら必ず家主や不動産会社に相談
賃貸物件では、開業を禁止されているケースも多いです。そのため、開業前に必ず契約書をチェックするか、家主や不動産会社に確認してください。
禁止の理由は、不特定多数の客が敷地内に入ることで、盗難や事件などのセキュリティ面でリスクが高まるから。住民からの苦情が出る可能性も高いです。
契約違反が発覚すれば、訴訟問題に発展するおそれもあります。
また、住宅ローンがある場合、事業に使用することで契約違反となり、ローンの一括返済を迫られる恐れもあります。
集客施策は早めに始める
自宅を店舗するなら、開店日より前に周知させる必要があります。そうでないと、開店日にお客さんが誰も来ない、という事態になりかねません。
もちろん、店舗でなくとも、開業日から収入を得るには事前に宣伝しておくことが必要です。
特に自宅での開業は、一般的な店舗より認知がされにくいものです。チラシを配る、SNSで告知するなど、事業に合った方法で集客も早めに始めましょう。
集客についてはこの後の章「自宅開業で行うべき集客方法」で解説します。
確定申告などの手続きを忘れずに
自宅開業して個人事業主となれば、事業で得た所得にかかる税金は自分で確定申告する必要があります。
そもそも開業する際は、開業届を税務署に提出する義務もあります。
確定申告を節税メリットのある青色申告で行うには、青色申告承認申請書の提出も必要です。
また、県や市の税金については都道府県税事務所への届出も必要です。
確定申告をするためには、経費の領収書などを保管し帳簿を正確に記入しておかねばなりません。簿記などの知識がない人にはこれも厄介な問題でしょう。
本業に専念するためにも、税理士など専門家に依頼するのがおすすめです。
近隣住民との関係を良好に
開業する前に、近隣住民には事業を始めることを知らせ、理解を得ておきましょう。店舗の場合、知らない人が出入りする、大きな音やニオイがする、邪魔な場所に駐車がしてある、といったことは苦情のもとです。
迷惑や苦情を予測し、事前に挨拶回りをするなどしておく必要があります。
開業後も、顔を合わせたときに「ご迷惑をおかけしていないでしょうか」などの言葉をかけることで、相手が受ける印象や事業への理解度は大きく変わります。
自宅開業で行うべき集客方法
事業の成功には集客が必須だというのは前述のとおりですが、どんな集客方法があるのかをここで見ておきましょう。
- ホームページ・ブログの開設
- InstagramなどSNSの活用
- チラシの配布・ポスティング
- 地元フリーペーパーへの広告出稿
- 各種クラウドサービスへの登録
- わかりやすい看板の設置
- 各種オリジナル特典のサービス
順に説明します。
ホームページ・ブログの開設
今やどんな業種でも、インターネットを使った集客は必須です。ホームページを開設して事業内容や事業への想い、自社の強みなどを発信すれば、認知度の向上が集客につながる可能性が。
ブログで新規の入荷商品や日々の様子を紹介、もしくは店主の趣味について語ったりすることで、ファンの獲得も期待できます。
ホームページの開設には費用もかかりますし、検索結果の上位に表示されるためのSEO対策も必要です。簡単ではありませんが、開設することで社会的な信用度も上がり、融資審査でも良い評価材料になります。
InstagramなどSNSの活用
ホームページ同様、SNSも宣伝広告によく使われています。有料の広告にしなくても、通常の投稿で宣伝になるというのがSNSのいいところです。
また、スマホさえあればできるので、ホームページを開設する金銭的あるいは時間的な余裕がなくても、簡単に始められます。
飲食や物販など見た目が重視されるものなら写真の撮り方に工夫して魅力を十分に伝えましょう。見た目だけでは伝わらないポイントは、画像を編集して文字を入れたり、キャプションでわかりやすく説明したりしてください。
チラシの配布・ポスティング
古典的な手法ですが、自宅開業ではチラシの配布も有効です。
各家庭にポスティングしたり、近隣や最寄り駅周辺のお店などに頼んで置いてもらえば、興味を持った人が手に取ってくれ、来店や問い合わせをしてくれる可能性があります。
チラシは自分で作ることもできますが、知識がない場合はプロに任せるのが安心ですし、より高い効果が期待できます。
地元フリーペーパーへの広告出稿
ターゲットとする年齢層が高い場合や、地域密着型の事業の場合は、地域で配布されているフリーペーパーへの出向も1つの方法です。
費用はかかりますが、見てもらえる可能性が高いこと、クーポンなどが用意できればそれによる集客も見込めます。
各種クラウドサービスへの登録
ネット上のサービスも積極的に活用しましょう。
飲食・美容系のお店は予約サイトに
飲食や美容系で客を呼ぶ場合は、グルメサイトや予約サイトに登録する方法もあります。大手のサイトに登録しておけば、見つけてもらえる可能性も高まります。
ただ、こちらも費用がかかり、サイト経由の予約にはその都度料金を取られるシステムになっています。客の利便性は高いですが、利用のメリットは集客状況を見て定期的に検討し直すことも必要です。
ネット系や講師系はクラウドソーシングなど
プログラマーやライター、各種の講師などの場合は、スキルマーケットやクラウドソーシングサービスに登録する方法があります。
この場合は、ポートフォリオをしっかりと作り、自分の強みをアピールするなどして他の人との差別化を図る必要があります。
わかりやすい看板の設置
自宅での開業では「通りすがり」の客が入りにくいため、看板を置くなら一目で必要事項がわかるものにするとよいでしょう。
何をしているのか、何がウリなのか、飲食ならメニューや料金もあると親切です。また、予約制のお店であっても、入り口に看板があることで客側は安心できるでしょう。
各種オリジナル特典のサービス
継続的な集客には、リピーターになってもらうことや、新規客開拓が必須です。
オープン記念、雨の日記念、リピート特典、お友達紹介特典のほか、SNSでのフォロー特典やハッシュタグを使った投稿への特典なども効果が期待できます。
自宅開業を進める流れ
自宅開業をするには、次のような手順で進めていきます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
事業計画を立てる
まずは、どんな事業をどんな方法で、誰を相手に進めるか、具体的な事業の計画を立てます。
店を開くなら、どのようなコンセプトで何を提供するのか、ターゲットはどういう人かを考えます。そして、事業を始めるには何が必要で、資金はいくら必要となるのかを考えましょう。
事業計画書は、頭の中だけにある自分の考えを可視化し、現状で足りないこと、進むべき方向性などをはっきりさせるのに役立ちます。また、資金を金融機関に借りようとする場合にも、事業計画書の提出が求められます。
必要な資格や許認可などを取得する
例えば自宅で飲食店を始めるなら、飲食店営業許可や菓子製造業許可など、提供の仕方やメニューに応じた営業の許可を取らなくてはなりません。
必要な資格を持っていない、必要な営業許可などを取っていない状態では、自宅開業はできません。「知らなかった」では済まないので、必ず事前に調べておきましょう。
飲食店などの営業許可を取るには、キッチン設備などに必要な設備の条件があります。工事などが必要となるため、早めに保健所に確認することをおすすめします。
必要に応じて資金調達をする
自宅での開業は、業種によっては少額資金でも可能です。設備などの資金が高額となり借り入れが必要な場合は、金融機関からの融資などを検討しましょう。
創業時の融資でよく知られるのは、日本政策金融公庫の創業融資や、自治体や信用保証協会が行う制度融資です。事業計画書などを見せて、事業への熱意や将来性、返済見込みなどを伝えて融資を勝ち取ってください。
資金調達の手段については、後の章「自宅で開業するための資金調達手段」で解説します。
設備・備品などを揃える
実際に仕事に必要となる環境を整えます。例えば美容系のサロンなどを開業するなら、家具やリネン類、そのほか施術に必要な器具を揃えましょう。
ウェブの仕事であれば、インターネット環境を整えるなど、滞りなく仕事ができる環境を整えてください。
集客・営業活動を始める
開業時点からお客に来てもらう、仕事を得るためには、その前に動き出さねばなりません。SNSなら無料で情報を広めることもできます。有効に活用してください。
ショップカードを作って近隣店舗に置いてもらう、チラシを作ってポスティングするといった方法も組み合わせて行うと効果的です。
税務署に開業届を出す
開業の準備が整ったら、税務署に開業届を提出します。しなくてはなりません。出さないことにペナルティはないものの、開業から1カ月以内の提出が義務付けられています。
税務申告を節税メリットの大きな青色申告にするには、開業届と同時に「青色申告承認申請書」を出しておきましょう。
開業届を出したら、いよいよ自宅開業のスタートです。
銀行口座を開設する
銀行口座の開設は手続きとして必須ではありません。しかし、プライベートの口座とは分けておいた方が、管理がしやすいのでおすすめです。
銀行口座の開設は手続きとして必須ではありません。しかし、プライベートの口座とは分けておいた方が、管理がしやすいのでおすすめです。
自宅開業に失敗を防ぐリスク回避策
自宅開業は少ない初期費用で手軽に始められるぶん、準備不足などで失敗してしまう人も少なくありません。
この章では、自宅開業に失敗しないための予防策を4つ紹介します。
未経験でのおすすめは「副業」「オンライン」「FC加盟」
未経験での開業には高いリスクもつきものです。
失敗しないために、まずは副業から小さく始めるというのがおすすめの方法です。
収入は確保しつつ副業で始めてみて、軌道に乗ったら本業にするというステップを踏めば安心ではないでしょうか。
副業であれば、万が一失敗しても本業があるので収入が途絶えることもなく、精神的な安心感もあります。
また、オンラインで完結するような仕事であれば、初心者にも可能性が広がります。
FC(フランチャイズ)に加盟して知識やノウハウを学び、確立されたノウハウを利用するというのもよいでしょう。
賃貸なら必ず家主や不動産会社に相談
自宅が賃貸物件の場合、開業すること自体が不可である可能性があります。
住居専用のマンションなどでは、不特定多数の客を呼ぶような商売は禁止されていることも多いです。
入居時に交わした賃貸借契約を確認し、禁止事項に該当しないかどうかを必ずチェックしましょう。
契約違反となるのであれば、自宅での開業はできません。
賃貸借契約書を見てもよくわからない場合は、オーナーや管理会社に問い合わせて確認してください。
開業後に契約に違反しているとわかればトラブルとなりますし、場合によっては訴訟問題に発展する可能性もあります。
確定申告などの手続きを忘れずに
自宅開業するということは個人事業主になるということなので、得た収益に関しては自分で所得税の確定申告をする必要があります。
会社員は会社で年末調整されるため、確定申告には馴染みがない人が多いでしょう。
忘れないように注意してください。
そもそも開業に際しては、開業届を税務署に提出しなければなりません。
確定申告を節税メリットのある青色申告で行うには、開業届と同時に青色申告承認申請書の提出も必要です。
個人事業主の場合はさらに、個人事業開始等申告書(事業開始等申告書)を都道府県税事務所に提出する必要あります。
また従業員を雇う場合、労災保険や雇用保険の加入義務が発生することも多いので、必要な手続きにもれがないよう注意が必要です。
税金の申告は、特に青色申告では複雑で難しいもの。税理士などに頼るのがおすすめです。
こちらの記事もぜひ読んでみてください。
近隣住民との関係を良好に
開業する前に、近隣住民には事業を始めることを知らせ、理解を得ておきましょう。
自宅で事業を始めるとなると、業種によっては大きな音やニオイが発生することもあります。
住民以外の人間がその辺りのエリアを出入りすること自体が珍しいという地域もあるでしょう。
特に多いのは、迷惑駐車などの問題です。
迷惑をかけたり苦情を受けたりすることのないよう事前に挨拶回りをして、トラブルを回避する配慮や工夫をする必要もあります。
開業後にも、会う機会があれば迷惑をかけていないか確認の一言をかけるのがおすすめです。
「ご迷惑をおかけしていないでしょうか」の一言があるだけで、相手の印象は大きく変わってくるものです。
自宅で開業するための資金調達手段
自宅開業ならコストが比較的安く抑えられるとはいえ、自己資金だけでまかなうのは難しいかもしれません。
開業資金を調達するための自己資金以外の調達手段として、ここでは7つの方法を紹介します。
- 親族や知人から借りる
- 日本政策金融公庫から創業融資を受ける
- 保証協会を通じて制度融資を受ける
- 民間金融機関による融資を受ける
- 補助金や助成金を利用する
- ベンチャーキャピタルやクラウドファンディングなどを利用する
下に行くほど難易度は上がっていきます。それぞれについて大まかに見ていきましょう。
親族や知人から借りる
自己資金の次に安心なのが、親族や知人といった身近な人からお金を借りることです。
返済の義務は当然ありますが、厳しい審査もなく、高金利の返済に悩まされることもないでしょう。
日本政策金融公庫の創業融資
日本政策金融公庫とは、起業する人や中小規模の事業主を支援する役割を持つ公的な金融機関です。
中でも「新創業融資制度」は無担保・無保証人で借り入れができ、一般の銀行より低金利です。まだ実績のない創業時でも融資が受けやすいので、銀行に行く前にまずは日本政策金融公庫に相談するのがおすすめです。
自治体と信用保証協会の制度融資
信用保証協会とは、融資を受ける際に公的な保証人の役割を担ってくれる組織で、各地方の自治体に設けられています。
地方自治体と保証協会、そして金融機関が連携して行っている融資を、「制度融資」といいます。
保証人の役割とはいえ、返済が免除されることはないので誤解のないようにしてください。
民間金融機関による創業融資
一般的な銀行でも、創業期の事業主向けの融資を行っています。昔に比べれば創業期でも比較的借りやすくなったと言われています。
しかし、営利が第一目的の銀行では、返済可能かどうかを見極めるための審査のハードルが高いことは否めません。
個人で定期預金や投資信託など特定の銀行との付き合いなどがある場合は、相談してみるとよいでしょう。
補助金や助成金を利用する
地域企業が成功すれば、地域の経済も潤います。そのため、国や各地方自治体では起業家を支援する助成金や補助金の制度を設けています。
補助金や助成金の大きなメリットは、借り入れではなく返済が不要だということ。
ただし、補助金は採択されるための倍率が高く、簡単には受けられません。助成金は要件を満たせば受給できますが、多数の細かい要件があり、必要書類などの準備が必要です。
ベンチャーキャピタルやクラウドファンディング
ベンチャーキャピタルとは、将来有望なベンチャー企業などを対象とする投資会社のことです。
クラウドファンディングは、少額の寄付を多数の人から集めて大きな資金とするしくみです。
どちらも借り入れではないため返済はいりません。しかし、資金を出してもらうには事業内容などに相応の高い将来性・実現性が認められなければなりません。
まとめ
自宅開業のヒントとして、30種以上の仕事を紹介しました。
この中から探したり、ヒントを得て自分の強みを生かす仕事を考えたりしてみてください。
自宅開業には、店舗を別で構えるよりも費用や時間効率などの点で大きなメリットがある一方、管理や信用性などについてはデメリットもあります。
また、必要な許可を取得したり、住居の契約を確認したりする必要があるほか、近隣住民への配慮も欠かせません。
開業までにはやるべきことや不安も多いものですが、1人で抱えず第三者のサポートを受けることも視野に入れてみてください。
認定支援機関である「税理士法人Bricks&UK」では、起業に関するお悩みについて無料でご相談を受け付けています。
開業、特に融資に不可欠な事業計画書の無料添削等も行っておりますで、ぜひ一度お問い合わせください。
【簡単・手軽】LINEから無料相談受付中!
いざ「起業したい!」と思ったものの、まず何をしたらいいのか?どのタイミングで起業するのがいいのか?など分からないことだらけ…。
そんな方のために、TipsNoteではLINEから起業に関するさまざまなご相談に無料でお応えいたします。
その他にも、LINE限定コンテンツや起業に役立つ情報を配信中です。
せひ友だち追加して起業準備にお役立てください!